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冷蔵庫の真ん中は「野菜室」か「冷凍室」か。三菱電機がラインナップ拡充
2018年2月26日 16:02
三菱電機は、野菜室を真ん中に配置した冷凍冷蔵庫「置けるスマート大容量 MXシリーズ」を、3月30日に発売する。容量572L「MR-MX57D」と、容量503L「MR-MX50D」の2機種で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は順に、40万円前後、36万円前後(税抜)。
6ドアタイプの冷凍冷蔵庫。野菜室を真ん中に配置し、腰や膝をかがめずに野菜を出し入れできる点が特徴。野菜室は4つのエリア(小物/中物/大物/たて野菜)に分かれており、整理がしやすいという。
野菜室上段に備えられた中物エリアには、これまで下段に保存されることが多かったブロッコリーや半玉キャベツを収納可能。野菜室を開けてワンアクションで取り出せる。
“野菜室が真ん中”でラインナップ拡充。真ん中冷凍室「WXシリーズ」も引き続き展開
三菱電機 静岡製作所 冷蔵庫営業統轄部長 高山 博夫氏は、野菜室を真ん中に配置した背景について次のように語った。
「買い替えサイクルを迎える10~13年前の冷蔵庫を使っている人に調査したところ、野菜室が真ん中に配置された冷蔵庫を使用している人が過半数を占めており、約6割が次も野菜室が真ん中の冷蔵庫を購入したいと回答していました。しかし、現在販売されている大容量の冷蔵庫において、野菜室が真ん中のモデルはラインナップが少なく、選択の余地がありません。そこで、選択肢を広げるために、野菜室が真ん中の大容量冷蔵庫を開発しました」
野菜室が真ん中の冷蔵庫が少ない理由として、省エネに対する意識の高まりが挙げられている。省エネ目標値を達成するために各メーカーが、冷凍室や製氷室など同じ温度帯を1箇所に集めて冷却効率を向上させた“冷凍室が真ん中”の冷蔵庫を開発したためだという。2008年には、冷凍室が真ん中タイプのラインナップ数が逆転しており、今では同タイプが主流となっている。
「新たに野菜室が真ん中の冷蔵庫を開発するにあたり“省エネ性悪化”と“容量の減少”という2つの問題がありました。これらを解決するために、真空断熱材を用いた独自の薄型断熱構造『SMART CUBE』を採用し、高い省エネ性を維持しています。ウレタンのみで断熱を強化すると間仕切りが厚くなり容量が小さくなりますが、あわせて真空断熱材を使うことで薄くなり、省エネ性と容量の確保を両立しました」(高山氏)
これらの技術により、年間消費電力量は250kWh、野菜室容量98L、冷凍室容量89Lと、冷凍室が真ん中にある「WXシリーズ」と、同等のスペックを実現(MR-MX50Dの場合)。WXシリーズも引き続き展開し、冷凍室をよく使う人は「WXシリーズ」、野菜室をよく使う人は「MXシリーズ」と、どちらのニーズにも対応する。
なお野菜室には、WXシリーズと同様に、野菜のビタミンCを増やす「3色LED」を搭載。葉物野菜のビタミンCを増やして、緑化を促進する。野菜室底面には、抗菌仕様のクリーントレイを採用し、掃除のしやすさにも配慮している。
瞬冷凍室も腰の高さに配置した使いやすいレイアウト
野菜室の上部にある、「製氷室」と約-7℃で凍らせる「瞬冷凍室」も腰の高さに配置。よく使う冷凍食材や氷を出し入れしやすく、自然な流れで食材を調理台やシンクに移動できるという。毎日の調理がはかどる、使いやすいレイアウトとしている。
このほか、氷点下(約-3℃~0℃)で食品を凍らせずに保存し、傷みやすい肉や魚の鮮度を長持ちさせる「氷点下ストッカーD」や、約-7℃で凍らせながら解凍せずに調理できる「切れちゃう瞬冷凍」などの機能を搭載。
容量572L「MR-MX57D」の本体サイズは、685×738×1,826mm(幅×奥行き×高さ)。各室の容量は、冷蔵室が306L、野菜室が114L、製氷室が19L、瞬冷凍室が32L、冷凍室が101L。年間消費電力量は275kWh/年。
容量503L「MR-MX50D」の本体サイズは、650×699×1,826mm(同)。各室の容量は、冷蔵室が271L、野菜室が98L、製氷室が18L、瞬冷凍室が27L、冷凍室が89L。年間消費電力量は250kWh/年。
いずれもカラーは、グラデーションブラウンとクリスタルホワイトの2色を用意。