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換気中の寒さを抑えるコツは? 冬の賢いエアコン活用と節約

ダイキン工業が冬場の換気のコツを紹介

ダイキン工業は、冬場の窓開け換気方法やエアコンの節約術を紹介している。冬は窓開け換気前にエアコンを入れておくことで部屋の温度が下がりにくくなるなど、冬ならではの換気のコツがあるという。

換気前に暖房をつけ、温度低下ふせぐ

冬場でも、基本の換気方法は夏と同様という。ダイキンの紹介する「上手な換気方法」は以下の3通り。

ダイキンの紹介する「上手な換気方法」

1. 24時間換気システムを「正しく」使う

2003年7月以降に建てられた家やマンションには、壁や天井に換気口の備え付けが義務付けられている。スイッチで電源を入れるものや換気口を手動で開くものなどがあり、これらの換気口は基本、24時間つねに換気しておくのが適当。「外から空気が入って寒い/暑い」「外の音がうるさい」という理由で閉じてしまうと、室内の空気に汚れがたまってしまう。

2. 窓を開けて空気の通り道を作る

窓開け換気時に開ける窓は、1カ所ではなく2カ所以上がおすすめ。空気の通り道を作ることで、効率的に換気できる。とくに、部屋の対角線上にある2つの窓を開けるのがよいという。開ける窓が1つしかない場合は、部屋のドアを開けて、扇風機を窓のそばに置いて風の流れを作ると効果的。

3. 空気の流れができづらい場合は台所の換気扇を活用する

台所の換気扇は、住宅の換気扇の中でも排出量が大きい。窓を2つ開けている場合にも、台所の換気扇を併用することで換気をアシストできる。ただ、台所に近い窓を開けると部屋全体の空気が換気されにくい。そのため、できるだけ台所から離れた窓を開けるようにする。

冬場はこれらに加え、寒さ対策をしながらの換気がおすすめという。ひとつは、「事前に暖房を入れ部屋を暖かくしてから窓開け換気をする」こと。壁や床、天井を温めておくことで、窓開け換気をしても部屋の温度が下がりにくくなる。起床時や外から帰ってきたときには、エアコンのタイマー機能を活用して事前に部屋を暖めておくのも有効だという。

また、寒さが気になるときは「夏よりも少し短めの窓開け換気を1時間に2回」することで寒さを防げる。夏場の窓開け換気の目安は1時間に5分の換気を2回行なうこと。冬は外気が部屋に入り室温が下がりやすくなるため、寒いと感じたら、5分より短めの換気を2回行なうのもよいそうだ。どうしても寒くて窓を開けられないときは、空気清浄機で「みなし換気」をする手もある。

加湿器で湿度をコントロール

窓開け換気を行なうと、外の乾いた空気が室内に入ってしまう。そこで加湿器を用いて湿度をコントロールすることで、体感温度も上がり、過ごしやすくなる。

人間が快適に感じる環境は温度と湿度のバランスで決まる。湿度を上げることで、設定温度が低くても、暖かく感じる。温度と湿度を調節できるエアコンを使っている場合は、湿度を高めに設定するのも良い方法だ。

加湿器で湿度をコントロールする場合は、加湿器の種類によって適した置き場所がある。スチーム式は、エアコンの風の通り道に置くことで、エアコンの風が水蒸気を遠くまで運ぶ。加湿機能つき空気清浄機の場合は、ルームエアコンの正面側の壁の辺りにおくことで、エアコンの風と空気清浄機の風がうまく循環するという。

加湿器を置く場所として適さないのは窓際。窓付近は冬の外気で冷えており、結露が起こってしまうため、加湿しようとしても部屋の温度が上がらない。

湿度が高いと暖かく感じる
加湿空気清浄機の設置場所

エアコンを上手に使って電気代の無駄をカット

夏に比べて、冬は外気温とエアコンの設定温度の差が大きいため、エアコンに負荷がかかり電気代がかかりがちだという。そこで、ダイキンは冬のエアコン使用のコツを紹介している。

【風向きルーバーは下向きに】

冷たい空気は部屋の下の方に、暖かい空気は天井にたまりやすい特徴がある。暖房開始時に部屋全体を暖めたいときは、ルーバーを下向きに設定することを推奨している。

ルーバーは下向きに

【スイッチの入り切りでの温度調節は控えた方がいい】

エアコンは寒い部屋を一気に暖めるときに多くの電力を使う。部屋にいるときはスイッチの入り切りを控えて、エアコンの温度調節能力に任せておく。

スイッチは頻繁に入れたり切ったりしない

【フィルター掃除で電気代の無駄をカット】

暖房では、室内機で部屋の冷たい空気を吸い込み、暖かい空気にして部屋の中に出す。エアコンのフィルターが目詰まりしてしまうと、吸い込める空気が少なくなり、暖める力が弱まってしまう。

フィルター掃除をすることで、年間25%の電気代を節約できるとされ、定期的な掃除が有効。2週間に1度はフィルターを水洗いするかホコリを掃除機で吸い込むのがよいという。汚れがひどいときには、中性洗剤を溶かしたぬるま湯で洗い、日陰でよく乾かす。

フィルター掃除で電気代の無駄をカット

【室外機の前はものを置かない】

エアコンで暖かい空気を出すときは、室外機の後ろから外の空気を吸い込んで、空気中の熱を取り込み、室内に出す。このとき、冷たい空気は室外機の正面から吐き出すため、障害物でふさいでしまうと、室外機の吸い込み口のある後ろ側に冷たい空気が回り込んでしまう。効率的に外気を吸い込み、吐き出せるように、室外機の前にはものを置かないほうがよい。

室外機の前に物は置かない