部屋干しを早く安く乾かすには「エアコンと扇風機の併用」

~“ヒートポンプ式洗濯乾燥機、除湿機もお勧め”

 東京電力は、梅雨時の洗濯に関するアンケート結果と、部屋干しに関する実験結果を発表。コストが高いイメージから、家電を使って衣類を乾燥しない人がいる一方、エアコンと扇風機を併用することで衣類を早く安く乾燥できるとしている。

 アンケートは、5月10日~11日に実施され、全国の20~60代の男女各1,030名、合計2,060名が回答した。

 “梅雨時に洗濯物をどこで干すか”という設問では、全体の34%が「室内のみで干す」、61%が「室内で干すことがある」と、全体の約95%が梅雨時に部屋干しを選択。その中で“洗濯物を乾燥する家電製品を使用するか”については、「毎回使用する」が15%、「使用することがある」が54%と、約7割を占めた。

 “洗濯物の乾燥に使用している機器”では、1位はエアコンで59%、2位は除湿機で35%だった。3位は扇風機、浴室暖房乾燥機、洗濯乾燥機が31%で並んだ。その次点には「エアコンと扇風機の併用」(26%)となっている。
“梅雨時の洗濯物の干し場所”では、95%が部屋干しを選択部屋干し時に家電製品を使うか否かの問いでは、約7割が使用と回答。約3割が「使用しない」だった

“洗濯物の乾燥に使用する家電”で1位はエアコンの単独使用

 一方、“衣類の乾燥に家電を使わない”と回答した約3割のうち、“なぜ梅雨時に家電を使って乾燥しないか”という問いには、「乾燥させるための機器を持っていない」が75%と多かった。しかし、そのうちの約90%がエアコンを、76%が扇風機を所有していると回答している。

“なぜ家電を使って衣類を乾燥しないか”では、「機器を持っていない」が7割を超えた。しかし、そのうちのほとんどの人が、エアコンや扇風機を持っているという結果に

 同社ではこの結果を受け「(衣類を乾燥する家電は)“コストが高い”というイメージが強く、機器を使用しない理由になっている」と分析。家電を使った洗濯物乾燥の時間とコストに関する調査結果を発表した。

 同調査によれば、4.5kgの洗濯物を室内で干す場合、「エアコンと扇風機の併用」が約2時間と、最も乾燥時間が早いという。エアコンと扇風機の併用に次いで早いのが、「ヒートポンプ式の洗濯乾燥機(2時間9分)」。以降、「ヒーター式洗濯乾燥機(2時間17分)」、「衣類乾燥機(2時間29分)」、「エアコン(単独運転、2時間46分)」、「コンプレッサー式除湿機(3時間49分)」と続く。

 一方、電気代がもっとも安かったのが扇風機で、乾燥1回当たりの電気代は6.3円。ただし、乾燥時間は7時間5分と非常に長く、また室内が湿気ることもあるという。以下、コンプレッサー式除湿機(25.1円)、エアコンと扇風機の併用が(27.2円)、エアコン単独(33.6円)、ヒートポンプ式洗濯乾燥機(34.7円)と、ヒートポンプで乾燥する機器が続いている。

部屋干しの乾燥時間とコストについて、東京電力が独自に行なった調査結果。「エアコン+扇風機」「ヒートポンプ式洗濯乾燥機」「除湿機」のように、ヒートポンプシステムを利用した機器は、乾燥が早く、コストも安いという

調査条件と環境。実験自体は2006/2007年に行なわれたものとなる

 同社では、乾燥時間が短くコストも相対的に安いことから、部屋干しの際には「エアコンと扇風機の併用」「ヒートポンプ式洗濯乾燥機」「除湿機」「エアコン(単独運転)」の使用がお勧めとしている。

 なお、家電を一切使わずそのまま部屋干しした場合、8時間以上掛かっても乾かなかったという。



(正藤 慶一)

2010年5月26日 00:00