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空気清浄機の販売が2月に急伸、特に近畿以西で顕著――GfK調査

~PM2.5による大気汚染の不安を反映

2月の空気清浄機の販売台数は、対前年同月で大幅な増加となった。写真はシャープの「KI-BX70」

 GfK(ジーエフケー マーケティング ジャパン)は、家電量販店における空気清浄機の販売動向を発表。2013年2月の販売台数は前年同月比で大幅増となり、特に近畿以西での売上が顕著だった。

 GfKによると、2012年度の空気清浄機の販売数は、多くの月で前年を下回って推移していたが、2月の販売台数は前年同月比で39%増という大幅なプラス成長となった。同社ではこの要因について、花粉の飛散開始に加え、大気汚染に関する報道が加速したことが販売を押し上げたと分析している。

 また、近畿、中国、四国、九州の地区に限ると、2月の販売台数は前年同月比54%増と、全国を上回る伸びが見られた。GfKではこれについて、喘息や気管支炎を引き起こす一因とされる微粒子「PM2.5」による大気汚染の報道を受け、飛来が心配される近畿以西の地区の消費者の不安が濃く反映されたとしている。

 また、空気清浄機の販売台数は1月21日週以降から週を追うごとに全国的に販売数が伸びており、GfKでは3月も高い需要が続くと見ている。

 なお過去2年の空気清浄機市場は、インフルエンザ対策などから12月、1月に需要のピークを迎え、2月は販売が落ち着く傾向にあったという。

2012年度の空気清浄機の販売数量。2月は全国で前年同期比39%増、近畿以西に限ると54%増となった
週次販売台数の指数。1月7日週を基準値としているが、1月21日の週から、週を追うごとに販売が伸長している

正藤 慶一