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ブルーエア空気清浄機の新たな旗艦モデル。0.03μm微粒子を99%以上除去

7700シリーズ(左)と、7400シリーズ(右)

セールス・オンデマンドは、スウェーデンのブルーエアによる空気清浄機の新たなフラッグシップモデル「Blueair Protect」2シリーズ計6モデルを、12月3日に発売する。直販価格は、適用床面積70畳までの「7700シリーズ」が122,800円~142,800円、40畳までの「7400シリーズ」が92,800円~112,800円。各シリーズに上部パネルの異なる3モデルを用意する。

約25年にわたるブルーエアブランド史上で初めてフラッグシップを一新。換気がしにくくなる冬に向けて、ウイルスや菌の除去/不活化にフォーカスしたプレミアム製品と位置付けられている。

大きな特徴は新開発の「HEPASilent Ultra」「GermShield」「SpiralAir」という3つの技術で、PM0.1よりも微細な0.03μmのナノレベルの超微粒子を99%以上除去。さらにフィルターや本体内部のウイルスや菌を不活化し、供給口から循環気流を作り出し、8畳の空間を4分で清浄するという。

各シリーズ3モデル間の主な違いは、上部パネルに表示できる項目。7770i/7740iと7470i/7440iの上位4機種は、空気の汚れ具合が分かる5色のLEDステータスバーに加え、AQI(Air Quality Indicator/空気質指数)の数値表示など、本体で室内の状況を可視化している。

7770i/7470iのトップパネル
7740i/7440iのトップパネル
7710i/7410iのトップパネル

新たにRFIDチップを内蔵した「スマートフィルター」も採用。フィルターの使用率を記憶し、本体のファンの稼動状況や空気の汚れ具合などからフィルター交換タイミングを計測できるようになり、使い方に応じて最大1年まで使用できる。

RFIDチップ内蔵のスマートフィルター

新機能のHEPASilent Ultraは、ブルーエアの基幹技術HEPA Silentを進化させた粒子除去テクノロジー。イオンバリアによる静電効果で空気中の有害物質をフィルターへ強力に吸着させ、PM0.1よりも微細な0.03μmのナノレベルの超微粒子まで、99%以上除去するという。

多層構造のフィルターに加え、ニオイの除去に効果的なココナッツカーボンフィルターと綿ぼこりなどの大きな汚れを取り除くプレフィルターも備える。

HEPASilent Ultraのイメージ

ブラシレスDCモーターを搭載した新しいファンシステムも採用。パワフルながら静音性が高く、従来製品より静音性を10%向上し、電力を5%低減。ファンの内部構造に加え、フィルター、イオナイザーなど全パーツを見直して最適化したことで、従来製品を上回る除去性能を実現したという。

GermShieldは、温度センサーと湿度センサーを活用して常に室内の空気状況をモニターし、フィルターや本体内部のウイルスや菌を不活化する機能。電源OFFの状態でも、菌が繁殖しやすい状態を検知すると、GermShield機能が稼動してイオンチャージを与え、微風を起こして乾燥させることによりウイルスや菌を不活化させる。

SpiralAirは、綿密な計算に基づいて設計されたデザインの供給口から、あらゆる方向にきれいな空気を放出するというもの。遠くに向けた循環気流を作り出し、8畳の空間を4分でハイスピードに清浄。一カ所に集中的に風を当てず、近くにいても寒さや不快感がないように、柔らかい風を放出するとしている。

SpiralAirのイメージ
約6畳の空間での実証結果

HEPASilent Ultraに最適化されたスマートフィルターは、ブルーエアで初めてRFIDチップを内蔵。フィルターの使用率を記憶し、部屋の空気質、ファンの回転数など様々な計測データに基づき、独自のアルゴリズムでフィルターの使用状況を分析。従来は使い方に関わらず6カ月でフィルターを交換するよう案内していたが、ユーザーに合わせたタイミングで交換時期を知らせるため、フィルター寿命が最大1年まで長くなった。

設置例

ファン構造の最適化により、最上位機種でも1日あたりの電気代は約5円に抑え、従来比で約5%省エネとなった。遮音性が高く振動も抑えるスチール製ボディとブラシレスDCモーターによるファンシステムで、深夜の郊外地やささやき声と同等とする27dBの静かな動作音を実現した。

Wi-Fiを搭載し、スマートフォン用の「Blueairアプリ」から本体の操作や空気質のモニタリングが可能。電源のON/OFFや運転スピード調整に加え、チャイルドロックやスケジュール機能の利用、フィルター使用率の確認などができる。

前述の通り各シリーズの3モデルで本体上部パネルに表示できる項目は異なるが、アプリを使うと全モデルで屋内外の空気質の詳細がリアルタイムに確認できる。さらに、ブルーエア史上もっとも長い5年間保証がついているのも特徴。

7770iのトップパネル表示例。PM1/PM2.5/PM10の各AQI(空気室指数)や、温度、湿度、フィルター使用率などが分かる

本体サイズと重量は、7700シリーズが340×340×855cm(幅×奥行き×高さ)、約19kg。7400シリーズが300×300×690mm(同)、約12.5kg。

消費電力は、7700シリーズが9~72W、7400シリーズが9~43W。運転音はそれぞれ27~55dB、25~45dB。風量は3.2~13.1m3/分、2.8~7.8m3/分。8畳あたりの清浄時間は約4分、約7分。

ラインナップと直販価格

7700シリーズ(70畳まで)
Blueair Protect 7770i 142,800円
Blueair Protect 7740i 132,800円
Blueair Protect 7710i 122,800円
7400シリーズ(40畳まで)
Blueair Protect 7470i 112,800円
Blueair Protect 7440i 102,800円
Blueair Protect 7410i 92,800円

交換フィルターの直販価格は、7700用「SmartFilter 7700」が18,000円、7400用「SmartFilter 7400」が15,000円。

グローバル出荷開始後、生産体制は2倍に

ブルーエアのヘンク・イン・ホフCEOは、米国や中国で先行して発売しているBlueair Protectについて「性能」「プロダクトデザイン」「IoTで常時接続されていること」の3点を重要な柱として紹介。「出荷開始1カ月後に、工場の生産能力を2倍にするほどの需要があった。ブルーエアがきれいな空気を提供することで、世界の何百万もの人々を救うことができる」と自信を見せた。

ブルーエアのヘンク・イン・ホフCEOがビデオメッセージ
日本総代理店を務めるセールス・オンデマンドの室﨑肇社長は、グローバルで3番目のローンチが日本であり、ブルーエアが日本市場を重要視していることを強調