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家電のトレンド色は「黒」。一方で使われなくなっている色は?
2022年11月8日 09:05
GfK Japanは1日、全国の家電量販店の販売実績データをもとに、生活家電のカラートレンドを発表。美容家電や調理家電で黒色の数量構成比が拡大し、生活家電においてシックな色の採用が広がっているという。
同社によると、ヘアアイロン市場では黒色の数量構成比が2018年の22%から2022年1～9月には42%にまで拡大。'18年時点ではピンク色の構成比が38%を占め、2位の白色に10%ポイント以上の差をつけ1位だったが、年々構成比を減らし、'22年1～9月においては15%に縮小した。
ドライヤー市場においても、黒色の構成比は'18年の6%から'22年1～9月には15%に拡大。ピンク色の構成比は縮小し、'18年の28%から'22年1～9月には19%となった。
同社はこの変化の背景に、性別や年齢などのイメージにとらわれない考え方の普及があると指摘。男性の美容意識の高まりや、女性はピンク色が好きだという固定観念が変わりつつあることも、美容家電市場でシックな色が選ばれる傾向が強まってきた要因の一つとしている。
調理家電でも黒色がトレンドに。炊飯器市場では、黒色の数量構成比は'18年の13%から'22年1～9月には38%にまで拡大し、色別構成比で1位となった。'18年時点では白色の構成比が46%を占めていたが、'22年1～9月では36%に縮小した。
オーブンレンジ市場(単機能レンジを除く)では白色の構成比が依然として高いが、'20年以降に黒色が伸長し、'22年1～9月の構成比は29%。電気ケトルも白色の構成比が高い家電だが、ここ数年で黒色の構成比が徐々に伸長傾向にあるという。
同社は黒色伸長の要因として、料理をする人に性別の垣根がなくなってきたことや、対面式キッチンの普及による調理家電のインテリア化が進んだことを挙げている。調理家電がリビングから見えやすい住環境になったことで、キッチンの統一感を出すため、よりシンプルで洗練されたデザインが求められるようになったという。
シックな色の広がりは冷蔵庫などでも見られる。冷蔵庫は機能性が重視されやすい家電ではあるが、本体カラーも購入決定に際して考慮されることが多いという。同社が実施した購入者調査(2021年7月～2022年6月における主要家電購入者。うち冷蔵庫購入者は約3,800名)によると、デザイン面での購入重視点として28%の人が色と回答。その冷蔵庫市場で'21年に入ってから、シックな色の代表格であるグレーが規模は小さいながらも伸長したとする。
