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シャープ、音声操作でミディアムレアのステーキが焼けるウォーターオーブン「ヘルシオ」

 シャープは、音声操作でミディアムレアのステーキが焼けるウォーターオーブン「HEALSIO(ヘルシオ) AX-XW400」を8月9日より発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は18万円前後(税抜)。

「HEALSIO(ヘルシオ) AX-XW400」レッド系
扉を開けたところ

 庫内容量30Lのオーブンレンジ。オーブンレンジとしては初めて「あぶり焼き」が可能になった点が特徴。ミディアムレアのステーキやかつおのたたきなど、食材の上面だけを焼き上げることができる。これは、高火力のエンジンで大量の水蒸気を発生させる「ハイパワーエンジン」により可能なもので、庫内天面から高温の過熱水蒸気を直接噴射する。

庫内天面から高温の過熱水蒸気を直接噴射することで、従来のオーブンレンジではできなかった「あぶり焼き」を可能とした
表面だけをあぶり、中が生の状態に仕上げることが可能
和牛ステーキの調理前。網に載せることで、脂を落として焼き上げる
焼き上がり。表面は焦げ目が付いているのに、中はレア。これはフライパンでもなかなか難しい、見事な仕上がり

 できあがりのおいしさについての科学的検証も行なっている。食材の「味」を数値化する手法により「味」を分かりやすく表現し、それを用いたコンテンツ、マーケティング、コンサルティングを提供する株式会社味香り戦略研究所によると、ヘルシオで作ったかつおのたたきは、一般的な手法であるガスバーナーで炙ったかつおと同程度の味わいであるという結果が出たという。

 この検証は、九州大学が原理を開発、人間の舌を模倣したという「味覚センサー」により測定。味覚センサーでは、成分分析ではわからない味の強弱を数値化できるという。

九州大学が原理を開発、人間の舌を模倣したという「味覚センサー」
ガスバーナーで炙ったかつおとヘルシオの「あぶり焼き」で作ったかつおの味わいは同程度という結果が出た

音声操作や献立相談などさらに進化した「COCORO KITCHEN」

 ヘルシオは無線LANを搭載し、シャープのクラウドサービス「COCORO KITCHEN」と連携できる。「今晩、何作ろう?」と話しかけると、音声を認識、人工知能が季節や天気、調理履歴などを考慮してクラウド上にあるメニューから献立を提案する機能などを従来機種から搭載している。

専用アプリでレシピを確認できる
アプリで選択したレシピをそのままヘルシオに送ることもできる。ヘルシオ本体でレシピを選択する手間が省ける

 新モデルでは、音声操作が進化。たとえば「肉まんを温めたい」などと話しかけると最適なモードを選択してくれる。シャープ 健康・環境システム事業本部 スモールアプライアンス事業部 事業部長 田村 友樹氏によるとヘルシオに限らず、最新のオーブンレンジは多機能過ぎて、ユーザーが機能を使いこなせていないという現状があったという。

無線LANを搭載、シャープのクラウドサービス「COCORO KITCHEN」と連携。献立相談や外出先でもアプリでレシピを確認できる
新モデルでは「肉まんを温めたい」などと話しかけると最適なモードを選択してくれる機能を搭載

 「ヘルシオでは過熱水蒸気やオーブン、レンジ、さらにそれらを組み合わせた加熱など様々な機能を搭載している。とんかつを温める場合も、普通にレンジで温めるよりも、さっくりと温めることができる。しかし、その設定を探すのが大変だった。音声操作機能を搭載することで、レンジ機能だけではなく、様々な機能を使いこなしてもらえる」

シャープ 健康・環境システム事業本部 スモールアプライアンス事業部 事業部長 田村 友樹氏

 音声操作では「レンジ600W3分20秒」と話しかけることで、設定可能。従来は操作パネルからレンジを選択し、ワット数を選択、加熱時間を選択する必要があった。

 「特に冷凍食品などは加熱時間が細かく設定されている。毎日の生活が便利になる機能」(田村 友樹氏)と語る。また、「COCORO KITCHEN」の機能の進化は昨年発売した「ヘルシオ AX-XW300」にも反映される。「買った後も進化が続くのは無線LANを搭載した家電ならでは」(田村 友樹氏)。

凍ったお肉も、生卵も一緒でOK「まかせて調理」

 そのほか便利な機能として冷凍、冷蔵、常温など異なる温度帯の食材も一度に自動調理できる「まかせて調理」機能を搭載。凍ったままのハンバーグと常温のハンバーグ、生野菜などを一気に加熱できるというもので、センサーが食材を検知、過熱水蒸気の量を自動でコントロール、温度を見ながら加熱時間を調整する。手間がかからず簡単に調理できるという。

冷凍、冷蔵、常温など異なる温度帯の食材を角皿に一気に並べる
「まかせて調理」で一気に加熱できる。ゆで卵までしっかりできていた

 本体サイズは490×430×420mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約25kg。本体カラーはレッド系とホワイト系の2色。

 ラインナップとしてそのほか、3機種を用意する。庫内容量26L、1段調理で「あぶり焼き」機能を省略した「AX-AW400」、無線LAN非搭載で、「COCORO KITCHEN」との連携を省略した「AX-AS400」、庫内容量18Lのエントリーモデル「AX-CA400」で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は順に14万円前後、10万円前後、7万円前後(いずれも税抜)。

庫内容量26L、1段調理で「あぶり焼き」機能を省略した「AX-AW400」
無線LAN非搭載で、「COCORO KITCHEN」との連携を省略した「AX-AS400」