イベントレポート IFA 2015
フィリップス、"コネクト"することで更に広がる家電の可能性
(2015/9/7 11:34)
フィリップスのブースでは、スマートフォンなどのデバイスと接続して使う家電製品が多数展示されていた。
世界初! Bluetooth搭載の電気シェーバー
「スマートシェーバーシリーズ 7000」は、Bluetoothを内蔵した世界初の電気シェーバー。アプリと連動して使うことで、自分にあった最適なシェービング方法を推奨してくれる。ユーザーはまず21日間、製品を使い、いくつかの質問に答える。アプリでは、ユーザーのシェーバー使用時間や、使用後のアンケートから最適なシェービング方法を導き、提案する。
「スマートシェーバーシリーズ 7000」は、日本でも展開されている7000シリーズを基本としている。同シリーズは、肌との接触箇所を少なくすることで、摩擦を低減するビーズコーティングをシェービングヘッドに施したモデルで、「フィリップス史上、最も肌に優しいシェーバー」と位置付けられている。アプリと連動して使うことで、その人にあったシェービングを提案、肌への負担をさらに低減する。
スマートシェーバーシリーズは、開発に3年間かけた新製品。シニアコンシューマーマーケティングマネージャーのハイス・バーミュレン氏は、「シェービング後の肌荒れに悩む人は多い。アプリと連動して使うことで、痛みを伴うような深刻な肌の痛みも解決できる」と自信を見せる。さらに、同製品では、1カ月間の全額返金保証も用意する。
まずは、ドイツで年内に発売開始し、今後ヨーロッパでも順次発売開始。日本への投入は未定。
自分だけのビザピュアが作れるスマートシステム
日本でも展開している電動洗顔ブラシ「ビザピュア アドバンス」では、その人にあった最適なプログラムを提案するユニークな取り組みを行なう。店頭販促の取り組みの1つとして、実際にドイツのデパートなどで行なわれているもので、皮脂量、水分量、毛穴、シワなど肌の状態を細かく分析して、その人にあったプログラムをブラシに内蔵されているチップに登録する。
プログラムでは、診断結果に応じて、ブラシの回転数、運転時間、振動を変更、最適なブラシも提案。診断データは、希望に応じてユーザーに提供するほか、データを保管して、数週間後に再測定、ヘッドのデータを書き換えることも可能。
ビザピュア アドバンスのヘッドには、交通系カードや電子マネーなどで広く利用されている近距離無線通信技術「NFC」が搭載されており、ヘッドに登録したデータを本体が読み取り、それに併せた運転を行なう。
フィリップスでは、スマートシェーバーの取り組みと併せて「肌は身体の中でも特にユニークで重要な器官。個人に併せてパーソナライズしていくことが重要」としている。
コードレスで使える新しいhue
スマートフォンで操作、1,600万通りの色を再現できるLEDライト「hue」では、コードレスで使える新しいモデル「hue go」を展示していた。充電式のライトで、最大3時間の連続点灯が可能。コンパクトで持ち運びやすい点が特徴。充電時間は約1時間半。
フィリップスのブースではこのほか、調理家電と連動したアプリや、空気清浄機と連動したアプリなど、様々な製品をデバイスと「コネクト」する取り組みを行なっていた。これらの取り組みは、数年前から行なわれていたが今年はより便利に具体化してきた印象だ。
例えば、調理家電では、レシピを選ぶとそのレシピの材料のチェックリストが出てきて、そのままショッピングリストに加えられるような仕組みや、選択したレシピに含まれる栄養分を表示、足りない栄養分を補足するほかのレシピを推奨するような機能も搭載されている。
今回の展示は、数年前の展示に比べると新しさはそれほど感じなかったものの、完成度の高さを感じさせるものだった。