デンソーの遠赤外線ヒーターに発煙・発火のおそれ、回収へ

回収の対象となった遠赤外線ヒーターの外観。左が「DZR-08FR」および「DZR-10FR」、右が「ND-08FR」および「ND-10FR」

 デンソーは、同社が製造・販売した遠赤外線ヒーター「ENSEKI(エンセキ)」シリーズの一部について、発煙・発火のおそれがあるとして、対象製品を回収すると発表した。

 回収の対象となる製品は、同社が1995年6月から2001年1月までに製造・販売した遠赤外線ヒーターのうち、「DZR-08FR」「DZR-10FR」「ND-08FR」「ND-10FR」の4機種。製品内部にある電気配線の接続部が経年劣化によって緩くなり、接触抵抗が増大することで発熱し、発煙・発火に至ることがあるという。この4月には、ND-10FRにおいて本体の溶損事故が発生した。

 回収の対象台数は、DZR-08FRとDZR-10FRが全4,696台。ND-08FRとND-10FRについては、合計で27,968台が販売されたものの、購入後に電気配線接続部を交換・修理したことのある15台のみ回収の対象となる。

 同社では、27日付けの新聞に社告を掲載。ユーザーに対して、製品の使用中止と専用のフリーダイヤルへの連絡を呼びかけている。

 製品回収の手順は、連絡後にデンソーのサービス店の担当者が直接ユーザーの家を訪れ、製品を回収する。回収時には、1台につき2万円が支払われる。

回収の対象となる品番、販売期間、対象台数品番は製品側面のラベルに記されている

 デンソーではこのほかにも、合計8機種の遠赤外線ヒーターの回収を呼びかけている。8機種のうち5機種は、デンソーのENSEKIブランドから発売されている「7FX」「10FA」「10FC」「12F」「12FD」。残りの3機種は、グループ会社であるGACが販売した「ERF121VAA」「ERF121VAB」「ERF121VDA」。



(正藤 慶一)

2011年5月27日 19:01