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フジ医療器、低価格帯ながらフルスペックのマッサージチェア

 フジ医療器は、マッサージチェアの新モデルとして、もみ玉を6つ搭載した「サイバーリラックス AS-780」と、コンパクトで狭小スペースに置きやすい「リラックスマスター AS-680」の2機種を発売した。価格はオープンプライス。店頭予想価格は順に、30万円前後、25万円前後(税抜)。

左から「サイバーリラックス AS-780」、「リラックスマスター AS-680」

 肩から足裏まで、全身をほぐすマッサージチェア。エアーバッグによる心地良い圧迫や、もみ玉による刺激でコリをほぐす。いずれも、背もたれと足先・かかとにヒーターが搭載されており、背中~腰周り、足裏を温めながらマッサージできる。

エントリーモデルでもフルスペックを実現

フジ医療器 代表取締役社長 木原 定男氏

 同社は、マッサージチェアのラインナップを、「エントリー/ミドル/ハイ」の3カテゴリに分類。幅広いユーザーに、選択のバリエーションを与えるという。今回発売した2機種は低~中価格帯で、AS-680がエントリーモデル、AS-780がミドルモデルに位置付けられている。

 フジ医療器 代表取締役社長 木原 定男氏は、カテゴリの分類について以下のように語った。

 「フジ医療器が発売するマッサージチェアは、エントリーモデルでも機能が揃ったフルスペックモデルと言えます。そこに付加機能を搭載したのがミドルモデルで、さらに豪華にしてラグジュアリー感を演出したのがハイモデルという位置づけです。すべてのモデルで、満足のいくマッサージを体験できます」

 また、エントリー・ミドルモデルを強化する理由として、マッサージチェアの市場動向も関係するという。高価格帯のハイモデルが好調の時期もあったが、消費増税後はマッサージチェア市場全体が停滞気味であり、今後はエントリー・ミドルモデルに拡大の可能性があるとしている。

今後は、エントリー・ミドルモデルの拡大に可能性があるという
エントリーモデルでも満足のいくマッサージができる

6つのもみ玉で広範囲を繊細にマッサージするミドルモデル「AS-780」

ミドルモデル「AS-780」

 ミドルモデルの「AS-780」は、6つのもみ玉がさまざまな動きをする「6つ玉つかみほぐしメカ」を搭載した点が特徴。肩から臀部まで部位に応じてもみ方を変化させ、きめ細やかなマッサージをするという。肩をほぐすときは、もみ玉が人の手のように肩をつかんで力強く動き、腰をほぐすときはもみ玉が突出して深くまでポイントを刺激する。

 また、従来モデル「AS-770」では、肩をつかむような動きが好評だったが、もみ玉が4つなため臀部までマッサージできないという不満があった。AS-780はもみ玉を6つにしたことで、臀部までマッサージできるとしている。もみ玉が下から押し上げるような動きをして、臀部のコリをしっかりともみほぐす。

 エアーバッグは、肩と腕、骨盤に計12個搭載。やさしく包み込まれるような快感のエアーマッサージが体感できるという。強弱は2段階で調節可能。

「6つ玉つかみほぐしメカ」を搭載(写真はスケルトンモデル)
新モデルでは下玉を追加し、臀部までマッサージできる
6つのもみ玉が肩~臀部に移動する
部位に応じてもみ玉の動きが変わる

 フットマッサージは、2つの専用モーターによる「脚つかみほぐしメカ」を搭載。一般的なエアーバッグは備えておらず、左右のもみ板がふくらはぎと足先をつかみながら、ローラーでふくらはぎ裏と足裏を刺激する。もみ板はウレタン素材を使用しており、痛気持ち良さを実現しながら、痛くなりすぎない設計としている。

 運転モードは、自動コースとして「全身疲労回復」「全身集中」「肩疲労回復」「腰疲労回復」「ストレッチ」の5種類を用意。部位別専門技として「肩つかみ」「肩たたき」「肩甲骨ほぐし」「腰ハード」「坐骨ほぐし」なども備えている。部位別の強弱は、肩が5段階、背が2段階、腰が5段階で調節できる。

フットマッサージはもみ板とローラーを搭載(写真はスケルトンモデル)
左右のもみ板が足をはさみながらローラが動く
足先とかかとにはヒーターを搭載
リモコン

 このほか、センサー機能「肩位置自動検出」も搭載。もみ玉のセンサーが自動で肩位置を検出し、背・腰部の位置を自動で予測する。もみ玉の上下マッサージ範囲は約75cm。

 本体サイズは、脚部収納時が680×1,290×1,070mm(幅×奥行き×高さ)で、リクライニング時が780×1,990×790mm(同)。重量は約61kg。定格消費電力は150W。定格時間は20分。本体カラーは、ブラック、レッド×ブラウン、キャメル(受注生産)の3色。

コンパクトでマンションに置きやすいエントリーモデル「AS-680」

 エントリーモデル「AS-680」は、設置面積5.3平方mのコンパクトサイズが特徴。フラグシップモデル「AS-1000」と比較すると設置面積は約70%で、限られた生活スペースの中でも設置しやすいという。

 リクライニング時は座面が前方にスライドするため、後方に約15cmの幅があればフルリクライニングでき、壁際に設置可能。脚部のフットレストは収納でき、ソファとしても使用できる。

エントリーモデル「AS-680」
コンパクトで狭い場所にも置きやすい
フットレストは収納可能

 もみ玉は、独自の4つ玉式メカユニット「GRIP式メカ 2.0」を搭載。首すじから臀部まで広範囲に対応する。上下のマッサージ範囲は約73cm。もみの強さは、肩が5段階、背が2段階、腰が5段階で調節できる。

 エアーバッグは、肩から足裏まで計24個搭載している、全身をくまなく包み込んで、心地よく圧迫するという。強弱は2段階で調節可能。

 各部位を重点的にケアする専用技は「首ほぐし」「肩ハード」「肩甲骨」「腰ハード」「尻ほぐし」の5種類を用意。

 本体サイズは、脚部収納時が710×1,080×1,110mm(幅×奥行き×高さ)で、リクライニング時が880×1,820×840mm(同)。重量は約58.5kg。定格消費電力は100W。定格時間は20分。本体カラーは、ブラウン×ブラック、ベージュ×ブラウンの2色。

リモコン
5つの専用技を用意
エアーバッグは肩から足裏まで計24個備える
ヒータを搭載

20~40代の若い世代が疲れている

 また、同社は世代別に疲労に関する調査を実施。20代以上の男女に日常的な疲れを調査したところ、各年代で約8割以上が「とても疲れている」「やや疲れている」と回答したという。

 木原社長は、「これまで40~60代をターゲットにマッサージチェアを開発していましたが、調査結果を見ると若い世代が疲れていることがわかりました。確かに、私ももうすぐ70代になりますが、自然体でいられるためか、あまり疲れません。生活を支えている若者に元気になってもらいたいと思いますので、これからもさまざまなタイプのマッサージ機器を展開していきます」と話した。

世代別の疲労に関する調査結果
さまざまな機種を展開して若い世代にもアプローチするという

西村 夢音