シャープ、プラズマクラスターイオン発生機にリビング・ポータブルタイプ2機種を追加
シャープは、同社が発売するプラズマクラスターイオン発生機について、新たにリビングタイプの「IG-B200」、ポータブルタイプの「IG-B20」の2機種を追加、6月15日より順次発売する。ラインナップは以下の表の通り。
リビングなど広い部屋で使用する「IG-B200」 | 小型のため、キッチンやトイレなど設置面積の狭い場所に使用できる「IG-B20」 |
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プラズマクラスターイオンはシャープ独自のイオン技術で、空気中の水分子と酸素分子を電気分解し作り出したプラスとマイナスのイオンが、ウイルスやカビ菌、ニオイ成分などを取り込み、無力化する効果があるというもの。同社の空気清浄機やエアコンといった家電製品、または自動車のエアコンや新幹線の空気浄化システムといった異業種に展開されている。
2008年10月には、同イオンを放出することに特化した、約6畳用の部屋で使用する「プラズマクラスターイオン発生器 IG-A100」を発売。同社によると、IG-A100を使用したユーザーからは「ニオイが取れた」「空気がキレイになった」など、その効果を評価する声があった一方で、「広い部屋でも使いたい」「もっと手軽に使いたい」という要望もあったという。そこで、IG-B200でもより広い12畳の部屋でも使える「IG-B200」と、より小型で持ち運びやすい1畳向けの「IG-B20」の2製品を発売する。
なお、プラズマクラスターイオンの濃度は、両機種とも1立方cm当たり25,000個と、IG-A100と同じ数値となっている。
プラズマクラスターイオンの発生機構。空気の水素と酸素を電気分解し、イオン化する | プラズマクラスターイオンが、ウイルスに反応するメカニズム。ウイルス中のたんぱく質を抜き取って無力化する効果がある | 第三者機関により実証された、プラズマクラスターイオンの効果一覧 |
2008年10月に発売したIG-A100。約6畳向け | ユーザーからは「ニオイが消えた」、「空気がきれい」と、好評な声が寄せられたという | その一方で、より大型のものやより小型のものを求める声も多かったことから、IG-B200とIG-B20を発売するという |
●約12畳までの部屋に使えるリビングタイプ「IG-B200」
IG-B200 ブラック |
IG-B200では、広い部屋でもすみずみまでイオンが届けられるよう、発生機の正面から吹き出す風に加え、本体の後方約20度の方向に向かって、斜めに風を吹き出す「後ろななめ20°気流」という、2つの気流に分けた点が特徴。これにより、風が壁に沿って進む「コアンダ効果」が発生、遠くまでイオンを拡散でき、ウイルスやカビ菌のほか、カーテンやソファーに染み付いたニオイ、衣類に付着した汗のニオイも脱臭できるという。
運転モードは、強/中/弱の3種類。「弱」時の運転音は約28dBで、同社では“ささやき声”並みとしている。消費電力は「弱」の場合4.3Wで、弱で1日24時間365日付け放した場合の電気代は年間約830円。
本体背面から見た写真。上部がイオンの噴出口になる | 本体後方約20度の傾斜で風を吹き出す「ななめ20°気流」を採用。壁に沿って風が流れるため、より遠くまで風が届くという |
IG-B200の特徴一覧。運転音は弱で約28dBと「ささやき声並み」 | 操作はボタンを押すごとに運転を切り替えるというシンプルなもの。運転モードを知らせるランプを暗くするボタンも用意されている |
●キッチンやトイレなど省スペース向け、8色から選べる「IG-B20」
約1畳用のIG-B20 オレンジ |
本体カラーはホワイト/ブラック/レッド/オレンジ/イエロー/グリーン/ブルー/ピンクの8色展開。オレンジ/レッド/ブルーはキラキラと光るメタリック塗装で、イエロー/ピンク/グリーンは光沢感のあるデザインとなっている。また、贈り物用のギフトパッケージも用意されている。
運転モードは、強/弱の2種類。「弱」時の運転音は29dB。消費電力は「弱」の場合1.3Wで、弱で1日24時間365日付け放した場合の電気代は年間で約250円。
このほか、コンセントが遠い場所でも使用できるよう、3mの長い電源コードを採用する。
本体サイズは86×86×146mm(幅×奥行き×高さ)と小型。ペン立てと同じ高さ | 特徴一覧 | 風の吹き出し口は本体上部にある |
カラーはホワイト、ブラックのほか、果物をイメージしたという6色もラインナップ | オレンジ/レッド/ブルーの3色はメタリック塗装 | イエロー/グリーン/ピンクは光沢感のあるデザイン |
本体カラーに合わせたギフトパッケージを採用する | 電源は3mと長い |
● 予測できないほどの売れ行き
シャープ 健康・環境システム事業本部 空調システム事業部 国内商品企画部 副参事の植田宜裕氏 |
ちなみにプラズマクラスターイオン発生機は、17,500時間が経過すると交換を知らせるランプが点灯し、総運転時間が19,000時間を経過すると、安定してイオンを発生するためイオン発生ユニットが使用できなくなる。交換ユニットは、IG-B200用が7,875円、IG-B20用が2,625円。17,500時間は、弱運転時で24時間使用した場合で約2年間。
なお、新型インフルエンザに対するプラズマクラスターイオンの効果については、現在のところ不明となっている。
イオン発生ユニットは約17,500時間使用した以降は交換が必要になる | IG-B200のイオン発生ユニットは本体後方に収納されている | IG-B20のイオン発生ユニットを取り外したところ |
合わせて3タイプのイオン発生ユニットが展開されることになるが、広いリビングはIG-B200、子供部屋など小さめの部屋ではIG-A100、トイレや玄関などではIG-B20を使用するなど、場所に合わせて使い分けられるという | 本製品では高濃度のプラズマクラスターイオンを発生するが、試験により安全性は確認されているという |
(正藤 慶一)
2009年6月1日 18:23