【グッドデザインエキスポ2010】
冷えたビールが山頂で飲める携帯用ボトルなど

 グッドデザイン賞の候補作品約2,000点を展示する「グッドデザインエキスポ2010」が、27日、東京ビッグサイトで開幕した。会期は29日まで。開催時間は10時から21時までで、29日は16時で終了。入場料は1,000円。家電Watchでは、会場で公開された家電製品や照明機器、日用雑貨品などを紹介する。

スノーピーク、缶をそのまま冷やせる携帯用ボトル

350mlの缶ごと冷やせるシステムボトル350

 保冷・保温効果のある携帯用ボトルは、すっかり定着してきたが、これまではビールやコーラなどの炭酸飲料を入れることはできなかった。炭酸が抜けてしまうからというのが大きな理由だが、アウトドアグッズメーカーのスノーピークの「魔法瓶 システムボトル350」では、発想の転換でこの問題を解決した。

 システムボトル350は、350mlの缶をまるごと入れられる携帯用ボトル。缶の下に保冷剤を入れることで、氷を入れなくても冷たさを保てるという。普通の携帯用ボトルと同じように飲み物を直接入れて使うこともできる。本体には、缶を携帯する時用と、飲み物を直接飲むようの2種類のキャップが付属する。

 仕組みを聞けば、すぐに納得できる構造だが、この発想はこれまでになかったもの。デザイナーの思いとして「山頂で冷えたビールが飲みたかった」とあり、思わずうなずいてしまった一品だ。価格は6,980円

缶を冷やす時の中の構造。下に保冷剤をセットする素材や基本的な構造は一般的な携帯用ボトルと変わらないスノーピークでは350mlタイプだけでなく500mlタイプも用意する

トレードワークス、おにぎり専用の保冷・保温ポーチ

 不況の影響で、会社や学校に弁当を持参する人がますます増えているというが、おにぎりはその手軽さでお弁当の定番メニューだ。トレードワークスの「ポーチ おにぎりサーモポーチ」はおにぎり専用の三角形をしたポーチ。

 本体には、本体サイズに合わせた三角形の容器が付属し、容器を使っておにぎりを作ればポーチサイズにぴったりあったおにぎりを作れるという。また、容器はおかずを入れるのにも活躍する。保冷・保温効果もあるという。

おにぎり専用ポーチ「おにぎりサーモポーチ」保冷・保温効果もある色は3色展開する

 お弁当と言っても、毎日作るのは大変な作業。こんなポーチを使えば作る方も、食べる方も、おにぎりに楽しさを感じられるかもしれない。

ギャラリーKAN、ワイングラスを倒さずにたくさん運べるトレイ

 ギャラリーKANの「ステムグラストレイ」はワイングラスやシャンパングラスなどに代表される脚があってバランスが悪いステムグラスを、運ぶための専用トレイ。

 トレイの中央には穴が開いていて、底に親指差し込んでトレイを持つ。側面に設けられたの7つの穴に、それぞれそこにグラスの脚を差し込んで運ぶ。1度に7つのグラスまで同時に運ぶことができるという。手のひらと親指でしっかりトレイを支えることができるため安定感が高く、バランスの悪いグラスも落とすことなく運べるという。

ワイングラスを安定した状態で運べる「ステムグラストレイ」手に持った状態もともとはレストランのオーナーが思いついた製品だという。

 実は、この製品はレストランのオーナーが思いついたというもの。高価なグラスを運ぶ際に、割ってしまうことが多く、その解決策として開発を進めたという。レストランだけでなく、揺れが多い飛行機の機内や船の中でも活躍しそうな製品だ。





(本誌:阿部 夏子)

2010年8月28日 14:41