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ロボット掃除のモップはローラーに! ハイスぺなのに手のかからないDEEBOT T80 OMNIが来た!

床拭き掃除の強い味方となりそうなエコバックス「DEEBOT T80 OMNI」を体験!

突然ですがみなさん、床を手で雑巾掛けするときのことを思い返してみてほしい。こびりついた汚れを落とすには、いかに強くゴシゴシ拭けるかが最重要で「力こそパワー!」という名言(?)を思い出すのではないだろうか。

しかし、水拭きしてくれるロボット掃除機は今まで多数登場してきたものの、力強さという意味で満足できる機種は、あまり多くなかったかもしれない。

もっとガッツリ拭き上げてほしい。常に床をピッカピカにしておきたい。そんな望みを叶えてくれそうなのが、7月にECOVACS(エコバックス)から発売されたばかりの「DEEBOT T80 OMNI」だ。

最上位機「DEEBOT X8 PRO OMNI」にしか搭載していなかったローラータイプのモップを受け継ぎ、これまでにないパワフルさで水拭きしてくれるということだ。いったいどんな仕組みで、どんな風に拭き上げてくれるのか、さっそく確かめてみたい。

水拭き以外も全てハイスペック、なのに手にとりやすい価格

DEEBOT T80 OMNIは、ゴミ吸引と水拭きに対応するロボット掃除機本体と、ゴミ収集や給排水などの機能を備えた充電ステーションの構成。

ECOVACS DEEBOT T80 OMNI

詳しくは後で説明するけれど、特に充電ステーションは、搭載している機能のわりには比較的コンパクトなサイズにまとまっている。デザインもミニマルというか、オーソドックスな雰囲気で、置き場所となる自宅内装に過剰なおしゃれさを求められないのは何気にありがたいところかも。

充電ステーションは多数の機能が盛り込まれているが、コンパクトでデザインもシンプル

機能面での一番のポイントは、水拭きに使うパーツが「OZMOローラー定圧式常時洗浄モップ」であること。要するに筒状のローラータイプになっているのだ。これが1分間に200回転し、床の汚れをこすり落とす仕組みになっている。床に掛けるモップの圧力は3,700Paで、従来の円形の回転式モップや、振動式モップのロボット掃除機に比べ16倍も強力とのこと。

しかも、ローラーは水拭き中も常に自動で洗浄される仕組みになっていて、モップが拭けば拭くほど汚れるといった心配もなく、常に清潔な状態で拭き掃除ができるというから驚きだ。

ロボット掃除機本体
本体後方に備えるローラーモップ

一方で水拭き以外も当然のように高性能だ。吸引力はエコバックス製品でもトップクラスの18,000Paで、効果的なゴミの取り込みと髪の毛の絡まりにくさを実現する最新の「ZeroTangle 3.0」技術を採用している。

最新の「ZeroTangle 3.0」技術を採用したサイドブラシとメインブラシ。V字形状がポイント

さらに、壁際を正確に検知する「TrueEdge 3Dエッジセンサー」と、モップを壁にしっかり沿うように伸び縮みさせる「TruEdge 2.0」の組み合わせによって、部屋の隅々まで丁寧に掃除してくれるのも特徴だ。

障害物認識や清掃経路の最適化に関わる空間把握は、AI技術も取り込んだ「AIVI 3D 3.0 OMNI-Approachテクノロジー」によるもの。最初のマップ作成時に把握した間取りをもとに掃除するのはもちろんのこと、移動する人やペットに掃除が妨げられそうになった場合でも、適切に回避したうえで効率的な経路を自ら考え、掃除を続行する。このあたりは最上位機種と全く同じ性能だ。

「AIVI 3D 3.0 OMNI-Approachテクノロジー」で高精度な空間把握を実現

充電ステーションは約90日分のゴミを溜めておける収集機能に加え、ロボット掃除機本体の給排水を行なうタンクも装備。さらに40~75℃の温度制御モップ洗浄により、汚れの程度に応じて、最適なモップ洗浄温度と洗浄回数を自動で調整。洗浄後のモップを45℃で温風乾燥してクリーンな状態を保つようにもなっている。常にきれいなモップで拭き掃除できるため、床も清潔に保てるというわけ。

ロボット掃除機が吸引したゴミはいったん本体に蓄えられる
ステーションに戻ると内蔵の紙パックに収集。ここには90日分のゴミをためておける
清水タンクと汚水タンクは上部から取り出す形

DEEBOT T80 OMNIは、もはや隙のないフル装備のロボット掃除機と言える。オンライン専売で標準価格は14万9,800円と決して安価ではないが、同じローラーモップ装備の上位機種は約20万円なので、それに限りなく近い機能・性能をもちながら価格が抑えられていることを考えると、なかなかにおトクだ。

磨きがかかった高精度、壁際ギリギリまで水拭きする様子を動画でチェック

そんなわけで、DEEBOT T80 OMNIの気になる性能を実際に動かして確かめてみよう。

まずは最初の儀式とも言える室内マッピング。筆者の感覚では、以前エコバックスの他機種を試したときよりもさらに正確になっているようで、実際の間取りの通りに認識し、自動エリア分割もほぼ完璧だった。手作業で修正すべきところはほとんどなく、せいぜいエリア名を「部屋1」から「廊下」に変更した程度だ。

最初のマッピングを実行中
エリア分割も正確で、修正はほとんど不要だった
3D表示にするとより我が家っぽい間取りに感じられる
念のため「部屋1」を「廊下」に変更した

さっそく掃除をスタートすると、ステーションからロボット掃除機本体へ自動で給水した後、一つひとつの部屋を順番に丁寧に掃除していく。おまかせのスマートな掃除方法を選択したためか、床の種類などに応じて吸引力が変化するため、フローリングでは動作音は控えめだ。

カーペットや畳、あるいはゴミの多そうな場所では吸引力を上げるためややノイズが大きくなるものの、他の場面では近くにいても騒がしいと感じるほどではない。それでも18,000Paのパワーで小石くらいなら余裕で吸い込んでくれるし、部屋の角にたまっている細かいホコリもサイドブラシがうまくかき集めて、取りこぼしもない。

フローリングは静かに掃除
小石もしっかり吸い込んだ

しかし、圧巻だったのはやはり水拭き。中程度の水量で水拭きを実行すると、床がほんのり湿って数十秒後にはカラッと乾くくらいのちょうど良さ。カーペットや畳のエリアに入ると、それを検知してローラーモップを持ち上げてゴミ吸引のみを行ない、フローリングに戻るとすかさずまた水拭きする(ゴミ吸引ももちろん同時に行なう)。場所に応じてきめ細かく動作モードを変えながら掃除してくれているようだ。

カーペットや畳のエリアでは水拭き用のローラーモップを持ち上げてゴミ吸引だけを実行する

そして、じっくり観察していると「TrueEdge 3Dエッジセンサー」と「TruEdge 2.0」の威力も実感できる。壁際に来ると本体後方にあるローラーモップがにょきっと横方向に伸びてきて、ギリギリの隅っこまで水拭きしてくれるのだ。

本体と壁の距離に合わせて滑らかに伸縮するローラーモップ

ただ、ローラーモップを伸ばしたままだと進行方向を変える(本体が回転する)ときに壁に当たってしまいかねない。そのため、本体の回転角度に合わせて滑らかにローラーモップが伸び縮みする。壁のキワをなめるように動き、ギリギリのところまで水拭きするので、「ここまで徹底的にやってくれちゃうの?」と感動してしまうほど。その様子は動画にも収めたので、ぜひチェックしてみてほしい。

DEEBOT T80 OMNIが水拭きする様子

しつこい汚れもしっかり除去する高荷重、静音性も高い!

ところで、「床に掛けるモップの圧力は3,700Pa」と先ほど説明したわけだけれど、3,700Paという数字だけではあまりピンとこないかもしれない。そこで、DEEBOT T80 OMNIの実際のモップサイズから何kgの重量で水拭きしているのかを計算してみた(実測で幅約18cm、接触面積は54cm2程度とした)。

ローラーモップの幅は約18cm、床に接触する部分は3cm程度と思われる

それによると、あくまでも筆者の手による概算ではだいたい2kgとなった。そのうえで、一般的な円形のモップなどよりも接触面積がずっと小さい。範囲が狭い分集中的に力が加わることになるので、より強く拭き上げることになり、しつこい汚れも落としやすいと思われる。

その強さを確かめるべく、今回フローリングにこぼしてしまった「黒ごまペースト」を
掃除してみた。油分も含むのでやっかいそうな汚れだが、水量多めの設定で掃除させてみるとほとんど跡形もないレベルに。単に拭くというよりは磨き上げるような力強さだ。

床にこぼれて汚れになってしまった黒ごまペースト
何度かかすめるように水拭きしていき、徐々に汚れが消えていった
最終的に跡形もなくなった

正確にはフローリングの木目に入り込んだ黒ごまがごくわずかに残ったのだけれど、これは人間の手で体重をかけて雑巾掛けしないと取れないようなレベルだったので仕方のないところだろう。

最後、掃除が完了してステーションに戻るとゴミ収集がスタート。この時のステーションの吸引音もかなり抑えられていて、これなら寝静まった夜中でない限り、いつ動かしても大丈夫なように思える。「騒音が少ない=稼働させられる時間が長い」ということでもあるので、その意味でもDEEBOT T80 OMNIは従来以上に活躍の機会が増えそうだ。

機種によっては轟音になることもありがちなゴミ収集時の音だが、DEEBOT T80 OMNIはかなり静かな動作だった

同時にモップは自動で洗浄され、温風乾燥は通常2時間程度で完了する。ステーション側のモップが収まるトレイ部分も清潔に保たれる工夫が施されており、最大150日間はノーメンテで使い続けられるとのこと。前述の通り収集したゴミは90日分ためておけるし、時々必要になるメンテ作業はステーションの水交換くらいなので、ロボット掃除機の管理の手間をできるだけ少なくしたい人にもおすすめだ。

何度か水拭きした後のモップの表面。自動洗浄のおかげでクリーンさが保たれている
トレイ部分は乾燥にともなうホコリが見えるものの、手入れする必要はまだまだなさそうだ

吸引も水拭きもパワフル、自宅に「最上級の床」を

フラッグシップに近いモデルなら、ゴミ吸引はパワフルで当たり前。そのうえで水拭きも同じようにパワフルなもの、ということであれば、ローラーモップを装備するDEEBOT T80 OMNIは、いま最もコストパフォーマンスの高いロボット掃除機だ。室内の空間認識精度は一段と向上しており、それによって吸引性能や水拭き性能のポテンシャルを100%発揮できる、というのも重要な点だろう。

決して水拭き特化の製品ではなく、ゴミ吸引や自動化されたゴミ収集、給排水、モップ洗浄/乾燥と充実の機能をもち、メンテナンスの手間のかからなさも含め、バランスよく作られたフルスペックモデル。ホコリがなくすがすがしい「最上級の床」を求めるアナタに、ぜひ活用してほしい1台だ。

(提供:エコバックス)