ニュース

三菱、好みの乾き具合を学習して自動停止する衣類乾燥除湿機

 三菱電機は、好みの乾き具合を学習して自動停止する衣類乾燥除湿機「MJ-10HGX」を4月26日より発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は43,000円前後。

衣類乾燥除湿機「MJ-10HGX」
本体上部の操作パネル
本体側面
本体背面
送風口
送風口には三菱独自の「部屋干し3Dムーブアイ」が搭載されている
本体正面にはムーブアイのロゴが配置されている
持ち手が備えられている
排水タンクは本体側面から引き出す仕組み。容量は3L

 1日当たりの除湿能力9/10L(50Hz/60Hz)の除湿機。三菱電機の除湿機は、同社のエアコンでも採用されている赤外線センサー「部屋干し3Dムーブアイ」により、洗濯物の表面温度を529のエリアで検知し、洗濯物の位置や乾き具合によって自動で運転を制御する点が特徴。送風の勢いを保ちながら、濡れた衣類にピンポイントで送風する技術など三菱ならではの技術を搭載しており、除湿能力12Lの「MJ-120GX」は、平成24年度の省エネ大賞「省エネルギーセンター会長賞」を受賞している。省エネ大賞では、従来冷蔵庫やテレビ、エアコンなどいわゆる生活必需品の家電製品が受賞することが多く、家庭用の除湿機が受賞したのは、今回が初となる。

平成24年度の省エネ大賞「省エネルギーセンター会長賞」を受賞した除湿能力12Lの「MJ-120GX」
ムーブアイにより、濡れた洗濯物を見分け、濡れている衣類に向かって送風する
無駄な送風領域を徹底的に駆除するため、洗濯物部分にのみ送風する「エリアカット」制御を搭載
狙った洗濯物だけに送風するため、風の勢いを保つルーバーを採用
ドライアイスを使って送風を可視化したところ。洗濯物まで風がしっかり届いているのが分かる
同社の従来製品では、風が横に広がっており、洗濯物まで届いていない

 今回発売する「MJ-10HGX」は、三菱電機の除湿機のラインナップとしては、最上位機種に次ぐモデルで、好みの乾き具合を学習して自動停止する「スマートSTOP」機能を新たに採用したほか、最上位機種にしか搭載されていなかった節電モードを搭載する。なお、ハイエンドモデルの「MJ-120GX」は今年も継続して販売する。

 スマートSTOP機能は、同社独自のアルゴリズムにより、ユーザーの好みの乾き具合を学習して自動で停止するというもの。同社の除湿機は、衣類の乾き具合をセンサーで検知して、自動で運転停止するが、ユーザーによっては自動停止する前に運転を止めてしまう人や、逆に自動停止後も追加運転する人など、人によって好みの乾き具合は異なるという。そこで、スマートSTOPでは早く運転を止めるのか、追加乾燥するのかを判定し、学習するアルゴリズムを搭載。ユーザーの好みに合わせて運転停止時間を調節するという。

 同機能は、ユーザー側で何か設定するわけではなく、あらかじめ本体に組み込まれている。アルゴリズムの学習機能が反映されるのは、2回以上使った後だという。

 今回新たに搭載した「節電モード」は、乾燥工程の前半は送風のみで運転し、後半は除湿運転に切り替えるモードで、標準モードに比べて衣類乾燥時間は長くなるが、消費電力は約40%低減できる。

スマートSTOPモードでは独自のアルゴリズムによって、ユーザーの好みの乾き具合を学習。その後の運転に反映するという
節電モードでは、前半送風のみで運転し、後半は除湿運転に切り替える
衣類乾燥時間(衣類2kgの場合)は約256分で、標準モードより長くなるものの、消費電力は最大40%低減できる

 そのほか、脱衣所から浴室に乾いた風を送って除湿し、湿度50%の状態を4時間継続することで、カビに低湿度ショックを与え、カビ菌糸の成長を約80%抑制する「浴室カビガード」機能を備える。

 使い勝手の面では、抗菌効果のある「プラチナ抗菌フィルター」、送風運転で内部を清潔に保つ「内部クリーン」運転、操作しやすい「デカ文字操作パネル」、湿度を1%刻みで表示する「デジタル湿度表示」を搭載する。

 なお、上位機種に搭載されている大型液晶パネルなどは省略されている。

 本体サイズは360×210×534mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は12.7kg。最大消費電力は245/275W(50Hz/60Hz)。運転音は最大48dB。

阿部 夏子