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オムロンの「卓球ロボット」が進化してかえってきた!
(2015/10/7 19:54)
昨年のCEATECで話題となったプロダクトの1つが、オムロンの「卓球ロボット」。そんな卓球ロボットが進化して展示されている、ということでオムロンブースへと向かった。
昨年のロボットは、人間の打ちやすい位置に球を返していた。つまりラリーを続けやすい場所を狙って返球していた。今年は、より人間の卓球能力を引き出させる位置に、打ち返してくるよう設計されているという。
人が打った球をロボットが、ランダムな位置に打ち返してくる。だが、人が打った直後には、ロボットがどこを狙って打ち返すかが、テーブル上に丸い輪っかで表示される。あらかじめ人が態勢を準備しておけるのだ。そして何度かラリーを続けると丸い位置表示が消え、上達していく気分が味わえるという仕組みになっている。
これは、ロボットの上部にあるステレオカメラで、球の動きを1秒間に80回くらい計測することで可能になる。この情報を元に、球の到達点を予測。さらに卓球ラケットを制御し、予告した位置に球を返すように調整している。
筆者も卓球ロボットのラリーを体験。さすがに鋭いコースを狙ってくることはなく、初心者でも打ち返せる位置に配球してくれる。ただし右へ左へと、人を動かせる位置に返球してくるため、去年モデルのように棒立ちになっているわけにはいかない仕様だった。
ロボットとの卓球に興じているうちに、なぜ同社が卓球ロボットの開発をしているのか? という疑問が沸いた。「これはゆくゆくはゲームセンターなどに販売するのでしょうか?」と同社広報に聞くと、次のように説明してくれた。
「我々は卓球ロボットを売ろうというつもりは全くありません。オムロンはセンシングとコントロール技術がメインです。卓球ロボットは、こうした技術を組み合わせたものを、お客様に分かりやすく訴求するために展示しています」
センシング技術を凝縮したネットワークカメラ
先日発売されたばかりのネットワークカメラ「家族目線」も展示されていた。これはネットワークカメラに、画像認識技術を組み込んだセンサーカメラで、同社のセンシング技術が凝縮されているという。
iPhoneやAndroid端末に対応アプリをインストールして使用する。本機と接続することで、カメラが捉えた人の表情や性別、年齢や視線、ジャスチャーなどの人の状態を認識。
用途に合わせて複数のアプリを用意している。例えば、赤ちゃんやペットを見守るためのアプリや、高齢者や子どもなどを残して家を留守にする場合を想定したアプリなどがある。赤ちゃんやペット用アプリでは、赤ちゃんが笑った時やペットがカメラに顔を向けたときに写真撮影する機能などが提供されている。
検出や推定できるのは、顔/手/人体/動体/音声/顔認証/性別推定/年齢推定/表情推定/顔向き推定/目つむり推定。SDKが公開されているため、これらの多岐にわたるセンシング機能を使って、操作するためのスマートフォン用アプリを、ユーザーが作成できる点が大きな特徴。そのため、今後も多彩なアプリが登場し、本機自体の用途が広がる可能性があるのだ。