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パナソニック、ワンボウルメニューでとろみ調理も可能にした「3つ星ビストロ」
2019年3月21日 00:00
パナソニックは、片栗粉や小麦粉を使った八宝菜やクリーム煮など、こげつきやすくダマになりやすい「とろみ料理」もおまかせでできるスチームオーブンレンジ「3つ星ビストロ NE-BS1600」を6月1日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は17万円前後(税抜)。「3つ星ビストロ NE-BS1600」と共に、3月20日に発売したIoT冷凍冷蔵庫「WPXタイプ」の発表会および試食会を開催した。
今回紹介された「3つ星ビストロ NE-BS1600」と、「WPXタイプ」冷凍冷蔵庫はパナソニックが2017年より提案している"忙しい1週間を、もっとおいしい1週間にしよう"をコンセプトにした、キッチン家電製品群「おいしい7daysにラインアップされている。
炒め物までレンジで調理可能に
スチームオーブンレンジ「3つ星ビストロ NE-BS1600」は、庫内容量30Lのオーブンレンジ。新開発の「高速0.1秒センシング」と「5段階のパワーコントロール」の搭載で、レンジ調理には向かない"とろみ料理"や"炒め物"の調理を可能にした。
高速0.1秒センシングは、調理中の温度を0.1秒毎にセンシングして高い精度で温度を常に見守る機能。5段階のパワーコントロールは、60℃まで一気に加熱して食品の分量を判定し、食材に応じて火力を自動でコントロールする。高精細なセンシングで、加熱ムラ、こびりつきを防ぎ、肉や魚介の調理しすぎによる硬化を抑えるという。
これらの機能により、すべての材料を耐熱ボウルに入れて調理する「ワンボウルメニュー」がさらに充実。調理途中のかき混ぜ無しで、八宝菜やクリーム煮などこげつきやダマになりやすい"とろみ料理"や"炒め物"まで、おまかせ調理が可能になった。手間のかかる「食材別の投入や取り出し」、「つきっきりのかき混ぜ」が要らず、調理の効率化による時短と栄養バランスを両立する手作りメニューに役立つとしている。
魚介類がプリッと仕上がった!
会場では、「八宝菜」と「たらのプロバンス風」のワンボウル調理の実演も行なわれた。
調理はいずれも拍子抜けするほど簡単だった。先にボウルに肉や魚介類を入れ、とろみの元となる片栗粉や小麦を入れてまぶす。次にその上へ根菜、葉物の順に入れ、調味液を回し入れてふんわりとラップでボウルにふたをし、ビストロにセットして調理をスタートするだけだ。
調理時間はいずれも15分以内で、途中のかき混ぜも要らず、あとはまかせっきりにできる。加熱後、底にたまったとろみが均一になるよう、全体をよく混ぜ合わせてから、お皿へ移す。
できあがった「八宝菜」はとてもレンジで調理したとは思えない出来だった。えびはプリップリ、イカはやわらかくしっとりで、肉はふっくらと柔らか。白菜はシャッキシャキな食感が残り、にんじんや椎茸は風味良くやわらかく仕上がっていた。片栗粉のダマは一切感じられず、良いとろみ加減だった。
「たらのプロバンス風」も同様においしかった。加熱しすぎるとパサパサになりやすい「たら」はふっくら・しっとりと仕上がった。とろみに小麦粉を使っているが、食材全体に調味液が良くなじみ、とてもおいしい一品だった。
もしも八宝菜をフライパンなどで調理する場合、肉・魚介はそれぞれ別々に入れて取り出し、野菜を炒めて肉・魚介を戻し、調味料を加え、かき混ぜながらとろみをつけるというふうに、できあがるまで片時もコンロ前から離れられない。ところがビストロなら調理は材料をボウルに入れてスタートするだけだ。メインディッシュはビストロに任せて、他の調理が同時に作れてしまう。時短はもちろん調理中の面倒さが相当軽減されると実感できた。
また、スチーム機能も拡大した。発酵温度は30~60℃に設定でき、スチーム有無も選択可能。自家製甘酒やヨーグルト作りが家庭でもできるという。
本体サイズは、494×435×370mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約19.6kg。庫内容量は30L。レンジ出力は最大1,000W。オーブン温度は70~300℃。発酵温度は30~65℃。本体カラーはブラックとホワイトの2色を用意。
冷凍した揚げ物が驚くほどおいしいIoT冷蔵庫「WPXタイプ」
ビストロの実演と試食以外に、3月20日に発売した通常冷凍に比べて約5倍の凍結スピードの「はやうま冷凍」と、お弁当のあら熱取りが5分でできる「はやうま冷却」を搭載した、IoT冷凍冷蔵庫「WPXタイプ」の紹介と、試食も行なわれた。
IoT冷凍冷蔵庫「WPXタイプ」は、6ドアタイプの冷凍冷蔵庫。業務用レベルの速さを実現した急速冷凍の「はやうま冷凍」と、すばやくあら熱取りができる「はやうま冷却」ができる専用の「新鮮凍結ルーム」を備える。家庭で作ったから揚げやフライなどのおかずを急速冷凍しておいしさを保った冷食作りや、食材をすばやく冷やしてあら熱を取って下ごしらえの時短などを簡単にする。
「はやうま冷凍」は、凍結スピードと美味しさの関係に着目。急速冷凍することで、食材の組織の損傷を抑えておいしさをキープ。凍結ルーム庫内の天面に専用ファンとダクトを備え、冷気を約8倍の大風量で食材を一気に冷却する。冷凍までの時間は、通常冷凍で約150分かかっていたものを1/5の約30分とし、業務用クラスを実現。食材の水分蒸発や移行を軽減し、できたてのおいしさをそのまま冷凍保存するという。
「はやうま冷却」は、食材をすばやく「冷ます」に特化した機能。たとえば作りたてのお弁当なら、容器ごと庫内に入れて約5分で25℃以下に冷ますという。時短に繋がるだけでなく、約25~45℃をすばやく通過させ、細菌の繁殖を抑制するという。いずれも「クーリングアシスト」機能として、スマートフォンで操作ができる。
試食には「はやうま冷凍」したものと一般的な冷凍庫で保存した2種類の「ぶりのフライ」が振舞われた。こちらもビストロで温めなおしをしたものだが、驚くほどの違いがあった。
一般的な冷凍の方は、ぶりの身が縮んでパサつき、衣は箸が触れた瞬間に固いと感じられた。「はやうま冷凍」は身がしっとりとジューシーで、衣にも揚げたてのような弾力が感じられ、とても冷凍して温めなおしたものとは思えないほどおいしかった。食感と食味は比較にならないほど差が歴然だった。
「はやうま冷却」の試食に「煮卵」がふるまわれた。普通なら半日は漬け込まなければならないが、はやうま冷却なら約15分で行なえるという。白身の表面に上品な色が染み込んでおりおいしい。
「WPXタイプ」は3月20日に発売。容量650L「NR-F655WPX」、600L「NR-F605WPX」、550L「NR-F555WPX」の3機種で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は順に、43万円前後、41万円前後、37万円前後(税抜)。
人気インスタグラマーのMAYAさんも登壇。15分でできるナポリタンを実演
会場には人気インスタグラマーで、レシピ本「まるごと冷凍弁当」を執筆したMAYAさんも登壇した。
今回紹介されたビストロとWPXタイプ冷凍冷蔵庫を、既に数週間使用したMAYAさんは、「ワンボウルメニューはおいしい上に、洗い物が減らせるので、料理の手間と時間が大幅にラクになります。おいしさを逃さずに冷凍できる冷蔵庫は、お弁当にもとても便利です。お弁当作りも一気に冷却ができて時短ができるので、忙しい朝にはとても助かりました」と、大いに気に入った様子で感想を述べた。
さらにMAYAさんお勧めのワンボウルで調理するナポリタンも披露。水の入ったボウルに、手際よく4人分のパスタを半分に折って入れ、具材を投入し、麺の太さに合わせた設定でビストロで15分加熱。調理が終わったらソースを混ぜ合わせるだけで、あっという間においしそうなパスタができあがった。「残ったナポリタンを小分けにして冷凍すれば、お弁当にそのまま使えます。冷凍してもとてもおいしいですよ!」とにこやかに話していた。