パナソニックによる“オールLED駅舎”が完成

~LED照明349台を納入

“オールLED駅舎”となった阪急・摂津市駅
 パナソニック電工は、阪急電鉄が2010年3月に開業した大阪府摂津市の新駅「摂津市」駅に、LED照明シリーズ「EVERLEDS(エバーレッズ)」を納入したと発表した。

 摂津市駅は、阪急京都線に3月14日に開業した新駅。ホームをはじめ、待合室、改札、地下通路、トイレなどに、パナソニック電工製のLED照明が全349台納入されている。パナソニック電工では、同駅を“オールLED駅舎”としている。

 パナソニック電工では、同駅の照明について「オールLEDにこだわった、環境に配慮した照明設計」を行なったとしている。具体的には、ホームに設置されたライン方のLED照明器具では、乗務員や乗降客の眩しさを軽減するため、30度の遮光板を取り付けている。またコンコースは、当初はLED以外の光源を使用するという案もあったというが、高出力の200形LEDダウンライトを2灯1組で配置することで、高照度を確保しているという。このほか、トイレはセンサーとの連動により不要時は自動で消灯。地下通路や階段、待合室や駅事務室では、視認性を重視するため明るいLEDベースライトを中心に設計されている。

ホーム用のライン形LED照明が設置されたホーム30度の遮光板を供えることで眩しさを軽減している
“LED以外の照明器具を使う”という案のあったコンコースだが、高出力のダウンライトを2灯1組で配置することで照度を確保ベースライトと誘導灯が設置された地下通路階段

 なお、非常用の照明や、エレベーター内のかご内照明といった特殊用途の照明器具はLEDではない。

 摂津市駅は、駅に起因するCO2排 出量をゼロにする“日本初”の「カーボン・ニュートラル・ステーション」となっている。LEDのほか、太陽光発電やヒートポンプ式の給湯器といった省エネ設備が備わっているため、通常の設備よりもCO2排出量が約51%削減される予定。このうちLED照明は約13%のCO2削減に貢献しているという。削減困難な 約49%のCO2は、CO2排出枠を購入して相殺する。

トイレはセンサーライトを搭載しており、使用しない場合は自動で消灯するホームの待合室改札室にもLEDベースライトが使用される



(正藤 慶一)

2010年3月30日 17:51