パナソニック、54分でパンが作れるホームベーカリー

~フランス生まれの菓子パン「ブリオッシュ」も焼ける

 パナソニックは、約54分でパンを焼くコースを搭載したホームベーカリー「SD-BMS105」を、9月10日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は36,000円前後。

SD-BMS105今回はクイックブレッド(写真)が54分で調理できる点が大きな特徴となる

 1斤のパンが焼けるホームベーカリーの新製品で、新たに時短メニューとして、約54分でスコーンのようなさっくりとした食感のパン「クイックブレッド」を焼きあげる「クイックブレッドコース」を搭載した点が特徴となる。

 クイックブレッドとは、ベーキングパウダーまたは重曹を使ったパンやお菓子の総称で、スコーンもこれに含まれる。一般的な食パンを作るには、イーストによる発酵で時間を掛けて膨らませる必要があるが、クイックブレッドコースではベーキングパウダーを使用し、加熱によって生地を膨らませるため、発酵時間なしで短時間で焼き上げられるという。

 また、一般的な食パンでは、強力粉をしっかり練ることで、小麦のグルテンを十分に引き出し、弾力のある生地を作る。しかしクイックブレッドコースでは、短い練り時間でグルテンの生成を抑えた粘り気の少ない生地を使用するため、ねり工程は約3分と短くなっている。

 同社では約54分という短時間で焼きあげることについて、朝起きてから準備をしたり、ティータイムに合わせて作るなど、調理時間がない場面に向いているとしている。また、さまざまな具材のアレンジにも対応するため、メニューのバリエーションが増えるとしている。

クイックブレッドコースの調理プログラムさまざまな具材を用いたアレンジもできるという
バターと卵を豊富に使った「ブリオッシュ」も調理できる

 さらに、フランス生まれの菓子パン「ブリオッシュ」が作れる「ブリオッシュコース」も新たに搭載した。

 ブリオッシュは卵とバターを豊富に使った菓子パンで、同社では“リッチな味わい”が特徴としている。しかし、風味豊かなブリオッシュに仕上げるためには、バターを均一に生地に練り込み、また小麦のグルテンを十分に生成する必要があるという。

 そこで本製品では、バターの投入方法と練り工程を最適化。バターを調理の最初と35分後の2回に分けて投入することで、グルテンの生成を妨げることなく、バターを均一に生地に練り込む工程とした。また、3段階、合計40分の練り工程を行なうことで、前半ではグルテンをしっかりと生成し、後半では途中投入したバターを生地に練り込むという。この結果、バターの風味が豊かで、柔らかく口どけの良いブリオッシュが実現できるという。

通常の食パンコースと、ブリオッシュコースの違い
ジャムやコンポートの調理にも対応する

 このほか、材料を入れるだけでジャムやコンポート(果物を砂糖で煮た菓子)の調理にも対応。自動で加熱、温度調節、攪拌(ジャムのみ)を行ない、手軽に作れるという。

 本体サイズは241×304×345mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は6.2kg。消費電力はヒーターが370W、モーターが80/75W(50/60Hz)。調理メニューは30メニュー。白パンや蒸しパンなどが作れる「スチームケース」も付属する。また、フランスパンや米粉パン、うどん・パスタの調理にも対応する。本体カラーはシルバーホワイト。

 下位モデルとして、調理メニューが22種類の「SD-BM105」、調理メニューが19種類の「SD-BH105」も、同時に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は順に28,000円前後、20,000円前後。この2機種では、ブリオッシュやライ麦パン、白パンや蒸しパンなど、いくつかのコースが省かれている。

調理メニューが22種類の「SD-BM105」。ブリオッシュコースは搭載されない調理メニューが19種類の「SD-BH105」。こちらもブリオッシュコースは省かれている





(正藤 慶一)

2012年7月3日 16:21