パナソニック、「ナノイー」は家のカビ菌にも効果

ナノイーイオンの放出機能を備えた「ナノイー発生器 F-GMG01」

 パナソニック電工は、同社のイオン技術「nanoe(ナノイー)イオン」が、家のカビの成長やカビアレル物質を、抑制する効果があると発表した。

 ナノイーイオンとは、空気中の水分に高電圧を加えて生成された、微細な帯電微粒子水。ナノイーの発生装置は、パナソニック社製の空気清浄機やエアコン、冷蔵庫やドライヤーなどに幅広く搭載されている。

 今回検証されたのは、カビの成長と、アレルギー症状を引き起こすとされるカビアレル物質を抑制する効果。

 検証内容は、45Lのボックス内で、カビ8種とカビアレル物質1種に、それぞれナノイーを曝露するというもの。対象となったカビは、ハウスダストに含まれるコウジカビ/クロカビ/ススカビ/アカカビ/アオカビ/カワキコウジカビ、風呂場に分布している黒色カビ、土壌に存在するケカビの8種。カビアレル物質はコウジカビ。

 この結果、4~16時間で8種のカビの成長は99%抑制され、カビアレル物質のアレルゲン濃度は、2時間で93.9%抑制された。

 千葉大学の矢口准教授は、「帯電微粒子水『ナノイー』なら家中の代表的なカビを抑制すると言えるでしょう」とコメントしている。

 同社によると、カビは大気中、居住空間、食品、植物、動物、ハウスダストの中など、人間のあらゆる生活環境に分布しており、なかにはカビに起因する深刻な感染症「真菌症」などの「日和見感染症」もあるとして、問題になっているという。

上から順に、クロカビ/アカカビ/アオカビ/コウジカビの抑制結果上から順に、カワキコウジカビ/ケカビ/黒色カビ/ススカビの抑制結果カビアレル物質のアレルゲン濃度は、2時間で93.9%抑制された





(小林 樹)

2011年9月14日 18:01