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シャープ、クラウドAIが快適な睡眠環境へと導く、無線LAN内蔵のフラッグシップ・エアコン
2019年10月8日 16:12
シャープは、気象予報を活用しクラウドAIによる運転制御を強化した、無線LAN内蔵の「プラズマクラスターエアコン Xシリーズ」9機種を10月25日に発売する。いずれも価格はオープンプライス。店頭予想価格は23万円〜37万円前後(全て税抜)。
スマートフォンと連携できる無線LAN内蔵のルームエアコン。進化させたAIoTクラウドサービス「COCORO AIR(ココロ エアー)」により、睡眠中から日中まで一日を通して快適さと高い省エネ性を実現するというルームエアコン。
本機は、外気温や湿度、日射量および気象予報を活用。クラウドAIが部屋ごとの環境変化を予測し、室内環境が変わる前に、先回りして最適な省エネにつながる運転を実現。こうした制御が、日中のほか、睡眠時にも活用されるとしている。
快適な睡眠環境へと導く
睡眠中の制御に関しては、睡眠改善ソリューションを企業向けに提供している「ニューロスペース」と共同で開発。睡眠時の運転制御データを蓄積し、クラウドAIで分析することで一人ひとりに快適な睡眠環境が得られる運転を、実現したとする。
発表会では、ニューロスペースの代表取締役社長・小林 孝徳氏が登壇。快適な睡眠をサポートする、空調制御の基本を解説。さらに、「Xシリーズ」に搭載された機能を説明した。
「睡眠は、前半と後半とで大きく異なります。
前半は、深い眠りに入る時間が多く、深部体温という身体の内側の内蔵や脳などの温度を下げることで、快適な入眠と深い眠りを実現できます。これを実現するために、寝室に入った時にしっかりと深部体温が下がっていくようにエアコンを制御します。
睡眠の後半になると、レム睡眠の割合が多くなります。この時間帯では冷たい温度に対する感覚が敏感になってきます。そのためユーザーに合った温度に上げていけるかが重要になります。そして、起床時間に近づくにつれて徐々に温度を上げていくように制御します」
同機では、こうした一般的な睡眠制御に加え、個々のユーザーに合わせた、パーソナライズされたエアコン制御を提供できるよう、フィードバック機能を搭載したという。
「具体的には起床後に、睡眠やエアコン制御がどれだけ適切だったかを答える機能を搭載しました。このユーザーの回答が、エアコン制御に反映されます」
さらに睡眠中に温度設定などを変更した場合は、そうしたユーザーの行動も加味して、運転制御をパーソナライズしていくという。よりユーザーの好みを学習していき、個々のユーザーに合わせたエアコン制御が実現する。
「睡眠は毎日自宅で行なうもの。睡眠の改善は、寝室のエアコン制御でできるものなので、こうした新たな寝室環境の制御がより多くの方々の快眠につながると期待しております」
こうしたユーザーの好みに、気象予報を活用したクラウドAIによる省エネ制御が加わり、快適でありつつ省エネ性の高い運転が可能になったという。
日中の運転では、気象
日中の運転では気温と日射量の気象予報を活用。これらのデータを元に、クラウドAIが部屋ごとの温度変化を予測し、先回りして運転制御を行なうとする。
例えば暖房運転中に天気が曇から晴れに変わると予測される場合、従来の暖房運転では、晴れて気温が上昇しても同じ設定温度のまま運転を続けていたという。そのため、ユーザーが暑く感じてしまい、余分な電力を消費することにつながったとする。
新モデルの制御では、気象予報による外気温や日射量の変化をもとに室温環境を予測。先回りして暖房運転を弱め、快適な環境を維持しつつ、省エネも実現できるとする。
同社によれば、快適な室内環境を保ちながら省エネ運転を実現することで、積算消費電力量を約15%削減できるとする。
高濃度イオン「プラズマクラスターNEXT」を搭載
またイオン濃度50,000個/cm3にまで高めた、同社独自の空気浄化技術「プラズマクラスターNEXT」を搭載。そのほか、ホコリをはじく「ホコリレスファン」や、ホコリをとらえるフィルター、抗菌加工されたダストボックスなどで構成される「風クリーンシステム」も搭載。
さらに、吹き出し口内部を凹凸の少ない構造とするなど、手軽に拭き掃除が行なえるようにし、エアコン本体を清潔に保てるとしており、室内の空気とエアコンの内部の清潔性を高められるとする。
「AY-L40X20」の室内機のサイズは798×373×295mm(幅×奥行き×高さ)で、室外機は800×300×630mm(同)。適用床面積の目安は11〜14畳(暖房)。消費電力は940W(冷房時)/1,010W(暖房時)。室内機の運転音は63dB(冷房時)/69dB(暖房時)。