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パナソニック、食品を入れるだけでカロリー測定できるデバイスや、衣類に縫い付けるウェアラブル機器など

 10月3日から6日まで、幕張メッセで「CEATEC JAPAN 2017」が開幕した。パナソニックブースでは、IoT/AIなどの最新技術に注力し、食・ウェアラブル・美容など、多岐に渡るテーマで開発中の製品を紹介している。いずれも発売は未定となる。

「CEATEC JAPAN 2017」パナソニックブース

食事を入れるだけでカロリーと栄養素をチェック「CaloRieco」

 カロリー/栄養チェッカー「CaloRieco」は、食器に盛り付けた食事を本体に入れるだけで、カロリーや三大栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)の含有量を測定する機器。近赤外光を用いた独自技術により、食品を崩すことなく測定可能としている。毎日の食事管理をしている糖尿病患者やその家族、ダイエットをしている人などに、煩雑な手間を開放することを目的として開発したという。

 測定したカロリーや栄養素は、ログデータとして自動で記録。ユーザーのニーズに合わせてカスタマイズされたレシピを提案するなど、今後はソフトウェアサービスへの発展も計画している。カロリー制限のために、同じようなメニューになりがちな食生活を豊かにすることを目指すという。

カロリー/栄養チェッカー「CaloRieco」は、食品を入れるだけでカロリーや栄養素の含有量を測定

衣類に縫い付けて活動量などを計測できる「ウェアラブルメーカーパッチ」

 衣類に縫い付ける「ウェアラブルメーカーパッチ」は、布製品などに位置情報や活動量計などの機能を付加できるデバイス。「ストレッチャブル回路」に電子部品を実装したしなやかなパッチで、縫い付けるだけで簡単に、衣類をウェアラブルデバイスに進化させられるという。

 Bluetoothや温湿度計、紫外線計など、搭載する電子部品の組み合わせによって多様な機能を実現。実用例として、子供の衣類に実装することで、子供との距離が測れたり、活動量を親のスマートフォンに通知したりするサービスなどを想定。また、温湿度を管理して作業員の環境を一元管理できるサービスや、タッチセンサー機能を付与したクッションやエプロンなど、衣服やファブリック家具の機能拡張への応用展開も考えているという。

 パッチ本体は水に強い全面防水加工が特徴で、現段階では約50回洗濯しても問題ないとしている。

ウェアラブルメーカーパッチ
活動量計の機能を付加した衣類を揺らすと、グラフが変動した
温湿度や紫外線など、さまざまな電子部品を組み合わせられる

本物のメイクをするように描ける「メイクアップツール」

 美容カテゴリでは、顔を撮影した静止画上で、本物のメイクをするように描ける「メイクアップツール」を展示。仕上がりを動画シミュレーションできるシステムで、美容学校のトレーニング、化粧品カウンターにおける接客などで、メイクを簡単に試すことが可能になるという。

 ブースでは、メイクアップアーティストによるデモンストレーションも行なわれた。「本当に、顔に筆でメイクをするように描けます。映画などでは、女優さんへのメイクを決めるときに、何度も試せないのでこういったシミュレーションは良いですね。肌への負担も減らせます」とコメント。

本物のメイクをするように描ける「メイクアップツール」
メイクアップアーティストによるデモンストレーションも
仕上がりを動画シミュレーションできる

幼児の感性を育むソーシャルロボット「cocotto」

 育児カテゴリでは、幼児向けソーシャルロボット「cocotto」を展示。「動く/話す/繋がる」3つの機能を搭載する。球型で転がりながら動き、ライトにより表情が変わる機能も備え、幼児の感性を育むという。

幼児向けソーシャルロボット「cocotto」
表情が変わる機能を備えている

 このほか、業界最小径の直径3.65mmを実現した「ピン形リチウムイオン電池」は、繰り返し充放電しても変わらないスリム形状で、IoT/ウェアラブル端末デザインの自由度向上や小型化に貢献するという。

 開発中の、ねじ曲げられる「フレキシブルリチウムイオン電池」も展示。くり返し曲げたりねじったりしても性能を維持でき、心電計など身体に貼り付ける端末や、薄くて曲がる端末に最適としている。

ねじ曲げられる「フレキシブルリチウムイオン電池」
身体に貼り付ける端末に最適としている