ニュース

ワールドスタンダードを踏襲、50℃のお湯で洗うドラム式洗濯乾燥機

世界ではお湯で洗うのが当たり前

中川喜之代表執行取締役社長と11月下旬発売の新製品。左から冷蔵庫、ドラム式洗濯乾燥機

 ハイアールアクアセールスは、ヒーターで水を温めてから洗うドラム式洗濯乾燥機「AQW-DJ7000」を11月下旬より発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は28万円前後。

 オゾンによる除菌・消臭機能を搭載したドラム式洗濯乾燥機。オゾンによる洗濯槽除菌や、衣類の除菌、風呂の残り湯をオゾンで除菌してから使う「アクアループダイレクト」機能などが特徴。新モデルでは洗濯機の基本機能である洗浄力に着目して、水を温めてから洗う「お湯洗い(追いだき)」機能を搭載した。

製品本体
操作パネル。見やすい大型液晶を搭載する
ドアを開けたところ
中には洗濯板のような役割をする「バッフル」が設けられている

 ハイアールアクアセールス 商品統括部 統括部長の森田昌治氏によると、「欧米や中国・韓国では洗濯にお湯を使うのは当たり前になっている。また、国内においても、業務用洗濯機ではお湯を使っている。黄ばみや皮脂などの汚れは、40~50℃のお湯で洗った方がよく落ち、また洗剤の力を最大限に引き出すのも、40~50℃のお湯が最適。例えば、食器洗い乾燥機でも、水ではなく、お湯を使っている。あれは、水では脂汚れがおちないから」と説明する。

ハイアールアクアセールス 商品統括部 統括部長の森田昌治氏
会場ではVTRで欧米諸国の洗濯事情が説明された。欧米では、お湯で洗濯するのが一般的だという

 本体では、ヒーターを使って水温を上げることで、脂汚れを落とし、洗剤酵素を活性化させることで、黄ばみなどの頑固な汚れも落とすという。温度設定は、最高50℃で、水温は5℃間隔・9段階で設定できる。

クレヨンなどの着色汚れや、黄ばみ汚れはお湯で洗った方がキレイにおちた
本体では最高50℃まで水をヒーターで温める
本体には「追いだき(水温設定)」ボタンが設けられている。5℃間隔・9段階で設定できる
同社の調査によると、半数以上の人が洗濯に残り湯を使っている。AQW-DJ7000では、風呂水をオゾンで除菌・浄化してから使うため、清潔だという

 冬場約5℃の水道水を50℃にするのにかかる時間は約135分で、電気代は約36円。同社では、電気代節約、所要時間短縮のために風呂の残り湯などの活用を推奨する。約40℃の風呂水を使った場合の電気代は約8円で、所要時間は約30分。入浴翌朝の残り湯(約25℃)を使った場合、電気代約20円、所要時間75分となる。

 なお、AQW-DJ7000では、風呂水をオゾンで除菌・浄化してから使う機構を搭載。洗いだけでなく、すすぎも含めた全行程で、風呂の残り湯を使う「水道水ゼロ洗濯」設定も備える。

自動おそうじ機能も進化

オゾン水とエアウォッシュで、ドラム槽を除菌する自動おそうじ機能

 洗濯終了後にオゾン技術でドラム槽の汚れを落とし、黒カビの発生を抑える「自動おそうじ」機能も強化した。ドラムの回転数を従来より上げることで、オゾン水を全体に行き渡らせ、さらにその後、オゾンを用いた「エアウォッシュ」運転を約20分行なう。ドラムをより清潔に保てるという。

 本体サイズは636×698×1,122mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約80kg。消費電力は洗濯時210W、洗濯~乾燥時1,100W。運転音は洗い時は約29dB、脱水時は約39dB、乾燥時は約37dB。

「ひと味違ったユニークなメーカーでありたい」

ハイアールアクアセールス 中川喜之代表執行取締役社長

 ハイアールアクアセールス 中川喜之代表執行取締役社長は、新製品発表にあたり「ハイアールアクアセールスにとって2年目になる今年は、非常に重要な年。私たちの考える理念がどういったものなのか、具現化するような製品を出さなければならない。国内の白物家電メーカーとしては最後発のメーカーとなるので、ほかのメーカーとはひと味違ったユニークなメーカーでありたい」と述べた。

阿部 夏子