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超小型でMatter連携が便利なスマートリモコンNature Remo nano
2023年7月4日 10:28
Natureは、超小型のスマートリモコン「Nature Remo nano」を7月4日より発売する。価格は3,980円。新たにスマートホーム規格のMatter(マター)に日本企業で初めて対応した製品となっている。
スマートフォンのアプリから、家のエアコンやテレビ、照明などの家電を一括操作/管理できるスマートリモコンの手ごろなモデルで、機能を絞って小型化/低価格化したことで導入しやすくした「いちばんやさしいスマートホーム」としている。家に複数あるリモコンをこれ1台にまとめて、スマホから操作可能になる。
別売スマートスピーカーと連携させると、声での操作も行なえる。温度などのセンサーは搭載せず、アプリや音声操作などに特化した製品となっている。本体サイズは47×47×12.5mm(幅×奥行き×高さ)。重量は13g。アプリの対応OSはiOS 15.0以上、Android 8.0以上。
新機能として、スマートホーム規格のMatter version1.0に対応。同規格は、スマートホーム製品のメーカーやブランドの枠を越えた連携で利便性が向上することが期待されている。既にAppleやAmazon、Googleなどが賛同し、対応するスマートスピーカー製品も登場している。
Nature Remo nanoは世界初とするMatterと赤外線通信のブリッジデバイスとなっており、赤外線リモコンで動く一般的なMatter非対応家電も、Matterに連携できるようになる。エアコンや照明など、赤外線でオン/オフ可能な機器をサポートする。
例えば、AppleのスマートスピーカーHomePodとは、これまでAppleのSiriショートカット経由で操作可能だったが、Matter対応により、Nature Remo nanoから直接操作可能になった。また、Matter対応によりiPhoneの「ホーム」アプリからも直接操作できる。
Nature Remoの中でも現状でMatterに対応するのはnanoのみのため、低価格なスマートリモコンとしての利用だけでなく、Matterの機能を試したい人に向けた製品としても提案する。
なお、既存のNature RemoシリーズにおけるソフトウェアアップデートなどでのMatter対応についてNatureの塩出晴海 代表取締役は「今の段階では明確に申し上げるのは難しい。今後対応を検討していく」と説明している。
赤外線リモコンで操作する家電全般に対応。家電のある部屋にNature Remoを設置し、スマホアプリの設定を済ませておくと、戸外からでも家電の電源などを操作可能。メーカーや型番/年式などを問わず利用できる。
Wi-FiはIEEE802.11b/g/n(2.4GHz)に対応。セットアップ用のBluetooth LEを搭載する。
なお、前述の通り本体にセンサーは搭載しないが、外部のセンサー機器と連携させることが可能。一例として「空気質センサーで室内の空気の汚れを検知したら空気清浄機をオン」といった利用もできることをデモで紹介した。
Matterはスマートホームの標準に。エネマネのサブスクサービス提供も
塩出 代表取締役は、日本におけるMatterの普及について「Matter規格は日本以外のグローバルでの取り組みが既に進んでおり、スマートホームのこれからのスタンダードになるのは間違いない。Matterは2022年10月に正式リリースされてから、各社が検討しており、既に韓国メーカーのMatter製品も日本で出回り始めている。日本メーカーもどんどんMatterに対応せざるを得なくなる状況になる。日本では今後2～3年で、Matterが日本市場で普通に見られる状態が来ると思っている」との見方を示した。
同社は、スマートリモコンのNature Remoや、家庭内の消費電力などエネルギーマネジメントに使えるNature Remo Eを展開しており、シリーズ累計販売台数は60万台を突破している。今後は電気代高騰により重視される節電のツールや、カーボンニュートラルに取り組むためのツールとしても提案する。
これらのハードウェアに接続できる機器を今後も増やしていくだけでなく、ソフトウェアの進化も重視。これまでも注力してきたソフトウェアサービスと、エネルギーマネジメントのための新しいソフトウェアサービスを新たに「Nature Green」と総称し、電気の利用最適化を進めるプラットフォームとして展開していく。
なお、現在Natureのアプリやサービスの利用は無料だが、これを「ベーシック機能」と位置づけ、今後は新たにエネルギーマネジメント効果の高い機能などを「プレミアム機能」としてサブスクで提供予定。電気の市場価格(JEPX市場連動価格)に合わせてエアコンの消費電力を制御する機能や、電気代が指定した金額になるタイミングを事前に通知するといったサービスを、2023年夏より月額150円で展開する。
