三菱電機、環境配慮型住宅「大船スマートハウス」の実証実験開始

~太陽光発電やLED照明などで節電
大船スマートハウス

 三菱電機は、神奈川県鎌倉市大船の環境配慮型住宅実験施設「大船スマートハウス」において、システムの実証実験を5月から開始する。

 大船スマートハウスは、財団法人 建築環境・省エネルギー機構が推進する「自立循環型住宅ガイドライン」に沿った環境配慮型住宅で、太陽光発電システム、自然風利用システム、エコキュートなどの自然エネルギー活用機器、LED照明などの省エネ機器、それらを統合制御するHEMS(Home Energy Management System:ヘムス)が設置されている。

 大船スマートハウスの建築面積は124平方m、延べ床面積は223平方m。ツーバイフォー工法による2階建て2世帯住宅として設計されている。間取りは1階が1LDKとインドアガレージで、2階は3LDK。ガレージには電気自動車が配置され、別途蓄電池も備える。

HEMSの構成。蓄電池や電気自動車もシステムの一環として管理する

 今回の実証実験では、生活パターンに対応した節電/ピークシフト制御、太陽光や風などの自然エネルギーを活用したゼロエミッション制御システムなどの開発と実証を目的としている。生活パターンをセンサーで計測し、それに合わせて蓄熱や蓄電を行ない、ピークシフトや節電を行なう。

生活パターンセンサーは、分電盤に配置される。家電ごとに異なる高周波電流から、いま何をしているかを判断し、居住者の生活パターンを推定する

 また、ホームゲートウェイシステムを通じた遠隔監視や地方情報配信、新しいアプリケーションの自動ダウンロードなども実験される。

 今回の実証実験の成果は、同社のスマートグリッド技術に反映され、インテリジェンス性の高い送電網“スマートグリッド”を構成する基幹系/配電系/需要家の各分野での技術開発と製品化を進める。






(伊達 浩二)

2011年5月11日 15:32