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時代を越えて松下幸之助の考えに触れられる「パナソニックミュージアム」開所式レポート

 パナソニックは、2018年3月7日に、創業100周年を迎えたのにあわせて、同日、大阪府門真市にパナソニックミュージアムをオープン。パナソニックの長榮周作会長や松下正幸副会長、津賀一宏社長をはじめとする同社幹部のほか、門真市の宮本一孝市長、守口市の西端勝樹市長など、同社にゆかりがある40人が開所式に参加した。津賀社長は、テープカットのほか、パナソニックを代表して挨拶を行なった。

開所式でテープカットを行なう、(左から)パナソニックの津賀 一宏社長、長榮 周作会長、松下 正幸副会長

時代を越えて創業者の考えに触れられる場所

 100周年の節目を迎えたこの日、社員に対しては、社長ブログのなかで、開所式を行なったことの報告や所感を述べたが、津賀社長が100周年について対外的に発信したのは、現時点では、この開所式での挨拶だけとなった。

 津賀社長の挨拶では、「本日より遡ること、ちょうど100年前の1918年(大正7年)3月7日、パナソニックは松下幸之助によって松下電気器具製作所として創業した。それ以来、『事業を通じて人々のくらしの向上と、社会の発展に貢献する』との一貫した経営理念のもと、お客様、そして社会と共に歩んできた。これまで、幾多の難局を乗り越えることができたのは、お客様、パートナー様、そして地域の皆様の多大なる支援があってのことであり、御礼する」と前置きし、「3月7日、そして5月5日の創業記念日を経て、パナソニックは、次の100年に向けた新たな一歩を踏み出す。この節目は、幸之助創業者や先達の足跡を振り返り、今後も一年一年、着実に歩みを進めるという決意を新たにする重要な年である。また同時に、次の100年に向けて、『再スタート』を切る年でもあると考えている」と述べた。

 パナソニックには、1918年3月7日の創業の日とともに、1932年5月5日を創業命知(真使命を知る)の日に制定しており、毎年、5月5日を創業記念日としている。

 続けて、「創業当時、幸之助創業者は、『電化の時代の到来』を予見し、その先見の明をもって後世に明確な道を示すことで、今日のパナソニックの発展をもたらした。それから100年を経て、パナソニックを取り巻く環境の変化は年々激しさを増しており、自らの目指す姿の明確化とその実現には、大きな挑戦を伴う」などとした。

パナソニック 津賀 一宏社長

 パナソニックミュージアムについては、「そうした環境のなかで、このパナソニックミュージアムは、パナソニックで働く者にとって、時代を越えて創業者の考えに触れ、力を得ることのできる貴重な場所になる」と位置づける。

 「パナニックミュージアムには、弊社が、この門真の地に移転した際の第三次本店を模した『松下幸之助歴史館』をはじめ、『ものづくりイズム館』、『さくら広場』、さらには『大観堂』や創業者の『旧宅』などがある。これらの場を通じて、創業の理念を共有し、パナソニックが次の100年においても、発展を遂げていけるよう、社員一同、努力を重ねていく。さらには、パナソニックミュージアムが、地域や社会に開かれた場として人々と交流し、今後もパナソニックが社会と共に歩み発展していく、その象徴となることができれば幸いである」と述べた。

 なお、パナソニックミュージアムは、3月9日に一般公開を開始。開館時間は9時~17時。入館料は無料。休館日は日曜日・年末年始だが、オープン直後の3月11日(日)は特別開館する。

「パナソニックミュージアム」入り口