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象印、大火力の集中加熱でふっくら仕上げる「炎舞炊き」。約8万円から

5.5合の「炎舞炊き NW-PS10」(濃墨)

象印マホービンは、圧力IH炊飯ジャー「炎舞炊き」の新モデルとして、釜底に4つのIHヒーターを備えた2機種を7月21日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、5.5合炊き「NW-PS10」が80,000円前後、一升の「NW-PS18」が83,000円前後。

本体底のIHヒーターを複数に増強して独立制御する「ローテーションIH構造」を採用。部分的に集中加熱することで“かまどの炎のゆらぎ(部分的加熱の火力切り替え)”を再現。従来モデル(NW-AT10/NW-PS10)と比べて単位面積あたり約2倍の大火力での炊飯を実現したという。

NW-PS10(粉雪)
一升炊きのNW-PS18(濃墨)

4つのIHヒーターで火力を制御、ふっくら&甘みのあるごはんに

「炎舞炊き」は、従来1つのヒーターで釜を全体的に加熱していた方式を、複数の底IHヒーターで火力をそれぞれ制御する方式に変更したのが特徴。部分的に集中加熱することを可能にした「ローテーションIH構造」となっている。

今回のNW-PSシリーズは4つの底IHヒーターを搭載し、対角線上にある2つのIHヒーターを同時加熱させることで、従来モデル(NW-AT10/NW-PS10)に比べて単位面積あたり約2倍の大火力を実現。かまどの炎のゆらぎと、大火力を実現することで、釜内に温度差を生んで激しく複雑な対流を起こし、ふっくらとした弾力と、甘みのあるごはんに炊き上げるという。

NW-PS10のIHヒーター
2017年の従来モデルNW-AT10のIHヒーター

激しい対流によってお米から水中に溶け出たデンプンの粒は、沸騰維持工程で加熱されることで、α化が早く進み、甘み成分に変化。同工程の後半では、甘み成分がお米にコーティングされ、甘みの強いごはんになるという。

なお、6月21日に発売する最上位機種の「NW-LA10」(オープンプライス/店頭予想価格12万円前後)と「NW-LA18」(同125,000円前後)は、6つの底IHヒーターを搭載しているのが今回のNW-PS10/NW-PS18との大きな違い。

炎舞炊きを活かす釜設計。手入れも簡単に

内釜は、「鉄 ~くろがね仕込み~ 豪炎かまど釜」を採用。IHと相性が良い鉄素材を、アルミとステンレスの層に組み込んだ構造で、高い蓄熱性、発熱効率、熱伝導を実現した。内釜の内面には、うまみプラスプラチナコート(遠赤外線+プラチナナノ粒子)をコーティング。ごはんの甘み成分のひとつである還元糖とうまみ成分のひとつであるアミノ酸を引き出すという。

内釜のふち部分は特に厚く設計。炎舞炊きの熱が外に逃げるのを抑え、高火力の熱を効率よくお米に伝える。さらに、同社独自のふた形状により、沸騰時も大火力で炊き続け、一粒一粒をふっくら仕上げるとしている。

内釜部分の断面図

内ぶたは、手入れのしやすい構造に変更。従来品(2019年モデルNW-KB)の内ぶたは、2つに分解して毎回洗う必要があったが、今回採用した雑穀米に対応するための雑穀フィルターは、取り外すことなく洗える設計。毎回の炊飯後の洗う点数は、内ぶたと内釜の2点のみになった。

種類や好みに合わせた炊き分けも豊富

81通りの「わが家炊き」メニューも用意。水の量を変更せず、前回食べたごはんの味の感想を画面上のアンケートに回答するだけで、炊き方を微調整。炊くたびに好みの食感に進化するという。同じ銘柄でも収穫する産地や気候の変動によって食感が微妙に変わるお米でも、家庭にあった好みの食感に炊き上がるとしている。

好みの食感に炊き分ける7通りの「炊き分け圧力」にも対応。すしめし、白米しゃっきりからもちもち、玄米まで、メニューにあわせて圧力の強さと時間を変えて7通りの食感に炊き分けが可能。

皮の固い玄米も1.3気圧の高圧力をかけて、ふっくらとやわらかく炊き上がるという。白米の炊き分けは、しゃっきり~もちもちの5通り。

「麦ごはん炊き分け2通り(ふつう・もちもち)」メニューも用意。もち麦や押し麦の独特な風味を活かしながら、ふっくらもちもちに炊き上げる。麦ならではの食感を活かした「麦ごはんふつうメニュー」と、麦がやわらかく食べやすい「麦ごはんもちもちメニュー」の2つから選べる。

炊き分けイメージ

保温機能は3種類。底センサーが保温に最適な火加減で温度コントロールして、水分の蒸発を抑え40時間までおいしく保温できるという「極め保温」、あたたかいごはんを食べたい人向けの「高め保温」、保温しない人向けの「保温なし」を用意する。

炊き込みごはんを炊いた後など、内釜の中のにおい残りを抑えるクリーニング機能も用意。クリーニング後に通常の手入れをすると清潔に使えるとしている。

炊飯容量0.09~1.0L(5.5合)の「NW-PS10」の本体サイズと重量は、約275×345×215mm(幅×奥行き×高さ)、約6.5kg。炊飯時消費電力量は143Wh。

炊飯容量0.18~1.8L(1升)の「NW-PS18」の本体サイズと重量は、約305×370×245mm(幅×奥行き×高さ)、約8kg。炊飯時消費電力量は185Wh。

いずれも電源コード長は1m。本体カラーは、濃墨(こずみ)のほか、NW-PS10のみ粉雪(こなゆき)も用意する。しゃもじが自立するため、置き場所に困らない「立つしゃもじ」が付属する。

NW-PS10の濃墨(こずみ)
NW-PS10の粉雪(こなゆき)