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10万円超えの炊飯器とオーブンレンジで作ったごはんを試食!~パナソニック体験会

左から「スチームオーブンレンジ 3つ星 ビストロ NE-BS1100」と、「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-SPX104」

 パナソニックは、6月1日より発売する炊飯器「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-SPX104/SR-SPX184」と、オーブンレンジ「スチームオーブンレンジ 3つ星 ビストロ NE-BS1100」のメディア向け体験会を開催した。会場では製品説明のほか、実際に製品を使って作った食事の試食会も行なわれた。

ローストビーフを10分で焼き上げる64眼スピードセンサーとは?

 「スチームオーブンレンジ 3つ星 ビストロ NE-BS1100」は、庫内容量30Lのオーブンレンジ。近赤外線と遠赤外線を組み合わせた独自の「光ヒーター」、スチームを素早く出す高効率ボイラー、熱を吸収して皿自体が発熱する「ビストロスピードグリル皿」などの採用により、実現した「時短調理」が特徴。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は14万円前後(税抜)。

庫内容量は30L
見やすい液晶画面
選択メニューによって画面の色が変わるのも分かりやすい
独自の光ヒーターを搭載。時短調理が可能
付属のビストロスピードグリル皿は、皿自体が発熱し、餃子やハンバーグなどの焦げ目をつけることができる
スチーム機構では、高効率のボイラーを採用。グリル皿をかなり上部にセッティングすることで、スチームを上部のみに充満させ、効率的に調理できる

 新モデルでは、食品の表面温度を測定し、加熱時間を調整する赤外線センサーを強化した。従来は、8つのマス目で庫内を移動しながら温度を測定する「スイングサーチ8眼センサー」を採用していたが、新モデルでは庫内の温度を瞬時に測定する「64眼スピードセンサー」を新たに採用。

 庫内を細かく分けて検知するため、温度の上がり方から食品の素材が同じものなのか、違うものなのかまで見極めることができる。例えば、茶碗に入ったご飯を温める時に、従来は約50秒かかり、器まで熱い状態になっていたが、新モデルでは、中に入っているのが同一素材であることを見極めることができるため、約30秒で適温に温めることができる。

食品の表面温度を測定し、加熱時間を調整する赤外線センサーを強化した
従来は8つのマス目で庫内を移動しながら温度を測定するスイングサーチ8眼センサーを採用していた。写真はセンサーを可視化したモデル。センサーが移動するので、全体を検知するのには7秒間かかっていた
64眼スピードセンサーは庫内全面を瞬時に測定。食品や分量、温度を見分けて自動で制御する
64眼スピードセンサーを実現した基板。左側の小さなシルバーの基板が64眼スピードセンサーのもので、中は64個に分かれている
ごはんの温め時間も従来より短くなり、適温にしあげる
調理は辻調グループの講師が担当した

 体験会では、これらの特徴を活かした調理メニューとして「牛ローストの梅バターソース」「根菜の味噌煮もの」「魚の変わり衣揚げ」「フルーツの餅包み菓子」が振る舞われた。いずれも、メニューを監修している辻調グループの講師が調理した。

 牛ローストの梅バターソースは、事前に下味を付けた塊肉をわずか10分の加熱で仕上げるというもの。加熱後は肉にアルミホイルを巻いて、余熱で火を通す。仕上がりは中がピンクで、とても10分の加熱で仕上げたとは思えないもの。バターと梅で作ったソースはプロならではの一品だ。

下味を付けた牛肉
加熱時間はわずか10分
加熱後は、アルミホイルに包んで、余熱で中まで火を通す
20分後はこの状態。中までしっかり火が通っている
辻調講師が考案したバターと梅肉を和えたソースでいただく。短時間しか加熱していないのに、ぱさつき感は全くなく、しっとりと仕上がっていた

 根菜の味噌煮ものも簡単。ごぼう、にんじん、レンコン、里芋、こんにゃく、鶏肉を全て同じボウルに入れて、少量の煮汁とともに庫内に入れてスイッチを入れるだけ。煮物をオーブンレンジで作るという発想は無かったが、できあがりは煮崩れが全くなく、根菜ならではの食感を楽しめた。

全ての材料をカットして、ボウルに入れたら味付けをした煮汁を加える。ポイントは野菜のサイズを揃えることだという
仕上げにバターを入れるのがオリジナル。味噌とよくあう。野菜は煮崩れがなく、きれいに仕上がった

 昨年、注目を浴びた「油を使わない揚げ物」だが、今回のレシピではおかきや柿の種、コーンフレークを細かく砕いたものを使う「変わり衣」を使用。既にぱりっとした食感があるため、揚げ物特有のボリューム感が楽しめる。

 デザートとして提供されたのは「フルーツの餅包み菓子」。白玉粉を溶いて、クッキングシートの上に薄くのばしてから、スチーム加熱したものに、あんことフルーツを巻いて仕上げたものだ。工程自体はそれほど、難しくないのに、見た目は華やかでおもてなしの席でも提供できる。

左からコーンフレーク、おかき、柿の種を砕いて作った変わり衣。今回はサーモンの切り身にまぶした
加熱後。おかきの食感が活きて、揚げてないのにぱりっとした食感が楽しめた
「フルーツの餅包み菓子」。美しい見た目がおもてなしにもぴったり

 いずれのレシピも、料理のプロである辻調グループの先生方とパナソニックで考案したもので、ビストロの特徴をよくつかんでいるのが印象的だった。味噌煮ものの仕上げにバターを入れたり、おかきを使ったりと、素人の主婦にはなかなか思いつかないアイディアが満載だった。これらのレシピは今後WEB等で公開する予定とのこと。

スチームでごはんの甘さがさらにアップした

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-SPX104

 「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-SPX104/SR-SPX184」は、IHによる高速交互対流と加圧・減圧を繰り返す可変圧力でお米をかき混ぜる「Wおどり炊き」と、かまどで炊いたごはんのように加熱する200℃の高温スチーム機能を搭載した高級炊飯器。価格はオープンプライス。店頭予想価格は、5合炊きの「SR-SPX104」が105,000円前後(税抜)、1升炊きの「SR-SPX184」が110,000円前後(同)。

 新モデルでは、ごはん全体を素早く高温均一に加熱する200℃の高温スチームを噴射する機構を強化した。スチーム噴出口を従来の1つから3つに変更したほか、スチーム投入タイミングを早くした。これにより、ごはんの甘みは約10%向上した。また、高温スチームにより、余分な水分を追い出し、ハリのあるごはんに炊き上げるという。

 さらに新モデルでは、銘柄ごとに最適に炊き分ける「銘柄炊き分けコンシェルジュ」の銘柄を20銘柄、21品種に増加。従来はスマートフォンからのみ操作できた機能だったが、新機種では本体に炊き分け機能を搭載する。なお、銘柄の増加など、アップデートはスマートフォンでのみ対応する。

フタを開けたところ
200℃スチームは本体フタ裏から噴射される
200℃スチームの噴射口を1つから3つに増やしたほか、スチーム投入タイミングを従来より早くした
ごはんの甘みが約10%向上したという
銘柄による炊き分け機能は20銘柄、21品種に対応。本体にあらかじめ入っているので、スマートフォンから操作する必要はない

 会場で試食したごはんは、山形県の「つや姫」という品種。お米の甘みが存分に引き出されており、おかずがいらないと感じたほど。お米一粒一粒にハリがあって、口の中に入れるとホロっと崩れるような食感だった。

会場ではつや姫を試食
おかずが必要ないと感じるほど、甘みが強く、おいしいごはんだった

阿部 夏子