スマートハウス実現に向け、電力会社や家電メーカーなど10社が連合

 KDDI、シャープ、ダイキン工業、東京電力、東芝、日本電気、パナソニック、日立製作所、三菱自動車工業、三菱電機の10社は、「HEMS(Home Energy Management System)」市場の確立と普及を目的とした連合「HEMSアライアンス」を立ち上げ、スマート家電普及を整備するための検討を始める。

 今回のアライアンスは、住宅に設置されたホームコントローラーから太陽光発電装置、洗濯機や冷蔵庫、エアコン、蓄電池、電気自動車などを制御するスマートハウスを実現するための課題を解決するためのもの。

今回「HEMSアライアンス」に参加した10社の代表者HEMSアライアンスの活動内容の想定スマートハウスを取り巻く解決すべき課題
東京電力 グループ事業部 馬場博幸部長

 「すでに規格策定や、家電メーカーさんなどが独自にスマートハウス作りを進めているが、現状では異なるメーカーの機器はつながらない。スマートハウスを便利に利用するためには、今回参加した10社に限らず、優れたアプリケーション開発を誘起する枠組みを作る必要がある。さらに、トラブルを起こすようなアプリケーションを排除する仕組みや、良質なアプリケーションのみを流通させる枠組みが必要となる。利用者の皆さんが、欲しいアプリケーションを見つけて、購入するアプリマーケットのようなものも必要となってくる」(東京電力グループ事業部 馬場博幸部長)

 こうした枠組みを作るために、10社と東京大学特任教授の萩本和彦氏、稲垣隆一弁護士が顧問として参加し、以下の4つの課題について協議する。

(1)複数の機器が協働して利用できることを保証する仕組みや、悪質なアプリケーションを排除し、良質なアプリケーションのみを流通させる枠組み

(2)異なるメーカーやコントローラーなどを組み合わせて利用するスマート家電が、壊れた際の修理体制など維持・保守する枠組み

(3)SDKの提供や開発スキル要請セミナーなどアプリケーション開発を誘起する枠組み

(4)ユーザー側が欲しいアプリケーションを見つけ、アプリケーションの作り手がユーザーの存在を確認できる、ユーザーとアプリケーションの作り手を繋げる枠組み

HEMSアプリケーションの機能イメージHEMSの階層構造
様々なメーカーに対応するアプリーケーションが必要とされているアプリケーションと家電製品のメーカーが異なると、故障の際などにユーザーが困惑するという問題がある

 今後の計画としては、「3年程度で1つの成果を出したい。ただし、今回の問題が解決しただけではスマートハウスに関する問題が解決するわけではないので、世の中の流れを見ながら考えていきたい」(東京電力 馬場部長)という。

 検討した結果については、スマートコミュニティアライアンスなどオープンな場に検討結果を報告し、議論することも計画している。また、ハウスメーカーとの連携なども行ない、成果については、HEMS普及のために広く社会に提供するとしている。海外への展開は検討していない。

 参加する家電メーカーの1社は、「来年には、今回のアライアンスの結果を受けた新製品発売を実現したい」という意向を語った。

 今回、参加した10社は、経済産業省 資源エネルギー庁の「次世代送配電系統最適制御技術実証実験」に参加したことがきっかけとなってアライアンスを結成したという。






(三浦 優子)

2011年7月12日 15:32