ブリタ、新カートリッジで12項目を物質除去する浄水ポット

~水を果物や花で味付け“フレーバーウォーター”を提案
今回発表されたポット型浄水器「マレーラCool」の新色「ローズレッド」と「ラベンダーパープル」、新型「ナヴェリア」

 ブリタは、新カートリッジで12項目の物質を除去するポット型浄水器「マレーラCool」の新色「ローズレッド」と「ラベンダーパープル」を9月上旬より発売する。希望小売価格は4,389円。

 浄水容量1.4Lのポット型浄水器。新製品ではカラーのほか、従来モデルよりも除去できる物質を増やした新「マクストラカートリッジ」を採用した点が特徴。同社では、おいしい水にこだわる日本市場向けに改良したとしている。

 従来モデルの「マクストラカートリッジ」では、水道水に含まれる「遊離残留塩素/溶解性鉛/総トリハロメタン/2-MIB(かび臭)/CAT(農薬)」の5項目を除去していたが、新「マクストラカートリッジ」では、さらに「テトラクロロエチレン/トリクロロエチレン/1.1.1-トリクロロエタン/クロロホルム/プロモジクロロメタン/ジブロモクロロメタン/ブロモホルム」の7項目を加え、計12項目を除去することが可能となった。

新マクストラカートリッジ。見た目は従来モデルから変化していない除去項目が5項目から12項目に増えた。同社のほかの製品にも順次搭載していくという
カートリッジの交換を知らせる「液晶メモ」。1日3.5Lを使用した場合、交換頻度は2カ月に1回となる

 1分あたりのろ過流量は0.2L。独自の濾過システム「マクストラフローコントロール」によって、余計な圧力をかけずない自然なスピードで、水と濾材を接触させる。

 カートリッジは2個付属する。カートリッジの交換目安は、1日3.5Lを使用した場合、2カ月に1回。カートリッジには、交換時期を知らせる「液晶メモ」が備わっている。

 新色の「ローズレッド」と「ラベンダーパープル」は、いずれも数量限定で販売する。本体サイズは258×105×258mm(幅×奥行き×高さ)。

ローズレッドラベンダーパープル従来のマレーラCool ホワイト

 同時に、新マクストラカートリッジを採用した菱形のポット型浄水器「ナヴェリア」もリニューアルして発売する。希望小売価格は4,200円。

ポット型浄水器「ナヴェリア」冷蔵庫のドアポケットにも納まる、スリムな菱形ボディ日本向けに開発された製品

 ナヴェリアは、日本向けに開発し、2008年より発売しているポット型浄水器。冷蔵庫のドアポケットに納まるよう、菱形のコンパクトなデザインを採用している点が特徴。新製品では、新マクストラカートリッジを採用したほか、浄水部の素材を透明にし、水がろ過されていく過程を見れるようにした。

 浄水容量は1.3Lで、カートリッジは1個付属する。

 同社では、この3機種を皮切りに、新マクストラカートリッジを順次製品に搭載していく予定という。なお、新マクストラカートリッジ単品での希望小売価格は、1個入りが1,659円、3個入りが4,599円で、従来モデルから据え置きとなる。

BRITA Japan 土屋麻美 マーケティングシニアマネージャー

 同社によると、近年日本では水に対する生活者の意識が高まってきているという。日本の浄水器普及率は、2009年までは30%前後で推移していたが、昨年7月には40%まで急上昇。BRITA Japanの土屋麻美 マーケティングシニアマネージャーによれば、背景には、昨年の東日本大震災以降、放射性物質による水への影響が危険視されたことや、エコポイント制度などの影響で家電全体の売り上げが好調だったことなどが考えられるという。

浄水器の普及率は2009年から2011年の間に30%から40%まで上昇タイプ別では、蛇口直結型が最も多く、据え置き型、アンダーシンク型、水栓一体型、ポスト・ピッチャー型と続くBRITAのポット型浄水器のラインナップが会場に展示されていた

食事にも合う、浄水に花や果物で味付けした「フレーバーウォーター」

食事とともに、ブリタの浄水で作ったフレーバーウォーターを試飲

 発表会では、新製品の色が花をテーマにしていることにちなんで、花や果物で水を味付けした「フレーバーウォーター」が紹介された。フレーバーウォーターとは、基本的に砂糖を使わずに、果物やハーブを水に浸けて作られる飲み物で、ジュースと比べて甘くなく、薄味のため、食事にも合うという。

 実際に記者も試飲した。会場で提供されたのは、ブリタの浄水を使ったフレーバーウォーター3種類。桃とバラとバニラで味付けされていたものは、砂糖は一切使わず、甘くない。すっきりとした味わいで、飲んだ後はほのかにバラの香りが口の中に広がる。ただの浄水とも、ジュースとも全く違う。アロマオイルを焚いた時のような、リラックス感が味わえる。

桃とバラとバニラで味付け。砂糖は一切使わず、甘くない。飲み干した後に、口の中にバラの香りが広がった。淡い味付けなので、食べ物の味を妨げない続いて紹介されたのは、レモンとラベンダーに砂糖を加えて味付けしたもの。甘みがあり、食後酒の代わりに飲めそうだパイナップルとミントで味付け。砂糖は加えていない。ミントの香りがさわやかで、すっきりとした味わい

 会場では、フレーバーウォーターの提唱者・お菓子研究家の福田里香氏による実演も行なわれた。例えば、パイナップルとミントで味付けしたフレーバーウォーターを作るには、細かく刻んだパイナップルをティーパックにいれ、ミントの葉を散らす。

 次にティーバックごとポットに入れ、水を注いで一晩寝かせる。これだけで、風味の付いたフレーバーティーができあがる。

ティーパックに細かく刻んだパイナップルを入れ、ミントの葉を入れる。生のミントがなければ、ミントティーの茶葉でも良いそうだポットにティーパックを入れたら、ブリタの水を注ぐこのままフタをして、30分後には飲める状態に。よりしっかりとした味わいを求めるならば、1日おいておくと良いという
ハイビスカス、きんもくせいとジャスミン、バラなど、さまざまな食材を浸けている様子。福田氏は「家にある果物やハーブを適当に入れれば良い」と話すが、センスが求められそうだ

  福田氏は、フレーバーウォーターの有用性について「最近、世間は飲酒に厳しい。そこで、料理と一緒に味わうお酒と同じように価値がある飲み物を考えた。人工的な味付けではないので、自然そのものの味わいを楽しめる。長期間の保存はできないが、それは安心、安全の裏返しであると考えていただければ」と説明した。







(小林 樹)

2012年7月10日 17:31