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仕事中のふくらはぎマッサージはパフォーマンス向上に有効~パナソニック調査

 パナソニックは、仕事中のふくらはぎマッサージがパフォーマンス向上に有効であることを発表。実験結果を公開した。

 一般的に、人が眠気や疲れを感じやすい時間帯にふくらはぎをマッサージすると、脳に好ましい刺激を与え、気分転換や集中力アップに効果があるといわれている。そこでパナソニックは、仕事中のふくらはぎへのマッサージ効果に着目。脚に巻くタイプのエアー式圧迫装置を使って、ふくらはぎマッサージの効果を測る実験を行なった。

ふくらはぎをマッサージすると、脳に好ましい刺激を与え、気分転換や集中力アップに効果があるといわれている

 実験の対象は、健康な25歳から45歳未満の働く男女16名。「1.一般的心理状態の測定(VAS検査)」、「2.心理的ストレスの測定(POMS検査)」、「3.作業能率の測定(クレペリン検査(変法))」を行なった。

 まず、ふくらはぎをマッサージする前に上記3種類の検査を実施。その後、エアー式圧迫装置を使ってふくらはぎをマッサージし、再び3種類の検査を行なう。マッサージ効果の有無を比較するために、装置を巻いただけでマッサージはしない場合の変化も、同様の検査にて測定した。

 結果、「1.一般的心理状態の測定(VAS検査)」では、マッサージした時の前後比較で、眠気の度合いが38.8%低減。マッサージをした場合と、装置を巻いただけでマッサージはしない場合の比較では、眠気の度合いの低減量に顕著な差が出たという。この結果から、ふくらはぎマッサージが眠気解消につながると考えられるとする。

マッサージをした場合と、装置を巻いただけでマッサージはしない場合の比較では、眠気の度合いの低減量に顕著な差が見られた

 「3.作業能率の測定(クレペリン検査)」では、回答できた正当数が9.7%増加。なお、「2.心理的ストレスの測定」では顕著な差は見られなかったという。

3.作業能率の測定(クレペリン検査)では、回答できた正当数が9.7%増加

 実験結果を踏まえ、杏林大学名誉教授・古賀 良彦氏は以下のようにコメントした。

 「今回の実験で以下の結果が得られました。ふくらはぎマッサージの効果を3種類のテストで測定すると、眠気が取れて気分がよくなり、さらに頭が冴え集中力が高まり、やる気が出てくるということです。そのことが、ストレスの軽減には直接は反映されないものの、計算課題の結果からわかるように作業能率の向上をもたらしたと考えられます。顕著な差が出にくいクレペリン検査(変法)において、9.7%の正当数の上昇は高く評価されることと言えるでしょう」