長期レビュー

ハイアールアクアセールス「ドラム式洗濯乾燥機 AQW-DJ7000」

ハイアールアクアセールス「ドラム式洗濯乾燥機 AQW-DJ7000」 その2

~“お湯洗い”の洗浄力はスゴかった!

ハイアールアクアセールス ドラム式洗濯乾燥機「AQW-DJ7000」

 世界基準となる“お湯洗い”機能を搭載したハイアールアクアセールスのドラム式洗濯乾燥機「AQW-DJ7000」の長期レビュー第2回をお届けする。

 前回は、3つのバッフルによる洗濯性能や旧三洋電機時代から受け継いでいる「オゾンすすぎ」、ヒーター乾燥ってどうなの? など、ドラム式洗濯乾燥機としての基本的なことを検証した。

 2回目となる今回は、本題となる“お湯洗い”の実力に迫りたい。

その1/ その2 /最終回

風呂水を浄化させて使う「アクアループダイレクト」

 お湯洗いに入る前に、AQW-DJ7000ならではのもう1つの特徴、「アクアループダイレクト」について説明しておきたい。これは吸水した風呂水を循環させ、その途中でマイクロバブル化したオゾンを注入してきれいにするというもの。ホースの先にセットしたAg+の抗菌ビーズなどを使って風呂水を浄化する仕組みが一般的だが、それとは根本的に異なり、すすぎ時にはオゾンで風呂水を除菌・浄化して使うため、全工程を風呂水だけで洗濯することも可能だ。

 わが家では子どもたちが小さく、2槽式の洗濯機でおむつを洗っていたころは風呂の残り湯を利用していたこともあったが、その後はお風呂に入る時間帯がバラバラだったり、衛生面での不安もあって残り湯を使っての洗濯はしていない。そのため、お湯洗いには興味があっても、アクアループダイレクトについてはそんなに期待していなかったのが本音だ。

お風呂の残り湯を使うための吸水ポンプ&ホースは洗濯機の側面に巻き付けてひっかけておけるようになっている

 でも、せっかくの機会なのでこれを試してみないわけにはいかない。洗濯機の設置段階で風呂水吸水用のポンプを取り付けてもらい、いつでも使えるように準備しておいた。

 この吸水ホースの長さは約4m。わが家の場合、洗濯機の向かい側に浴室があるので、十分届く長さだ。アクアループダイレクト機能を使用する際にはまず、このホースの先のポンプ部分を浴槽に沈め、操作パネルの左端に用意された「アクアループ」ボタンを押せばOKだ。残り湯の水量や入浴剤を入れたかどうかなど、状況や好みに応じて、「洗濯」「すすぎ1」「すすぎ2」「すすぎ3」など、どの段階まで風呂水を使うかが選べるようになっている。

アクアループダイレクト機能を使う際にはホースを伸ばして先端のポンプ部分を浴槽に沈めればOK
操作パネルの左端に用意された「アクアループ」ボタン。洗濯・すすぎのどの段階まで風呂水を使うかが選べる

 ちなみに入浴剤を使った場合でも、オゾンの力で除菌・浄化するため透明な水に変わるほどきれいになり、すすぎの段階で使うことも可能なようだが、これについては入浴剤の種類によっても異なるので、入浴剤の注意書きをよく確認するようにしたい。

 さて、実際にアクアループダイレクトを使ってみることにしよう。初回のみの作業になるが、風呂水ポンプの中に一定量の水を給水させるために、洗濯コースの「ドライマーク」をダイヤルで選んだ後、「洗い1分、すすぎ0回、脱水1分」に設定し、ドラム槽は空のまま運転させる必要がある。つまり、“呼び水”を行なうということだ。

最初にアクアループダイレクト機能を使う時にはホース内に水を入れて、給水しやすくするための“呼び水”をする必要がある
洗い1分、すすぎ0回、脱水1分を行なうことでホース内に“呼び水”を行ない、風呂水の吸い上げがスムーズになる。この作業にかかる時間は6分だが、初回のみ
洗いだけを風呂水利用した場合、洗濯時間の表示は37分とほぼいつも通りだった

 こうした準備が終了したら、風呂水での洗濯がいつでも可能になる。まずは普通に洗濯してみたところ、かすかにモーター音がして風呂水を吸い上げているのがわかる。水道水だけで洗濯をするよりも、吸水に時間がかかって洗濯時間がかなり延びるのではないかと思っていたが、そんなに変わりはない様子。

 最後のすすぎまで、水道水を使わずに風呂水を使用した。洗濯が終わって取り出した洗濯物や、干した後の洗濯物についても、ニオイが気になったり、すっきり感がなかったりということも全くなくて安心した。

いざ、お湯洗いに挑戦! 果たしてケチャップなどのシミは落ちるのか!?

 いよいよ“お湯洗い”にチャレンジ。果たして汚れ落ちに際立った変化はあるのだろうか。今回、はっきりとその汚れ落ちを確かめるために、日頃、部屋着として愛用している厚手のフリースを洗うことにした。このフリースのカラーはオフホワイトのため、とにかく汚れが目立つ。しかも、料理の際に前身ごろに油が飛んだり、調味料がついてしまったりしている。そこで、いつのまにかついて取れなくなってしまったソース汚れに加え、新しくケチャップを塗り付けて、お湯洗いで落ちるかどうかを検証してみることにした。

部屋着として来ているフリースのパーカーにソースのシミがついてしまったもの。すでに洗濯済みだが、落ちずに汚れが残ってしまっている
同じフリースの前身ごろにケチャップを新たにつけてお湯洗いで落ちるかどうかチャレンジ
袖口とポケットの入り口部分は長く着ているうちに汚れが定着してしまい、黒ずみが気になる

 お湯洗いをするときには、「追いだき」ボタンを押す。「約+5℃で洗います」と表示され、ボタンを押すたびに水温設定が+5℃ずつ増えていく仕組みになっており、最高+45℃まで設定でき、最高50℃でのお湯洗いが可能だ。

 今回は風呂水を利用し、湯温もまだ高かったので、プラス10℃に設定して洗ってみることにした。スタートボタンを押すと、水温が検知され、それに応じて残時間が表示される。追いだきの時間と洗濯時間を合わせると、1時間24分かかるらしい。ドラム内の洗濯液が温められていくにつれてドアが曇ってきて、“追いだき”の臨場感が伝わってくる。

風呂水がまだかなり温かかったので、プラス10℃の追いだき設定で洗ってみることにした
スタートボタンを押すと「水温の測定中」と表示された
追いだきの時間と洗濯時間を合わせると、1時間24分かかるらしい
ドラム内の洗濯液が温められていくにつれて、ドアが曇ってきた

 ドラム槽を見ていると、5~10分に1回程度ドラムが回転し、洗濯物に洗剤液が染み込んでいる様子がわかる。つまり、追いだきの時間というのは、“つけ置き洗い”の時間でもあるということだ。また各種センサーによるecoモードが働いてるためか、実際の洗濯時間は最初に表示された1時間24分よりも15分ほど短い1時間10分程度。「あれ? もう終わった! 」というのが正直な感想だ。

びっくりするくらいきれいになる“お湯洗い”

 さあ、洗濯物を取り出してみよう。ドアを開けて洗濯物に触れてみると、ほこほこと暖かい! すすぎ2回までを風呂水使用で設定したこともあるのかもしれないが、いやはや濡れているのに暖かい洗濯物というのは何やら不思議だし、でも幸せな気分になる。

 フリースを取り出して広げてみると、なんということだろう。あのケチャップのシミはもちろん、ずっと取れなかったチャック部分のソースと思わしきシミもすっきり真っ白! 酸素系漂白剤など使っていないのに。

洗濯終了の合図とともに洗濯物を取り出していると、ほこほこと温かい
汚れの気になるフリースのパーカーを取り出して取り出してみるとご覧のとおり、すっきりきれいに落ちている!

 さらに驚いたのは、長年愛用しているうちに汚れが蓄積してしまった袖口やポケットの入り口部分の黒ずみまでもがほとんど落ちて、きれいになっていたことだ。前回、「オゾンすすぎ万歳! 」と叫んだ私だが、再び叫ぼう「お湯洗い万歳! 」

黒ずみが気になっていた袖口も驚くほどきれいになっていた
塗り付けたケチャップも跡形もなくきれいに
あきらめていたチャックのへりの部分のソース汚れも落ちていてびっくり

 ここで気になるのが、追いだきによる消費電力のこと。プラス10℃の追いだきにかかった消費電力は0.22kWhで電気代は5円。たったこれだけだ。

プラス10℃の追いだきにかかった消費電力は0.22kWh
電気代はわずか5円だった

 その後、さらに油性の汚れ落ちを確認するために、キッチンで手拭き用に使っているタオルに唐辛子入りのオリーブオイルを染み込ませ、しばらく放置したものを、ほかの洗濯物と一緒にお湯洗いしてみることにした。

キッチンで使用しているタオル
唐辛子入りのオリーブオイルを染み込ませてしばらく放置。果たして落ちるか?

 油を含んだ汚れのため、今度は風呂水使用+プラス15℃で設定。追いだきと洗濯の残時間表示は1時間46分と長めだったが、こちらも実際にかかった時間は10分ほど短縮されていた。ちなみに消費電力はは0.47kWhで電気代は10円。たいしたことはない。

脂汚れのため、プラス15℃で試してみる
追いだきと洗濯の残時間表示は1時間46分と長め
プラス15℃の際にかかった消費電力は0.47kWh
電気代は10円と表示された
洗濯機から取り出してみると、見事にきれいになっていてオリーブオイルのシミが見当たらない

 さて、タオルに染み込んだ唐辛子入りのオイルの汚れは落ちているだろうか。取り出して広げてみると、こちらも見事にきれいになっていて感激。

 衣類に付着したパスタのオイルなどの油染みは、普通に洗っただけでは落ちないものだ。いつもお湯洗いをする必要はないが、頑固な汚れや食べこぼしなどをきれいにしたいときに、この機能があるとどれだけ心強いことだろう。

アクアループダイレクト+お湯洗いが最強の組み合わせ

 ところで風呂水を追いだきして使う“お湯洗い”ばかりを試したが、水道水を追いだきして使う方法はどうなのか。現在、季節は冬。水道の水はかなり冷たい。これを“お湯”といえるほど温めるにはかなり時間がかかりそうだ。試しに、プラス20℃で追いだきして洗濯してみたところ、追いだきにかかる時間は60分程度で、消費電力は0.74kWh、電気代は16円となった。

風呂水を使わないで水道水を使って“お湯洗い”をしてみることに。プラス20℃の場合、追いだきにかかる時間は60分程度
洗濯物が少なかったせいか残時間は1時間29分と表示された
消費電力は0.74kWh
電気代は16円と表示された

 日本の洗剤は元々、冷水でも酵素がよく働くように考えられて作られていると聞くが、もっとも活性化してしっかりとその威力を発揮するのは水温が40~50℃と高めの温度帯だという。

 先にも述べたように、日頃の洗濯の際に毎回毎回「追いだき」してお湯洗いをするのは時間も電気代もかかるのでおすすめしないが、どうしても落としたい汚れがあるときには、このお湯洗いの威力はかなりのものだと実感している。

 湯温をできるだけスピーディに上げ、お湯洗いの効果を最大限に発揮させるためにも、アクアループダイレクト機能と併用するのが賢い使い方といえるだろう。つまり、風呂水をここまできれいに除菌・浄化して使う機能を搭載したアクアだからこそ活きてくる「プラス追いだき」のお湯洗いなのだと思う。

 ただし、「水道水+追いだき」も決して悪くはない。特にこうした水温があまりに冷たい季節に、プラス10℃など少し温めて使うことで洗剤の酵素も力をより発揮させ、汚れ落ちのアップにつながるからだ。

 使えば使うほど、これまでの洗濯習慣が覆され、洗濯することが楽しくなっていくAQW-DJ7000。最終回の次回は、水を使わずに除菌・消臭などを行なう「エアウォッシュ」機能のほか、長く愛用するためのお手入れについて紹介する予定なので、どうかお楽しみに!

その1/ その2 /最終回

神原サリー

新聞社勤務、フリーランスライターを経て、顧客視点アドバイザー&家電コンシェルジュとして独立。「企業の思いを生活者に伝え、生活者の願いを企業に伝える」べく、家電分野を中心に執筆やコンサルティングの仕事をしています。モノから入り、コトへとつなげる提案が得意。生活家電・美容家電分野の記者発表会にはほぼすべて出席。企画・開発担当者や技術担当者への取材も積極的に行い、メーカーさんの現場の声を聞くことを大切にしています。