カデーニャ
他人の落とし物探しも手伝える「クラウドGPS」って本当に使えるの?
2018年8月3日 07:30
小学生の頃、学校の通知表に必ずと言っていいほど「忘れ物が多い」と書かれていた私ですが、残念ながらその傾向は、大人になってますますひどくなっているようです。最近では旅行のたびに、現地に何かを忘れて帰ってくる始末。昨年は海外出張先にスマートフォンを、つい最近も360度カメラを置き忘れてきてしまい、実は結構落ち込んでいます……。
家の中で物をなくすことも多いので、鍵や財布にスマホとBluetooth接続可能な「TrackR bravo」というデバイスをつけたところ、スマホから音を鳴らして探せるようになりました。おかげで探し物の手間はずいぶん軽減されたのですが、実はこのデバイスには、忘れ物をしたときにも便利な機能が用意されています。
1つは、Bluetoothでつながっているスマホと離れ、接続が切れたときに音で知らせる忘れ物防止機能。そしてもう1つが、近くにあるスマホの位置情報を使って、忘れ物のだいたいの位置を調べられる「クラウドGPS」という機能です。前者は想像がつくと思うのですが、後者はどんな機能なのか。ちょっと詳しく紹介したいと思います。
TrackR bravoは、500円玉よりひと回り大きいくらいの小さなデバイスですので、あまり多くの機能は搭載していません。通信機能はBluetoothだけ。GPSなどの測位はBluetoothでつながっているスマホのGPSを使います。
TrackR bravoの利用開始時には、スマホの位置情報を専用のクラウドサービスへ提供することに同意するようになっています。もしどこかにTrackR bravoを置き忘れたら、その近くを通りがかった他のユーザーのスマホを経由して、位置情報がわかるしくみになっているというわけです。
メーカーが「クラウドGPS」と呼ぶこの機能は、日本発の忘れ物防止タグ「MAMORIO」も備えているもの。ユーザーが増えるほど落とし場所がわかる可能性が高くなる仕組みです。実際、本当に忘れ物が見つかる可能性が高くなるのかというと、メーカーのサイトにあるユーザーの位置を示す地図によれば、私の住む東京都中野区周辺はだいたいこんな感じです。
残念ながらまだ高密度にカバーできているとはいえませんが、それでも徐々に精度が高まっているようです。なぜならアプリでは、自分のスマホがカバーするエリアで他のTrackR bravoの電波をキャッチし、他のユーザーがそのデバイスを探すのを手伝うとわかるようになっているからです。
私の場合、購入直後はほぼゼロだったのですが、さきほどチェックしたらこの1週間ですでに6回ほど他人の探し物を手伝った模様。忘れ物、なくし物が多い身としては、同じ境遇の人を手助けできて少し誇らしい気持ちです。もちろん、自分が忘れ物をしたときにも助けてもらうことになるのですが、ただ使っているだけで人助けができるなんて、なんだかいいなあと思うのです。特に人助けしようとせずに、ただ使っているだけ、というのは本当にいいですよね。
この記事は、2017年9月11日に「カデーニャ」で公開され、家電Watchへ移管されたものです。 |