【年末特別企画】
LED電球はこれを買うべし! 担当ライターが選んだお勧めランキング[2010年冬]
――これを買っておけば問題ない編

　この記事では、2010年に当媒体で掲載したLED電球について紹介しています。2011年以降の新ランキングは、こちらのリンクよりご覧ください。

これまでレビューしたLED電球で、ランキングの対象となる60WタイプのLED電球14機種

　2009年より低価格化が進んだLED電球だが、2010年に入っても価格はさらに下がり、新製品も続々と登場した。多くの商品の中から選択できる事は、ユーザーにとって嬉しい限りである。

　しかしその一方で、たくさんある中からいったいどれを選べば良いのか、わかりにくいという問題も出てきた。安くなったとは言え、白熱電球のように100円程度の出費では済まないものなので、失敗せずに商品を選び出したい、というのがユーザーの心情だろう。

　そこで家電Watchでは、これまでレビューしてきたLED電球の中から、明るさや光の広がりといった「スペック面」、そして、玄関や食卓といった部屋で使用した「実使用面」の両面から評価し、それぞれお勧め順にランキング化した。さらに、スペックと実使用における評価で、合計で数値が高かったものを「これを買っておけば問題ない」LED電球として、こちらもランキングで表わした。

　なお、取り上げるLED電球は、既に製造を中止しており広く扱われていないものや、当レビューでこれまで紹介していないもの、特殊なもの、発売して間もないものは除外している。またE17口金タイプについては、まだまだ種類が少ないため、こちらも除外している。「何でこれが紹介されていないの!?」と言う方もおられるだろうが、順次更新していく予定なので何卒ご承知いただきたい。

　ランキングで取り上げるLED電球の一覧は以下の通り。白熱電球との交換を考慮し、光色は電球色に限定、白熱電球60W相当タイプと40W相当タイプを別々でランキングする。ここでいう60Wタイプ/40Wタイプとは、これまでレビューしてきた記事に基づいているもので、日本電球工業会が今夏に策定した明るさの基準とは必ずしも合致していない。この点は何卒ご了解いただきたい。

(以下の製品名のリンクをクリックをすると、別ウインドウでレビュー記事が開きます)

●「コレを買っておけば問題ない」LED電球ランキング1位はこれだ! 【60W形編】

　まず最初に、“どれを買おうか迷った時には、これを買っておけば問題ない”というLED電球ランキングを発表してしまおう。 電球としてのスペックと実使用シーンでのパフォーマンスを点数化し、その総合得点を合計、高いものから「これを買っておけば、ハズレが少なくどんな場面にも使いやすいLED電球」とする。採点表は次のリンクを参照していただきたい。 [→ 採点表(別ウインドウで開きます)]

　なお、LED電球の価格面――高いか安いかについては、店や時期によって変動があるため、採点の評価からは除外している。

　白熱電球60W形との交換タイプでの「コレを買っておけば問題ない」ランキングの、総合順位は以下のようになった。

最も「コレを買っておけば問題ないLED電球」に輝いたのは、東芝の「E-CORE　一般電球形6.4W LDA6L」。すべてのシーンでバランスの良い明かりを提供してくれる

・「コレを買っておけば問題ない」60Wタイプ部門
第1位：東芝ライテック「E-CORE　一般電球形6.4W LDA6L」(66点)

　とにかくバランスが良く、欠点の少ないLED電球だ。十分に明るいうえ、電球色らしい落ち着いた自然な暖かみのある光色が魅力的。玄関やトイレ、リビングや食卓など、すべてのシーンにおいて問題なく使用できる。迷ったらコレを購入しておけば、間違いナシ! である。

第2位：ツインバード「電球型LEDランプ　LE-LAN2L」(64点)

　大手家電メーカーの製品ではないが、色の再現性を重要視するシーンには断然お勧めしたい。食べ物はおいしそうに見え、肌が色ツヤ良く見える。LED電球は白熱電球と比べた場合、演色性(物そのものの色を写す性能)が低くなりがちだが、このツインバードのLED電球は、白熱電球よりも色が良く見えてしまうほどだ。明るさも水準以上だった。

第3位：東芝ライテック「E-CORE　一般電球形 8.7WLEL-AW8L」(60点)

　60W形白熱電球とほぼ同等の、力強い明るさが得られるLED電球だ。また、色も自然で電球色らしい。サイズはやや大きめで器具は選ぶが、60W形白熱電球から交換した場合、明るさにおいては一番ストレスを感じずに取替えができる、完成度の高いLED電球であるである。

第2位 ツインバードの「電球型LEDランプ　LE-LAN2L」。特に色の良さが抜群だった	第3位 東芝「E-CORE 一般電球形　8.7W LEL-AW8L」。力強い明るさが特徴。白熱電球とほぼ同じ明るさが得られる

第4位：大塚商会「ルミダス　BL06-100/120VE26S」(58点)

　拡散性と消費電力は全体の中では一番だ。食卓にも向く色彩の再現性の良さは魅力的。明るさが40W形白熱電球より劣るという欠点はあるが、少し白っぽい光色は玄関やトイレ、洗面所などの少し狭い空間でも暑苦しくならない。複数個で使うならリビングルームにも良いだろう。

第5位：シャープ「エルム 610lm　DL-LA62L」(57点)

　明るさを重要視するならコレ。本家の白熱電球を凌ぐ明るさは、これまでレビューしてきた中でダントツの明るさを誇る。コンパクトで軽く口金部分もスッキリしているので器具も不問。ただ、色彩がくすむほどではないものの、光色に大きな偏りがあり、順位を落としている。

第6位：NECライティング「ライフレッズ　一般電球形7.5W LDA8L」(55点)

　明るさ、光色ともに平均以上の満足感が得られるのが魅力的。形は電球らしくスッキリとしており、実使用での使い心地はとても良かった。しかし、サイズの大きさと、消費電力が多めな点で評価を落とした。

第4位 大塚商会「ルミダス　BL06-100/120VE26S」は、光の拡散性と消費電力の少なさが特徴	第5位 シャープ「エルム 610lm　DL-LA62L」。明るさ重視の人にお勧め	第6位 NECライティング「ライフレッズ 7.5W　LDA8L」。いかにも電球らしいスッキリとした形状が良い

　
第7位：シャープ 「エルム 485lm　DL-LA42L」(55点)

　同社の「DL-LA62L」に次ぐ明るさがある。明るさを重視するシーンにはお勧めだが、こちらも光色に偏りがあるため、6位のNECと同点ではあるが、7位としたい。

第8位：NECライティング「ライフレッズ 6W　ELL6L-100V」(54点)

　白熱電球らしい自然な光色で、色彩の再現性に優れている。ただし、光の拡散性は狭く、強い影できてしまう点は、一般的な白熱電球と大きく異なる。器具との相性に左右されるだろう。煌き感を出したいならコレだ。

第9位：パナソニック「エバーレッズ 6.9W　LDA7L-A1」(53点)

　明るさは十分、コンパクトで軽い点も良いが、上位と比べると色彩がくすみがちな点、口金付近が太く器具を選ぶ点で評価を下げた。それでも消費電力が低く、密閉器具にも対応している点は見逃せない。

第7位 シャープ「エルム 485lm　DL-LA42L」。610lmタイプよりも明るさは控えめ	第8位 NECライティング「ライフレッズ 6W　ELL6L-100V」。LEDらしい直線的な光が特徴だ	第9位 パナソニック「エバーレッズ 6.9W」。60Wタイプでは珍しく密閉器に対応している

第10位：イオン「トップバリュ共環宣言　LED電球 6.5W　LDA7L-H-TV」(44点)

　白熱電球とほぼ変わらないサイズながら、ダントツの軽さは特筆すべき点。色彩の再現性もトップクラスだ。しかし、肝心の明るさが期待できないのは残念。複数個での使用、狭い空間ならば良いだろう。

第11位：アイリスオーヤマ「エコルクス　スリムタイプ　6.3W」(38点)

　小型で口金部分も細く、器具を選びにくい。色彩の再現性も良い。しかし、明るさは期待できない。あえて明るさを抑え目にしたアクセント的な使い方にはちょうど良い。

第12位：アイリスオーヤマ「エコルクス　電球色タイプ 7.0W」(36点)

　トップバリュに続く軽さが特徴的。光色、色彩の再現性も悪くない。しかし、電力を使う割りには明るさが足りない点が評価を下げた。スリムタイプ同様、明るさを求めないインテリアライトには向いている。

第13位：日立ライティング「LED電球 6.5W　LDA7L」(33点)

　電球らしい赤っぽい落ち着いた光色は魅力的。だが、一番重く、さらに明るさもそれほどが期待できない。せっかくの光色の良さが活かされないのは惜しい。

第14位：ドウシシャ「ルミナス 6.6W　LEC-Q600D」(26点)

　明るさは悪くないのだが、色彩がくすみ、演色性も悪い。安い電球型蛍光灯のような印象だ。居住空間にはあまりお勧めできるものではなかった。

第10位 トップバリュ「LED電球 6.5W　LDA7L-H-TV」	第11位 アイリスオーヤマ「エコルクス　スリムタイプ」	第12位 アイリスオーヤマ「エコルクス　電球色タイプ」	第13位 日立ライティング「LED電球 6.5W　LDA7L」	第14位 ドウシシャ「ルミナス 6.6W　LEC-Q600D」

●40W形で「コレを買っておけば問題ない」LED電球ランキング1位は「シャープ」

　40W形タイプでランキングの対象となったのは、全部で8機種。結果は、以下のようになった。

第1位 シャープ「エルム 380lm DL-LA32L」

・「コレを買っておけば問題ない」60Wタイプ部門
第1位：シャープ「エルム 380lm DL-LA32L」(45点)

　40W形白熱電球よりも明るく、60WタイプのLED電球をも上回る力強い明るさが魅力。特に、浴室での使用に実用的な明るさが得られるのは、この製品だけだった。コンパクトで軽い点も見逃せない。ただし、黄色がかった光色は好みが分かれるかもしれない。

第2位：東芝ライテック「E-CORE LED電球 4.6W LDA5L」(37 点)

　東芝の60WタイプLED電球と同様、クセの無い自然な色合いが得られる点が良かった。明るさは40W形白熱電球に及ばないが、密閉器具にも対応しているので、空間演出としてのインテリアライトや、柔らかな間接光、複数個使用する寝室のダウンライトなど、活用できる場面が多い。

第3位：イオン「トップバリュ共環宣言　LED電球 4.2W LDA4L-H-TV」(32 点)

　ハッキリ言って明るさは物足りないが、自然な電球色と、白熱電球とほとんど変わらないコンパクトなサイズ、軽さからこの順位となった。抑え目の明るさをプラスに取れば、インテリアの雰囲気作りに特に活用しやすい。なお、今回の採点には入れていないが、価格も控えめなのも魅力的だ。

第2位 東芝ライテック「E-CORE LED電球 4.6W LDA5L」	第3位 イオン「トップバリュ共環宣言　LED電球 4.2W LDA4L-H-TV」

第4位：パナソニック「エバーレッズ 4.0W LDA4L-A1」　(29点)

明るさは中の下、色彩の再現性も手放しで良いとは言えない。しかし、消費電力が低いので、点けっぱなしにするような使い方にはとても向いている。

第5位：アイリスオーヤマ「エコルクス スリムタイプ 4.0W」(25点)

　器具を選ばないコンパクトさが良いが、暗く単体での使用では不満が残る。ただし光色は良いので、明るさを抑えた使い方には良いだろう。

第6位：日立ライティング「LED電球 4.1W　LDA4L」(24点)

　電球らしい暖かい光色は魅力的だが、あまり明るくないのがマイナスポイント。しかし、意識的に明るさを抑え、落ち着いた雰囲気を演出するようなインテリアライトなどにはとても向いている。7位と同点だが、明るさを評価した。

第7位：アイリスオーヤマ「エコルクス 軽量タイプ 4.8W」(24点)

　明るさは最下位で、消費電力が中の下で効率という点で劣る。軽く、光色は良いので、複数個での使い方はアリだろう。　

第8位：ドウシシャ「ルミナス 4.7W LEC-Q400D」(23点)

　あまり明るくない上、色彩の再現性も良いとは言えない。居住空間の白熱電球からの取替えにはあまりお勧めできないものだった。

第4位 パナソニック「エバーレッズ 4.0W LDA4L-A1」	第5位 アイリスオーヤマ「エコルクス スリムタイプ 4.0W」	第6位 日立ライティング「LED電球 4.1W　LDA4L」	第7位 アイリスオーヤマ「エコルクス 軽量タイプ 4.8W」	第8位 ドウシシャ「ルミナス 4.7W LEC-Q400D」

　この「これを買っておけば問題ないランキング」について補足すると、これは基本的には「全体的に適合するシーンが多く、減点が少ない」ものを評価したものだ。しかし、LED電球にはそれぞれに長所や短所があり、使用する場面もさまざまなので、使用する目的やシーンによっては、このランキングはそのまま当てはまらないケースもある。

　というわけで、次のページではLED電球の基本スペックに注目した、より詳細なランキングを見ていこう。

（1）これを買っておけば問題ないランキング
(2)基本スペックランキング
(3)実生活でのパフォーマンスランキング
(*)採点表