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エアコンの節電は掃除から。フィルター手入れの注意点とは

エアコンのフィルターはまめなお手入れがかかせない

大掃除に向けて、パナソニックのエアーマイスター・福田風子さんがエアコンの掃除方法を解説している。正しいエアコンの掃除法をチェックして大掃除に役立ててほしい。

パナソニックのエアーマイスターの福田風子さん

エアコンの掃除でポイントになるのはフィルターだ。パナソニックによると、エアコンフィルターを1年間掃除しないとフィルターの目詰まりや冷暖房能力の低下で、年間で約25%、金額にして1万円以上も電気料金が無駄になってしまう実験結果もあるという(パナソニック製品「CS-F401D2」を使用。電気代31円/kWhでの実験)。

また、同社はフィルターの自動お掃除機能がないエアコンの場合のお手入れ頻度は、目安として2週間に1度の掃除を推奨している。

大掃除の際にエアコンフィルターを掃除する基本的な手順は、普段と同じ。コンセントから電源プラグを抜き、前面パネルを開けてフィルターを外し、掃除機をかけてから洗って乾かしまた戻す。掃除機をかけてからフィルターを洗うことで乾いたときに隅に埃が残りにくくなるとしている。

自動おそうじ機能なしの場合は、フィルターのほこりを掃除機などで吸いとる

また、久しぶりの掃除の際は、フィルターがひどく汚れていることもあるため、窓を開けてマスクをしてから前面パネルを開けて作業をするよう呼びかけている。

使い終えた歯ブラシは使わない

続いて、NGな掃除方法を紹介していく。

フィルター掃除の際、使い終えた歯ブラシを使う人もいるだろう。しかし、これはNGだという。

福田さんは「口内細菌が付着していることを考えるとオススメできません。専用ブラシを買いたくないなら、新品の歯ブラシを使うようにしてください」としている。

乾燥にドライヤーは使わない

油汚れやヤニの汚れが気になる時は、薄めた中性洗剤で浸け置き洗いを行なったあと、しっかり乾かす。

その際に福田さんは、「プラスチックが変質する可能性があるため、直射日光やドライヤーの温風に当てるのは避けてください」としている。

水洗いしたフィルターは陰干しする。ドライヤーを使ったり直射日光には当てない

内部に残った洗浄剤で故障の原因に。エアコンの内部は専門業者へ

室内機の掃除では、汚れている場所(通風路、フラップ等)を柔らかい布で拭き掃除する。意外と見落としがちなのが本体の上部。伸縮できるハンディモップなどで掃除をするとよいという。汚れがひどいときは、水かぬるま湯を含ませ、よく絞った布で拭く。

「室内機を掃除する際のポイントは、見える部分のみ掃除すること。エアコンのクリーニングは高い専門知識が必要です。ご自身でエアコン内部の洗浄をしないでください。誤ったクリーニング方法(除菌剤やお掃除スプレーをするなど)を行うと、内部に残った洗浄剤で故障の原因につながる恐れがあります。専門業者に依頼しましょう」(福田さん)。

このほか、大掃除のタイミングではぜひ室外機周りも掃除してほしいという。室外機の掃除のポイントは以下のとおり。

大掃除のタイミングで室外機周りもお手入れしておこう
  • 室外機の周囲25cm以内には物を置かない
  • 目詰まりを起こさないようにするため、枯葉や砂を取り除く
  • ドレンホースの中もチェック。砂埃や虫の巣で詰まりやすいので詰まったゴミを割り箸などでかき出す