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震災で被害を受けた太陽電池パネルは感電注意! 太陽光発電協会が扱い方を公開

 一般社団法人 太陽光発電協会は、震災によって被害を受けた太陽光発電システムについて、感電するおそれがあるとして取扱い上の留意点を公開した。二次災害を未然に防ぐために、適切な対処を呼びかけている。

 まず、自宅に太陽光発電システムを設置しているユーザーには、太陽電池パネルは破壊されていても、発電し感電するおそれがあるため絶対に触らないように注意喚起している。被害への対処にあたっては、購入の販売・施工業者に連絡し、適切な処置を依頼したい。

震災で倒壊の危険のある家屋に設置された太陽光発電システム

 倒壊の危険のある家屋に設置された太陽光発電システムに関しては、商用電力系統が停電すれば自動的にシステムの運転を停止するが、停電が復旧し日射があれば自動的に運転を再開されてしまう。

 倒壊のおそれがある家屋の所有者が避難する際は、機器や配線の損傷から漏電の危険性があるため、必ず分電盤の遮断器を切り、パワーコンディショナの運転ボタンを停止することを推奨している。その後、購入の販売・施工業者に連絡し、適切な処置を依頼する。

家屋と共に倒壊した太陽光発電システム

 家屋と共に倒壊した太陽光発電システムに関しても言及。屋根に設置されていた太陽電池パネルや、屋内外に設置されていたパワーコンディショナ、接続箱が震災で破壊され、家屋などのがれきと共に堆積しているような場合は、太陽電池パネルに太陽光が当たれば発電する可能性があり、素手で触れると感電するおそれがある。また、太陽電池パネルに配線でつながっている接続箱やパワーコンディショナなどからの漏電により、感電や火災の危険もあるという。

 万が一、家屋と共にがれきとなって堆積した太陽光発電システムに、救助や復旧作業で触れる可能性がある場合は、以下の事項に注意して作業するよう呼びかけている。

【被害を受けた太陽電池パネルなどに触れる場合の注意点】

 1.電気用ゴム手袋など絶縁性のある手袋を必ず使用する

 2.太陽電池パネルに光が当たって発電しないように、ブルーシートやダンボールでパネルを覆うか、パネルを裏返しにする

 3.複数の太陽電池パネルが配線でつながっている場合は、パネル間の配線コネクタをすべて抜く

 4.太陽電池パネルと接続箱、パワーコンディショナが配線でつながっている場合は、すべての太陽電池パネル間の配線コネクタが抜かれていることを確認したあとに、配線を切断。配線の切断面から銅線がむき出しにならないように、絶縁テープなどを巻いて絶縁する。配線の切断および、絶縁作業は必ず電気工事士が行なう

 5.夜間や日没後でも、日射のあるときの作業と同様に、上記の注意事項に従って作業する

停電時に自宅の太陽光発電システムで自立運転する場合

 なお、自宅に設置している太陽光発電システムを用いて自立運転をする場合は、安全で正しい運転のため、取扱説明書などを参照し、正しく操作するよう呼びかけている。不明点などは、設置業者もしくはシステムメーカーに確認、相談しよう。

 設置事業者やメーカーホームページにも関連情報が掲載されている場合もあるため、チェックしておくことを推奨している。