イベントレポート IFA 2013
シーメンス、高速なハイエンド洗濯機や風でシワを伸ばすアイロン台など
(2013/9/9 00:00)
国際コンシューマ・エレクトロニクス展「IFA 2013」が、ドイツ・ベルリンの国際見本市会場において9月6日~9月11日(現地時間)に開催されている。家電Watchではその中から、洗濯機や冷蔵庫などの生活家電に焦点を当てて、レポートする。
シーメンスの洗濯機と乾燥機はスピードが特徴
ドイツ・ミュンヘンに本社を置くシーメンス。日本では補聴器や画像診断装置などのヘルスケア製品で知られているが、海外では総合的な家電メーカーとして幅広い製品展開をしている。今回のIFAのブースでは、「red dot design award」や「product design award」などのデザイン賞の受賞をアピールする洗濯機の展示が印象的だった。
IFAにおけるシーメンスのランドリー関連製品のテーマは「Intelligent Laundry care」。衣類の種類の応じた細かな制御を可能にし、洗濯も乾燥もよりスピーディに、しかも上質な仕上がりになることを謳っている。
同社のヒートポンプ式の乾燥機「iQ 700」では、従来モデルよりも乾燥スピードを20%短縮させた点がポイント。1㎏あたりの洗濯物を17分で乾かし、乾燥容量は7㎏まで対応する。しかもヒートポンプ式のため消費電力も少なく、欧州の家電製品の環境基準評価もclass A++と高水準となっている。
また、フラグシップモデルとなる「iQ 800」シリーズの洗濯機は、標準モデルよりも65%も洗濯スピードを早め、忙しい毎日でも負荷なく洗濯ができるとしている。同シリーズのヒートポンプ式乾燥機は、40分のスピード乾燥やウール専用モード、アウトドア用衣類など12の乾燥プログラムを搭載しており、乾燥時にも細かな制御機能を充実させている。いずれもiQ700シリーズ以上に省エネ性が高く、環境基準評価もclass A+++だ。
風でシワを伸ばすアイロン台、手を離すと自動的にヒーターがOFFになるアイロン
ヨーロッパでは、ほとんどの衣類にアイロンを掛ける習慣があるため、ランドリーケアにおいてアイロンも重要な位置を占める。シーメンスでは、この“アイロンを掛ける”という作業の中で、アイロン台の上で衣類を広げて伸ばすという作業時間の低減を図るべく、アイロン台にファンやヒーターを組み込むという新たな製品を発表。この 「activeBoard ironing board TN20400」というファン付きのアイロン台と、ハイパワーなアイロンとを組み合わせたアイロンシステムのデモンストレーションを行なった。
このアイロン台の底部にはファンが搭載されており、中央部から風が吹き出して布地が広がる仕組みだ。手で伸ばさなくても衣類の細かなしわが伸び、アイロン掛けのスピードが格段に速まるという。さらにアイロン台そのものが温まる機能も備えているため、衣類の素材に応じて使い分けることで、仕上がり具合もよくなるようだ。
TN20400と合わせて発表されていたのが、大きなスチームタンクが搭載されたジェネレータータイプのアイロン「Steam Station SL45 extremePower limitedEdition」。最大3100Wとハイパワーで、スチーム量も毎分45gとたっぷり。スチームショット機能も備える。
このフラグシップモデルのSL45は、新たに開発された「sensorSecure」により、安全性にも優れている。これは、ハンドル内に搭載されたセンサーにより、アイロンから手を放すとすぐにヒーターがオフになり、スチーム機能もストップ。再びアイロンを手にもってアイロンがけをスタートさせると瞬時にヒーターがONになって高温に達するというもの。アイロンの消し忘れ防止になるだけでなく、電気の無駄を防ぐ機能でもあるといえるだろう。