イベントレポート IFA 2013

サムスン、自宅の様子が確認できる「Home view」システム搭載のスマート家電

韓国の家電メーカー、サムスンのブース

 国際コンシューマ・エレクトロニクス展「IFA 2013」が、ドイツ・ベルリンの国際見本市会場において9月6日~9月11日(現地時間)に開催された。

 IFAは、世界最大級のコンシューマー・エレクトロニックス・ショーで、白物家電をはじめ、テレビやオーディオなどのAV機器も多数出品される。今年で53回目で、前回の2012年は、出展企業が56カ国/1,439社、来場者数は延べ約24万人だった。

 家電Watchではその中から、洗濯機や冷蔵庫などの生活家電に焦点を当てて、レポートする。

自宅の様子が確認できる「Home view」システム搭載のスマート家電

 韓国の家電メーカー、サムスンのブースでは、外出中に自宅の様子が確認できる「Home view」システムを搭載したスマート家電を展示していた。これは、ロボット掃除機、空気清浄機などに搭載した小型カメラを外出先から遠隔操作し、自宅の様子をスマートフォンで確認できるというもの。同システムでは、自宅内の家電製品だけではなく、外に置いた防犯カメラの映像もキャッチできる。

自宅においてある家電製品にカメラを搭載、そこから室内の様子を確認できる
様々な種類の家電製品にカメラを搭載することで、色々なアングルから室内を確認できる
屋外に置いた防犯カメラから自宅を確認することもできる

 また、ユーザー就寝時には家電製品の電源が自動で切れる機能、家電製品の充電状況、メンテナンス情報を知らせる機能なども備える。

ユーザー就寝時には、家電製品が自動で電源が切れる、あるいは省エネモードに切り替わる
製品の充電状況や、メンテナンス情報も確認できる
これらの情報は全てサムスンのスマートテレビ、スマートフォン、タブレット端末で確認可能

サイズそのまま容量100L増の冷蔵庫など

 そのほか、白物家電ブースでは、小型化、スリム化した製品が多く見られた。たとえば、冷蔵庫では、中の構造を見直したことにより、外側のサイズはそのまま、中の容量を100L増加した冷蔵庫などがあった。

 特に見直したのは断熱材で、厚みを薄くしたことで、容量が大きくできたという。

見た目は変わらないが、左の冷蔵庫の方が容量が約100L大きい
特に工夫したのは、冷蔵庫の壁面に入っている断熱材を薄くしたことだという

 またビルトインタイプのオーブンレンジなどもコンパクトなデザインが目立った。従来、欧州市場向けのビルトイン製品というと、容量もサイズも大きいというイメージがあったが、今回サムスンが展示していたのは、容量20L台のコンパクトなもの。「SLIM」や「FIT」などのコンセプトが並んでいた。

ビルトインタイプのオーブンレンジ。コンパクトなデザインが並ぶ
扉を開けたところ。容量は20L台
こちらもスリムなデザインを特徴とした製品

ソーダーが作れる冷蔵庫など

 一方、いかにもアジアメーカーらしい製品だなと感じたのが、炭酸水の飲み口が設けられた冷蔵庫。炭酸水が自宅で手軽に作れるということで人気を集めた「SODA STREAM」というメーカーとコラボした製品で、外側の扉から直接炭酸水を飲むことができる。炭酸水を作るためのガスや水などは庫内扉の内側に備えられる。

炭酸水が出てくる冷蔵庫
扉の外側に抽出口が設けられる
内側には大型のタンクが設けられる

 掃除機は、2,100Wのハイパワーが特徴の紙パック式洗濯機、空気清浄機能を備えたロボット掃除機などが展示されていた。

消費電力2,100Wのハイパワー掃除機
家具などに当たっても傷がつかないように、ガードが設けられている
会場で行なわれていた吸引力実験。下においてあったボーリングのピンを一気に吸い上げてしまった。写真はサイクロン式掃除機のデモ
ロボット掃除機
空気清浄機能を備える

阿部 夏子