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日立、“ナイアガラ ビート洗浄”で泥汚れも落とす新型ビートウォッシュ

ビートウォッシュ BW-D10XTV カラーは左からシルバー、シャンパン

 日立アプライアンスは、“ナイアガラ ビート洗浄”で泥汚れまで落とす縦型洗濯乾燥機「ビートウォッシュ BW-D10XTV」を6月21日より発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は230,000円前後(税抜)。

 洗濯容量10kg、乾燥容量6kgの縦型洗濯乾燥機。ビートウォッシュシリーズの最上位モデルで、天面に強化ガラスを採用した。

 衣類に付いた泥汚れをしっかり洗い落とすナイアガラ ビート洗浄を採用した点が最大の特徴。ナイアガラ ビート洗浄は昨年の同社のドラム式洗濯乾燥機に初めて搭載された機能で、縦型洗濯乾燥機に採用されるのは、これが初となる。

 ナイアガラ ビート洗浄は、大流量のシャワーと新型の洗濯羽根がポイント。まずシャワーの流量を増やすために、洗濯槽上部のシャワー吹き出し口を40cmにワイド化した。さらに新たな節水循環ポンプを採用し、シャワー流量は昨年モデル「BW-D10SV」に比べて約2倍の45L/分とした。これにより衣類に洗剤液がたっぷりと浸み込み、しっかりと洗えるという。

左が従来の循環シャワー、右が新製品。新製品のシャワー幅は40cmで大流量を散布する
ナイアガラビート洗浄では、ワイドなシャワーと従来比2倍のシャワー流量がポイントとなる
節水循環ポンプ

 洗濯羽根には新型形状の「ビートウィングX(エックス)」を搭載。羽根表面にX字の凹凸を設けたことにちなんで名前が付けられた。この羽根が衣類を上下左右に立体的に動かながら、洗いムラを抑える。こうした大流量シャワーと洗濯羽根により、衣類を際立つ白さで洗い上げるという。

新型の洗濯羽根「ビートウィングX」は、衣類を動かしながら洗うことで、洗いムラを抑える
ビートウィングXの側面。上下左右に衣類を動かして洗う
羽根表面にX字の新形状を採用していることからその名が付けられた

 なおシャワー流量を増やしながら、節水には配慮している。節水循環ポンプでは、洗剤液を循環させてほとんど水を貯めずに洗えるため、10kgの洗濯時の標準使用水量は86Lに抑えた。

 使い勝手の面では、天面にガラストップデザインを採用した。平らな強化ガラスで傷が付きにくく、手入れしやすいという。

ふた天面は、強化ガラスを採用した
フラットなので拭きやすく清潔という
ふたのヒンジ部にダンパーとバネを設け、軽い力で開閉できるようにした

 操作ボタンは電源OFF時に表示が消えるタッチパネル式とした。操作ボタンを従来よりも洗濯槽の手前に配置し、操作性を高めた。よく使う洗濯設定を3つまで記憶できる「お気に入り」ボタンも搭載する。同様に、洗剤の投入口も手前に配置し、洗剤をこぼしにくいよう配慮した。

タッチパネル式の操作ボタン
毛布も出し入れしやすい幅約43cmの洗濯槽。衣類の投入口の高さを抑え、洗濯槽を浅くし、衣類を出し入れしやすくした
13℃以下の水温が低い時に、洗濯物に温風を吹きかけて洗剤効果を高める

 ほかに従来の縦型洗濯乾燥機との違いとして、寒い時期にもしっかり洗えるよう、衣類に温風をかける「センサーホット高洗浄」機能を搭載する。また運転コースには、軽い汚れの衣類をスピーディーに洗う「おいそぎ」コースを追加した。

 従来から継続した機能としては、洗濯槽の裏側などに付きやすい汚れを自動で落とす「自動おそうじ」機能や、水硬度や水温、洗剤、布質などをセンシングして最適に省エネ運転する「eco水センサー」を搭載している。

 本体サイズは650×645×1,040mm(幅×奥行き×高さ)。本体重量は約66kg。消費電力は洗濯で530W、乾燥で1,180W。消費電力量は洗濯で140Wh、洗濯乾燥で約1,790Wh。標準コースの運転目安時間は洗濯で38分、洗濯乾燥で約153分。運転音は洗い、脱水、乾燥の順に43dB、39dB、44dB。標準使用水量は洗濯で86L、洗濯乾燥で約94L。カラーはシャンパンとシルバー。

本体側面もフラットなデザイン
ふたを開くと現れる「洗剤投入口」
内ふたを開くと洗濯槽が現れる
会場では、高さ2mの位置から重さ1kgの金属球を落として、強化ガラスの耐久性を試した
大きな音が鳴り響いてふたに球が激突したが、ふたは無傷だった

スリムタイプや全自動洗濯機のビートウォッシュも同時に発売

 同時に、ナイアガラ ビート洗浄を採用したスリムタイプの洗濯乾燥機と全自動洗濯機も発売する。いずれも従来のビートウォッシュデザインを踏襲し、ガラストップデザインは採用しない。

 スリムタイプのビートウォッシュシリーズは、本体幅を570mmに抑えた点が特徴。洗濯容量10kgの「BW-D10TV」は、容量9kgや8kgタイプと同じスペースに設置できる。 価格は全てオープンプライス。店頭予想価格は、洗濯容量10kg、乾燥容量5.5kgの「BW-D10TV」が200,000円前後、同9kg、5kgの「BW-D9TV」が180,000円前後、同8kg、4.5kgの「BW-D8TV」が170,000円前後。

 全自動洗濯機のビートウォッシュシリーズは、乾燥機能を搭載しない。価格は全てオープンプライス。店頭予想価格は、洗濯容量10kgの「BW-10TV」が130,000円前後、同9kgの「BW-9TV」が120,000円前後、同8kgの「BW-8TV」が110,000円前後、同7kgの「BW-7TV」が100,000円前後。

一番左がスリムタイプの縦型洗濯乾燥機「ビートウォッシュ BW-D10TV」、右が最上位モデルの「ビートウォッシュ BW-D10XTV」
奥から洗濯容量10kg、乾燥容量5.5kgの「ビートウォッシュ BW-D10TV」、同9kg、5kgの「BW-D9TV」、同8kg、4.5kgの「BW-D8TV」の3製品がラインナップする
ナイアガラ ビート洗浄を採用した全自動洗濯機も登場した

需要の変化に対応した商品開発を目指す

日立アプライアンスの松田美智也取締役 家電事業部長

 日立アプライアンスの松田美智也取締役 家電事業部長は、家電事業の取り組みについて「従来は夫婦と子供という世帯が多かったが、高齢化に伴い、単身、ファミリー、夫婦、親子など顧客が多様化している。それに即した商品開発をする必要がある」と話し、本年度は「需要構造の変化に対応し、省エネの追及を前提として、魅力ある価値を提供したい」と語った。

小林 樹