ニュース

名刺データをストアする「ビズレージ」と廻して閲覧する「メックル」

名刺をデジタル化、収納できる名刺ボックス

ビズレージ DNX100

 キングジムは、名刺をデータ化して管理できるデジタル名刺ボックス「ビズレージ DNX100」を8月29日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は40,000円前後(税込)。

 ビズレージは、名刺を連続でスキャンしてデータ化し、保存できる名刺管理ツール。給紙トレイに名刺をセットしてスキャンボタンを押すだけで、1回で最大約15枚の名刺の両面をスキャンできる。

 スキャンした名刺データは、本体のメモリに最大400枚まで一時保存できる。スキャンされた名刺は、本体下部の「名刺保存ボックス」に落下するようになっており、ボックスには最大で800枚まで収納される。

 本体メモリに保存された名刺データは、USBや有線LANで接続してパソコンへ転送できる。パソコンでは、専用のデジタル名刺管理ソフト「DA-1」を使って、名刺データを管理する。DA-1は、7月11日より同社のホームページで無料ダウンロードできる。

 本体サイズは105×216×195mm(幅×奥行き×高さ)。本体重量は1.4kg。電源はACアダプター。DA-1のソフト、DNX100の専用ドライバー、USBケーブルが付属する。

 DA-1では、文字認識機能(OCR)により、会社名や氏名などが自動でテキストデータに変換される。このテキストデータをもとに、会社名や氏名、登録日などで名刺データを検索できるほか、特定の名刺をお気に入りに登録することもできるため、必要な名刺をすぐに見つけられる。さらに、重複している名刺を検索することもでき、不必要な名刺データを簡単に削除できる。

DA-1では、会社名、氏名、登録日などで名刺データを検索できる
重複している名刺を検索する機能も備える

 また、有線LAN接続では、ビズレージをパソコンから離れた場所に設置することで、会社の部署ごとなど複数人で名刺データを共有することもできる。

 DA-1に取り込んだデータは、2012年9月に発売された「ピットレック DNH11」や、2014年7月11日に発売されるデジタル名刺ホルダー「メックル」に転送可能。外出先ではピットレック、デスクではメックルというように、用途に合わせて使用する端末を選べる。

 DA-1の対応OSは、Windows 7/8/8.1(32bit/64bit版)、Vista(32bit版)、Mac OS X 10.7以降(Bonjourは非対応)。

くるくる廻して名刺データを見る「メックル」

ローロデックスは、1958年にアメリカで発売されて以来、半世紀以上、世界中で使われている名刺ホルダー

 メックルは、アメリカで発売された回転式名刺整理機「ローロデックス」の機構を参考に開発されたデジタル名刺ホルダー。内蔵のスキャナにより名刺を画像データ化し、保存する。保存できる名刺データは、片面のみで5,000枚、両面で2,500枚となっている。発売日は7月11日。希望小売価格は27,000円(税抜)。

 保存した名刺データは、本体右側のダイアル操作ですべての名刺データの中から探せるほか、本体のサーチボタンを押すことで、企業名や氏名、登録日やお気に入りなどを切り替えながら、項目ごとに絞って検索できる。

 本体には、メニューボタンも搭載しており、パソコンとの接続をはじめ、名刺データの向きを変えたり、名刺データを削除できるほか、時計やパスワードを設定することもできる。

 ビズレージと同様に、DA-1に対応している。DA-1では、メックルに登録した名刺データの管理や編集を行なうことができる。

 本体サイズは139×125×129mm(同)。本体重量は325g。電源はACアダプター。カラーはネイビーブラック。ACアダプター、キャリブレーションカード、クリーニングカードが付属する。

名刺を差し込むと自動的にスキャンが始まる。スキャン中は画面でアニメーションが展開される
本体のサーチボタンを利用し、氏名や登録日など項目を絞って検索できる
メニューでは、時計やパスワードを設定できる

デジタル名刺整理用品の市場拡大を図る

 発表会の冒頭で挨拶した代表取締役社長の宮本彰氏は、「我々が記者発表を行なうのは年に1、2回です。めったにない発表会を行なうということは、我々が自信を持っている新製品という証です。私は大ヒット間違いなしと思っております」と、強気のコメントを残した。

 つづいて、開発本部 副本部長の亀田登信氏が登壇し、「500人のビジネスマンを対象としたアンケート調査では、デジタルで名刺を管理している人は全体の10%程度で、残りの90%の内の半数は今の名刺管理方法には不満があると回答し、不満を持つ人の約3分の1が、名刺をデジタル管理してみたいと答えております」とコメントした。名刺をデジタル管理している人はまだまだ少なく、市場を開拓できる余地は残されていると考えているようだ。

 同社は、ピットレックの成功を受け、デジタル名刺整理用品というカテゴリーに、新たな需要があるとの考えから、ビズレージやメックルを発売するに至ったという。今後は、ユーザーの多様なニーズに応えるとともに、デジタル名刺整理用品のより一層の市場拡大を図っていくとしている。

宮本彰氏
亀田登信氏
現在の名刺管理方法に不満を持つ人の約3分の1がデジタル管理をしてみたいと答えたようだ
名刺管理をデジタル化したい人たちは、クラウドやスマートフォンのサービスが終了した時に名刺データが削除されるのではないかなど、様々な不安があるため導入になかなか踏み切れないという
ビズレージやメックル、ピットレックとDA-1を連携させることで、デジタル名刺整理用品の市場拡大を図るという

中野 信二