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停電時の冷蔵庫や洗濯機の正しい扱い方は? 家電メーカー各社が災害時のポイントを公開

 近畿地方を直撃した台風21号や北海道での地震の影響により、大規模な停電が相次いで起きている。今夏は大雨や落雷などもあったが、9月以降も台風被害に遭う可能性は高い。家電メーカー各社は、災害時の家電の扱い方をウェブページで公開しており、停電中や通電後のポイントなどを紹介。改めてチェックしてみよう。

停電したらまず家電の電源プラグはコンセントから抜いておく

 パナソニックが公開している「災害時の家電製品のお取り扱いに関する注意点」では、停電になった場合はまず家電製品の電源プラグをコンセントから抜くことを推奨。モーターなどを応用した家電製品は、電源が入ったときに電流を大きく使用するという。停電から復帰すると家庭内の家電製品が一斉に運転を始め、ヒューズやブレーカーが飛ぶなど電気製品への悪影響が考えられるため、電源を抜いておく必要があるとしている。

 また水害などで製品が冠水してしまった場合は、漏電の危険が高いため、できるだけ買い替えた方が良いという。一見乾燥しているようでも、内部が乾燥していなかったり泥や塩分が残っていると、発煙・発火したりするおそれがある。製品が一時的に使用できる状態であっても、そのまま使用(通電)せず必ず点検・修理を受けるよう呼びかけている。

 そのほか、地震などで製品が転倒・落下した場合も、内部の電子部品が破損している可能性があるため、一見問題ないように見えても点検・修理を推奨している。

冷蔵庫は開けずに庫内温度をキープ

 シャープが公開している「停電時の主な家電製品のお取り扱いについて」では、各家電ごとの停電時の取扱い方を紹介。

冷蔵庫

 冷蔵庫においては、停電時も庫内の温度をできるだけ維持するために、ドアの開閉は控えた方が良いという。自動製氷の設定は通電後も保持されるが、タイマーやおいそぎ冷凍、おいそぎ製氷などの設定は解除されるため、改めて設定する必要がある。

洗濯機

 洗濯機は、安全のために停電時は水道の蛇口を閉めておくことを推奨。万が一運転中の場合に停電が起こると運転は停止するため、通電後にあらためて運転を開始する。

 ドアのロック機能がある機種は、停電時は安全のためにドアがロックされる。通電後、電源を入れるとドアが開けられるようになる。乾燥運転中に停電になった場合は、通電後に電源を入れると送風運転を開始するため、ドアがロックされている。送風運転が終わり、槽内の温度が下がった時点でドアを開けることが可能。

炊飯器

 炊飯器は、停電中に炊飯しているとうまく炊きあがらないことがあるという。停電時間の長さによってはエラーとなり、炊飯が取り消される場合がある。

石油ファンヒーター

 石油ファンヒーターの運転中に停電になると、白煙などが発生する場合がある。万が一白煙が発生した際は、コンセントを抜き部屋の換気をするよう呼びかけている。あらかじめ停電時間がわかっている場合は、事前に運転を停止する。

液晶テレビ

 液晶テレビは、停電から復帰したら電源をオンにして動作を確認する。復帰後は時刻情報が消去されるほか、予約の開始時刻を経過した状態で停電した場合は設定が消去される。録画中に停電すると番組録画に失敗し、記録メディア不具合の原因となるため、あらかじめ停電時間がわかっている場合は、該当する時間帯の録画予約はしないことを推奨している。

【お詫びと訂正】
記事初出時、液晶テレビの復帰後は録画予約が消去されると記載しておりましたが、正しくは予約の開始時刻を経過した状態で停電した場合は設定が消去される、になります。お詫びして訂正いたします。