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キングジム、紙のノート417冊分のデータを1台で管理できる、4,096段階の筆圧検知でなめらかな書き心地のデジタルノート

 キングジムは、紙のような書き心地のデジタルノート「Freno(フリーノ)」の市場導入に先立ち、クラウドファンディングサイト「Makuake(マクアケ)」にて支援募集を開始した。12月4日17時現在、本体購入可能な支援額は36,000円~(税込・専用カバー付属)。発送予定は4月下旬。

 製品の一般発売予定時期は5月。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は30,000円台後半。別売の専用カバーは3,000円前後。

Freno(フリーノ)

 6.8インチの電子ペーパーディスプレイを搭載したデジタルノート。紙のノートに書くように、付属のペンを使って手書きできるうえ、保存したデータをタイトルやタグから検索できる。またUSBケーブルでパソコンに接続、もしくは別途microSDカードを使用してデータを移動できるほか、無線LANを使用してオンラインストレージでのデータの共有が可能。

 ノート・ドキュメント・カレンダーの3つの機能を備える。ノートのフォーマットは、無地・方眼・TO DO リストなど12種類から選べるため、複数のノートを使い分ける必要がないとしている。ドキュメントではPDFファイルを取り込み、手書き入力が可能。カレンダーはメモを書き込んだり、日付にひも付いたノートを作成できる。

さまざまなフォーマットから選べるノート機能
PDFに手書きできるドキュメント機能
カレンダー機能

 ノートのファイル形式は本機独自の「NOTE」のほか、PDFとPNGで保存可能。約13,000ページのノートと約2,000ファイルのPDFドキュメントを保存できるため、本機1台で紙のノート約417冊分の情報を管理できるとしている。802.11b/g/n、2.4GHz帯の無線LANに対応しており、Dropboxでデータを共有できる。

 画面はE Ink社の電子ペーパーディスプレイを採用しており、紙のようにくっきりとした表示が可能だとする。フロントライトを搭載しており、明るさと色温度の変更のほか、暗いところでの使用も可能。またスリープ時に好みの画面を表示できるため、カレンダー画面を表示することで卓上カレンダーとしても使用できる。

 本体サイズは132×9.8×175mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約240g。デジタルペン、替芯×3、芯抜き、USBケーブルが付属する。

Dropboxでデータを共有可能
卓上カレンダーとしても使える
扱いやすいサイズ

ペンタブを販売するワコムのEMRを搭載、紙のノートのようななめらかな書き心地がクセになる

 実際に製品を試してみると、想像以上に書き心地が良かった。画面はサラサラとしていてマットな質感であるため、ペンがすべってしまうことがなく、紙に書いたときのような適度な摩擦がある。

 ペンの色やペン先の種類、太さなどは好みに合わせて数種類から選べる。ペン先は万年筆と筆のマークを選ぶと、筆圧に合わせて太さが変わるため、イラストを描く際にもおすすめだとしている。

ノートは1ページ毎にフォーマットを変えられる
ペンの太さなどを選べる
表も作成可能(上)。筆圧によって太さが変わる(下)
PDFファイルにも書き込めるため、学習にも最適
カレンダーに書き込んで手帳としても使える
同社社員が本機を使用して作成したイラスト
フォーマットは12種類

 本機はペンタブレットを販売するワコムのEMRデジタルペンソリューションを搭載しており、筆圧は4,096段階で検知されるという。ペン先の反対側には消しゴム機能を搭載している。

 ワコム テクノロジー・ソリューション事業部 シニア・ディレクターの掛 晃幸氏は「デジタルノートは記憶の定着や思考の整理などの手書きのメリットと、デジタル機器の長所を合わせ持ったユニークな製品です。フリーノはやわらかい色味と手ごろな大きさが気に入っていて、たくさんの方に手に取っていただきたいですね。今後もこのようなデジタル文房具を普及していきたいと思います」と話した。

 キングジム 電子文具開発部・東山 慎司氏は、手書きの方が記憶に残る、情報を直感的に整理できるといった需要に着目し本機の開発に至ったとしている。またデジタル機器でありながらも文房具のような見た目を表現するのにこだわり、本体カラーは生活に溶け込むベージュを採用したという。別売の専用カバーにはクラフトペーパーを使用しており、経年変化を楽しめるとしている。

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掛氏
東山氏