年末特別企画

攻撃的「捨て活」3段活用でゴミ屋敷脱却【私の2022】

メルカリなどを活用して「捨て活」しました。画像は宅配便ロッカー「PUDO」

2022年の後半、仕事以上に力を入れたのが「捨て活」です。

あるとき、気づいてしまったんですよ。わが家がゴミ屋敷に近づいてきていると。テレビに出てくるようなレベルではありませんが、とにかくスペースの割にモノが多すぎる。仕事部屋はモノが山積みでほとんど床が見えないし、押し入れや書棚は隙間なくぎっちり詰まっており、これ以上の収納は不可能な状態です。

定期的に整理しているつもりですが、これは気合を入れてやらないとヤバいなと。ずっと太っている人が痩せるのと同じで、相当な気合と時間が必要です。ここ2カ月実践してきた、テンション高めな「攻撃的捨て活」について紹介します。

お金は皆のモチベーション

ガチのゴミ屋敷の住人のように、何かトラウマで溜め込んでいるのでない限り、誰が見てもゴミだと思えるものは捨てやすいです。問題は、「まだ使える」とか「もったいない」と価値を感じるモノ。これを解決する方法は、メルカリやヤフオクに売りに出すことです。

問題は手間がかかり、捨てる場合に比べてモノが減るスピードが遅くなることです。手間の部分で大きく改善したのは、宅配便ロッカーの「PUDO(プドー)」の存在です。わが家のマンションの敷地内にできたので、発送の手間がかなり解消されました。

もちろんそれでも、単純に捨てるよりは手間がかかりますが、ゴミになるモノがお金に変わるわけですから、欲という名のモチベーションで捨て活が進みます。さらに捨てる(売る)モノはないかと探すようにもなります。逆に出品時に売れそうな価格を調べて「なんだ500円にしかならないのか」と捨てる決心がつく場合もありますし。

メルカリの売上で新しいダウンジャケットを購入。百貨店でメルペイが使えるんですよ
価格の付かない古いケータイ(10個ほど)は、自治体が設置するボックスに。古いモバイルバッテリーは家電量販店に(これも10個近く処分)

電動マルチ工具で破壊的「捨て活」

次に処分に頭を悩ませるのが、サイズの大きな粗大ゴミの存在です。申し込みの手間やお金がかかります。回収日も結構先まで埋まっていたりします。

粗大ゴミは可能な限り分解して捨ててしまいます。わが家には、押し入れやベランダに、もとは家具だった木材やら金属のポールなどが大量に放置されていました。これらを燃えるゴミや金属ゴミに出せるよう30cm以下にカットしました(自治体によって規定は異なります)。そのとき活躍したのが、ブラックアンドデッカーのマルチ電動工具「マルチエボ」です。材質や形状に応じたヘッドやブレード(刃)が使えます。普段DIYはしませんが、持ってて良かったマルチエボ、でしたね。

ブラックアンドデッカーの「マルチエボ」。ドリルやドライバー、丸ノコ、ジグソーなど、様々なヘッドを交換して使える電動工具
ジグソーのブレード(刃)は切断する素材ごとに売られている
子供が小さいときに座っていた鉄パイプのイスもバラバラに

粗大ゴミのチケットまとめ買いで豪遊気分

そして、最終的に自分では分解が難しい、もしくは時間がかかりすぎるモノや、金銭的価値が小さく引き取り手がいないモノは粗大ゴミに出します。

その際、おすすめの方法は、粗大ゴミの処理券をまとめ買いすることです。コンビニに行って10枚つづりとかで買ってしまいます。200円券が10枚でも2,000円ですから、大した金額じゃないです。

メルカリなどで得られたお金を使えば、まったく懐は痛みません。あとは財布に100万円を入れて銀座に出かけるような気分で、「いい子はいないか〜? 金なら持ってるぞ〜」と、自宅に潜んでいる粗大ゴミを見つけ出し処理していくわけです。

そんなこんなで、2カ月ほど。ニアリーゴミ屋敷の状態から、普通にモノが多い家庭ぐらいにまで改善しました。さらに年末にかけて、引き続き進めていきます。

粗大ゴミを申し込む度に処理券を買うのは面倒。最初に束で買って、捨てる粗大ゴミを探す大富豪方式は効果あり
写真に写っているもののほか、自転車や石油ストーブなどを処分
小口 覺

ライター・コラムニスト。SNSなどで自慢される家電製品を「ドヤ家電」と命名し、日経MJ発表の「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。現在は「意識低い系マーケティング」を提唱。新著「ちょいバカ戦略 −意識低い系マーケティングのすすめ−」(新潮新書)<Amazon.co.jp>