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スマホ連携のLED電球「Philips Hue」に白色特化モデル。温かい白からスッキリとした白まで演出

 フィリップス ライティング ジャパンは、スマートLED照明「Philips Hue」に白色に特化したモデルを追加し、12月中旬に発売する。LEDランプ2つやDimmerスイッチ(以下:スイッチ)、スマホと連携するためのブリッジが1台同梱した「ホワイトグラデーション スターターセット」で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は14,800円(税抜)。

「Philips Hue ホワイトグラデーション スターターセット」。ランプ2つとスイッチ、ブリッジ、LANケーブルなどが同梱

ランプとスイッチは同期済み。配線不要ですぐに使える

 これまでの「Hue(ヒュー)」シリーズが、1,600万色以上の色を再現できるフルカラーランプだったのに対し、「Philips Hue ホワイトグラデーション」は、白色に特化。温かみのある白から、スッキリとした白まで、色温度を2,200K~6,500Kに幅広く設定できるいう。ランプの口金はE26。

 スターターセットに同梱されているランプとスイッチは、あらかじめ同期済み。配線不要なため、ランプを取り付ければすぐにスイッチで操作できるようになっている。スイッチにより、照明のON/OFF、調光/調色、4つの「ライトレシピ」の切り替えができる。

Dimmerスイッチ
スイッチの裏側。CR2450型のリチウム電池を電源とする
暖かみのある白
スッキリとした白

 ライトレシピとは、朝目覚める時や集中する時、やる気を出す時、くつろぎたい時、本を読む時の4つの生活シーンを想定して設定された、最適な色温度設定のこと。スイッチのONボタンを押してランプを点灯させた後に、さらにONボタンを押すことで、ライトレシピが順に変化していく。

あらかじめ4つのライトレシピが設定されている
朝目覚めた時、仕事をしている時、読書する時間、くつろぐ時など、生活シーンに合わせて、プリセットされたライトレシピを変えるとよいという

 スイッチを取り付けるためのソケットの背面には、磁石がついている。この磁石で壁に取り付けられるほか、両面テープや釘で、部屋のどこにでも、スイッチの設置が可能としている。

 なお、ランプをスイッチで操作するワイヤレス規格には「ZigBee Light Link(ジグビーライトリンク)を採用。今回のホワイトグラデーションだけでなく、従来のHueシリーズも操作できる。

スイッチにソケットを付けたところ
ソケットの裏側。釘や両面テープのほか、マグネットでも壁に取付可能

スマホからより細かい操作が可能。iPhoneのSiriで音声コントロールもできる

 ランプにはWi-Fiも内蔵。スターターセットに同梱されている「ブリッジ」をLANにつなげれば、Philip Hueシリーズ用のアプリを利用して、スマートフォンからも操作できる。

 アプリにより調光などをはじめ、朝起きる時間に合わせて徐々に部屋を明るく照らすよう設定することも可能。室外や外出先からの操作も行なえる。また、Apple HomeKitに対応し、Siriを利用して音声コントロールもできる。

 ブリッジのサイズは88×26mm(直径×高さ)で、重さは390g。DC入力とLANポートを搭載。最大50個のランプを操作できる。

スマートフォンで操作するためにはブリッジが必要

 なお、スマートフォンでの操作が不要な場合は、ランプとスイッチの単体購入も可能。気軽に光で生活リズムを整えられるという。価格はオープンプライス。店頭予想価格は順に、3,400円、2,400円(税抜)。

 ランプの口金はE26。消費電力は最大10Wで、平均寿命は25,000時間。色温度は2,200K~6,500K。初期状態の明るさは800lm(4,000Kの場合)。

 Dimmerスイッチのプレートを含むサイズは、70×115×14mm(幅×奥行き×厚さ)で、重さは130g。CR2450型のリチウム電池を電源とし、平均使用回数は50,000回。通信距離は約12m。最大10個のランプを操作できる。

ランプとスイッチの単体購入も可能

「光によって自分にとって自然なリズムに変えていけるかもしれない」山田 五郎氏が登壇

 発表会では、元編集者でコラムニストや美術評論家など幅広く活躍している山田 五郎氏が登場。今回発表されたホワイトグラデーションと直接は関連しないが、人類と灯りについて話をしてくれた。話はまず、人類の文明の起源から始められ、「文明とは眠らないこと」であるとした。

山田 五郎氏

 「文明がどのくらいに生まれたか。よく4大文明ということを言うけれど、だいたいクロマニョン人の時代と言われています。ラスコーの洞窟の中に描かれた壁画が有名ですね。

 それまでの人類も火を使っていましたが、それは温まるためなどには使っていました。でも、わざわざ暗い場所を明るくして何かをするということを、おそらく初めてクロマニョン人が行なった。要するに、生きるために必須ではないことを初めてした。それとともに文明が始まったんです。

 灯りを使うということは、夜に何かするということですから……暗くなったら寝てればいいのに。

 だから、人類が寝なくなってから、文明が始まったとも言えるわけです」

 そう語る山田氏自身の睡眠は、1日に総計で6時間ほどという。1時間半+1時間半+3時間で合計6時間というように、分割して睡眠を取ることが多いとし、「基本的に文明は、寝かせてくれない」と笑いながら語る。

 「我々は時計を持っていますが、それができた時期や場所は特定されていません。でも最初に作られた目的はなんとなく分かっています。一番最初にできた機械式時計は文字盤がなく、時刻を知るためのものではなかったんです。では、なんのために使われたというと、目覚ましなんです。修道院で使われ始めました。夜中のお祈りの時間に起きるため。

 だから寝ているものを、わざわざ起こすためのものだったんですよ。

 それがまた、文明の基礎になっていく。基本、文明は寝かせてくれないんです」

 以来、文明は進化を続け、朝になれば起きて活動し始め、夜になれば寝るという生活様式を捨てていった。元来もっていた体内時計も崩れ、ますます眠らなくなっていったのだ。

 「いよいよアカンようになったから、今度は文明を使って寝かせようとしているんですよね(笑)」

 山田氏は、寝る前に電子書籍で読書するという。その際に、デフォルト設定の真白の背景に真黒の文字という画面で読むのは、明るすぎて辛いという。そのため、背景の色をベージュ系に変える。すると、だいぶ快適に読めるようになると自身の体験を語る。

 「だから、色の波長というのは、人の眠りと関連があるんだな、というのが分かります」

 また今後の照明の今後の進化についても言及した。今現在の機器に取り入れられている、サーカリアンリズム(体内時計)とは、時刻によって決められている。このサーカリアンリズムは、本来は季節によっても変わってくるのではないかと指摘。

 「今は昼間が12時間で夜が12時間というふうに決まっています。これも、ある種、不自然なわけですよ。昔は不定時法というのを使っていました。日本で言えば、夜明けが“明け六つ”で日没が“暮六つ”と言い、それぞれを六等分していたわけです。だから夏は昼の1時間が長くて、冬は夜の1時間が長いというふうに。

 我々が今、その話を聞くと、よくそんな不便なことをしていたなって思うけれども、けっこう多くの文明圏で、こうした不定時法というは長い間、採用されていたわけです。

 ということは、やっぱりそれが、実は人間のリズムに合っているのかもしれない。でも今は季節を問わずに、朝になったら外が暗くても出勤しなくてはいけない、ということが起きている。

 そうした不自然さを、文明の力を使って自分にとって自然なリズムに変えていく、ということができるかもしれない。今はスマホでも、頼みもしてないのに、健康について色々と測定しているじゃないですか。そうした結果で、自分のサーカリアンリズムみたいなのが分かると、AI(人工知能)で勝手に照明を変えていくみたいな、そんなおせっかいな状況ができてくると思いますね」

 最後に、Hueに関連する話として、「人がもっと色に関心をもつようにしてほしい」と語って締めくくった。

 「hueは、色相とか色調という意味で、印刷関連でも使う言葉なんですよ。でも意外と多くの人が、色に対して鈍感になっているんです。色というのは光の波長ですから、それは自分の心理状態や睡眠、覚醒など、人間に与える影響はすごく大きいんです。だから、光の色や物の色への関心を、もっと高めてほしいなと思います」