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電子レンジで肉まんが発火? 新生活で気を付けたい製品事故

電子レンジで肉まんが破裂・発火する事例も

独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)は、春に気を付けたい製品の事故防止ポイントを紹介。電子レンジやガスこんろ、自転車の使い方に関する注意喚起を行なった。

電子レンジで気を付けるポイント

電子レンジで禁止されているものを温めたり、汚れが付着したまま使用したりすると破裂・発火するおそれがあるという。

NITEは、電子レンジで気を付けるべきポイントを3つ挙げている。

1.禁止されているものを加熱しない
2.加熱し過ぎない
3.庫内をこまめに掃除する

1については、電子レンジで加熱してはいけないものとして卵がよく知られているが、ソーセージなどの膜に覆われている食品も、切れ目を入れて温めるなど注意が必要という。食品用の容器や包装でも、電子レンジで使用できるものとできないものがあるとしている。

また冷凍食品などのアルミ包装や、パンなどの食品包装の留め具として使われる金属製のワイヤーを温めると、金属部分から火花が発生して発火するおそれがあるという。そのほかにも食品以外のものを温めることは禁止されているため、消毒をするためにマスクを加熱するなどの行動もやめるよう呼びかけている。

温め禁止なものを加熱する再現実験の様子

2については、電子レンジで食品を加熱し過ぎると炭化し、発火するおそれがあるという。水分が少ない食品(パンや芋など)は、水分を多く含む食品よりも比較的早く炭化し、スパークして発火しやすいほか、油分を多く含む食品(天ぷら、肉まんなど)は、加熱し過ぎた際に爆発的に燃焼するおそれがあるため、注意が必要とする。

またふた付きの容器に入った食品や、少量(100g未満)の食品を自動加熱機能で加熱すると、正常に温度が検知されないことがあるという。食品を温める際は、様子を見ながら少しずつ加熱することを推奨している。

3については、庫内やドアの内側に食品かすなどの汚れが付着した状態で使用すると、炭化してスパーク(火花が発生)し、発火するおそれがあるという。庫内やドアのこまめな清掃を呼びかけている。

ガスこんろで気を付けるポイント

ガスこんろの誤った設置により、ガスが漏れて引火するおそれがあるという。またガスこんろの使用中にその場を離れたり、周囲に可燃物を置いていたりすると、火災につながる危険性もある。

NITEは、ガスこんろで気を付けるべきポイントを2つ挙げている。

1.ガスの臭いがしたら点火しない
2.その場を離れない、周囲に可燃物を置かない

1については、誤った器具の接続により、ガスホースの接続部やガスホースからガスが漏れることがあるという。設置後にガスの臭いがする場合には、絶対に火を点けず、販売店やガス事業者に連絡し、点検を受けるよう呼びかけている。

ガスこんろの誤った設置が火災につながるおそれも

2については、ガスこんろの事故の多くは、使用者が調理中にガスこんろから離れた際に発生しているという。ガスこんろの使用中は絶対にその場から離れないのはもちろん、グリル庫内に溜まった脂や食材に火がついて火災となるおそれがあるため、調理の都度お手入れをするよう呼びかけている。

またガスこんろの周囲に可燃物があると、加熱やガスの炎による引火により火災につながるおそれがあるため、熱の影響の少ない場所に遠ざけて置くことを推奨している。

自転車で気をつけるべきポイント

自転車の点検や整備を怠ると、部品が緩んだり脱落したりして、転倒などの重傷事故になるおそれがあるという。またハンドルにものをぶら下げたまま走行すると、ものが車輪に巻き込まれて転倒するおそれがあるため注意が必要。

自転車各部の名称

NITEは、自転車で気を付けるべきポイントを3つ挙げている。

1.初期点検は必ず受ける
2.乗車前に各部を点検する
3.ハンドルにものをぶら下げない

1については、自転車は新車で乗り始めてからしばらくすると、ブレーキワイヤーが伸びるなど各部が緩むことがあるという。自転車を購入してから1カ月ほど経過したら、必ず初期点検を受けるよう呼びかけている。

2については、車輪やハンドルまわり、ペダルの固定が甘い状態で使用を続けると、走行中に外れるなどして大きな事故に至るおそれがあるという。特にブレーキの効きが甘い状態で走行を続けると、制動不良などによって衝突したり転倒したりするおそれがあるため注意が必要。自身で調整を行なうか、自転車技士又は自転車安全整備士のいる店舗に相談するよう呼びかけている。

3については、ハンドルに買い物袋やかばん、傘などをぶら下げていると、車輪に巻き込まれてバランスを崩し、転倒するおそれがあるという。荷物はハンドルにぶら下げたりせず、かごやリュックサックなどに入れるよう注意を喚起している。