やじうまミニレビュー

「VINNI BAG(ヴィンニ バッグ)」

~海外旅行で買ったワレモノを安全に持ち帰れるワインバッグ

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです

まわりを空気が囲んでがっちりホールド。空気を抜けば、コンパクトに収納。

「VINNI BAG(ヴィンニ バッグ)」

 旅先で見つけたおいしいワイン、2~3本持って帰りたいな、と思っても、その運搬方法がなかなかやっかいではありませんか? 1ダースや2ダースというように、ある程度の量を買ったなら別送すればいいのですが、ほんの数本なら、手軽に持ち帰りたい気分ですよね。でも、液体の機内持ち込みが厳しく制限されてからというもの、ワインなどを手荷物として機内に持ち込むことはできなくなってしまいました。どうしても持ち帰りたければ、スーツケースに入れて預ける、つまり、受託手荷物に入れなければだめなのです。

 しかし、スーツケースにワインなどの液体ものを入れるのはかなり不安。もちろん、割れないように工夫はするとしても、万全とは言い難く、おまけに、海外などでは、ポーターがスーツケースを投げることもしばしばです。もし中で瓶が割れて、洋服がワインまみれになったら……あぁ、考えるだけでも悲惨です。

 でも、もう安心。破損や液漏れとはバイバイして、安全に持ち帰ることができる優れたキャリーケースを見つけました。その名もズバリ「VINNI BAG(ヴィンニ バッグ)」(vinは、フランス語でワインの意味)。使い方はとても簡単で、品物をセットしたら空気を入れて膨らませて留めるだけ。八方を空気が囲んでいるため、衝撃から中身を守り、大切なワインは無事に到着、というわけなのです。

製品名VINNI BAG
販売価格3,980円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格3,980円
商品は、こんなパッケージ。バッグのような箱に入ってかわいいですね
箱から出してみました。小さくたたまれてビニール袋に入ったヴィンニバッグ。この状態で、120×210×30mm(幅×奥行き×高さ)のサイズです。とてもコンパクト!
袋から出します。厚みのあるしっかりしたビニール素材という感じ。重さは278g
広げてみます。長さは45cm。ワインのフルボトルが収まるサイズになっています
後ろ姿。下をまるめて留めるためのベルトがあります
空気を入れるための口。入れるのは、もちろん自分の息でOK。つまり、自分の息さえあれば、ほかには何も道具がいらないということ
表面の下部は、まるめて留める部分になります。ここに、使い方や注意事項が英語で明記されている。商品そのものに使い方がメモしてあるのはとても便利。別に説明書がいらないので、これだけを持っていけばいいですからね
品物をセットしたら空気を入れ、ここをまるめてベルトで留める。パチンとワンタッチで簡単に留まるタイプのベルトです

 今までは、いわゆるプチプチと言われる梱包材をたくさん持っていったり、発泡スチロールの箱を用意したり、いろいろ試みてきたけれど、これって、結構かさばるのが難点でした。往きも帰りもスペースをとられ、他の荷物を泣く泣く削る…といった繰り返し。でも、この「ヴィンニバッグ」なら、使わないときは小さくたためるし、いざ使うぞ! というときには何の道具もいらず、自分の息だけで準備完了。使い方はこんなに簡単なのに、その性能はピカイチなのです。

早速、ワインを入れてみたいと思います。これは肩のある、ボルドー型のボトル。もちろん、これ以外の形でも、いわゆる普通の750mlのボトルなら問題ありません
まず、空気を抜いた状態で、下からワインボトルを入れます
ボトルを入れました。下はあとでまるめて固定するので、現時点ではかなり余っています
ヴィンニバッグ本体の上部に記された「stop here」のラインに中身の頭を合わせる。最上部にも空気が入らないといけないので、一番上までぴっちり品物を入れるのはNG。つまり、これはガイドライン。はみ出し禁止です
空気を入れ終わった状態。ラインから落ちないように、中の品物を押さえながら、空気を吹き込む。肺活量にもよると思いますが、思い切り吸い込んで吐く、を3~4回繰り返すとパンパンになりました
空気を入れた後で、この下の部分を巻き上げる。はじめに平らになじませたら、くるくると巻いていって
巻き上げたら、ベルトの長さを調節してパチンと留める。これによって、空気がさらに圧縮され品物が固定されるというわけ
空気を入れ、下を巻き上げたら、とりあえず収納は完了。この時にまだゆるいようなら、さらにエアを入れる。空気口も逆戻りしないタイプだから、簡単にエアを追加できる
パンパンになっても、きちんとラインで留まっていますね。これで八方をエアに囲まれているから、中身は守られている、ということに
最後に、空気口の出っ張りを押し込みます。これで、完全にボトルは固定され、落としても大丈夫な状態に

ワインボトル以外にもばっちり。なにしろ、“空気”だから決まった形がありません!

 使い方が簡単で、しまうときはとってもコンパクト、おまけにシンプルなデザインもなかなか素敵です。もともと、海外旅行時にスーツケース内のワインが割れてしまい、大切な洋服をだめにしてしまった、という女性たちの強い要望で実現した商品だそうで、いろいろな意味で“機能的”なのも納得です。飛行機での使用を想定していますから、温度や気圧の変化にも対応できる耐久性をもち、第三者機関でのさまざまなテストを経て商品化されています。

 しかも、100%リサイクルできる素材で作られているのもポイント。使い捨てではないので何度も使用でき、環境にもやさしいのです。

 ワインボトルを入れるのはもちろんですが、それだけではありません。空気圧で中身を固定するというワザは、つまり、いろいろな形にフレキシブルに対応できるという証。

 ケース内に入れることができるものであれば、ワインボトル以外でも使用可能ですし、小さなものなら複数を収納することもできます。新鮮なオリーブオイルやボトルが美しい香水、アンティーク市で見つけたカップや人形など、なぜか、ほしいものにはワレモノがたくさん! こういったワレモノも、もちろん大丈夫。他にも、カメラの望遠レンズなど、精密機械を持っていくときにも活用できますね。

ワインボトル以外のものも試してみます。こちらはオリーブオイル。24cmと13cmの2種類を入れてみましょう
スペース的には問題なく入りました。小さなボトルのほうは、横にして収納
今度は、オーデコロンを2本。ボトルの高さはほぼ一緒ですが、太さや形状が違うタイプ
縦に並べて入れます。複数のものを入れるときに大切なのは、ケース内で、お互いが触れないようにすること。空気圧で押された際に力がかかるため、それぞれが離れた状態になっていなければなりません
お気に入りのカップ&ソーサー。割と柔らかい陶器なので、割れやすく持ち運びには気を使うもの
こちらも、カップとソーサーを離すようにセットする。たっぷりの空気に守られて、これなら絶対に割れないだろうと、大船に乗った気分!
膨らませたヴィンニバッグをスーツケースに入れて。もう、バッグの中で中身が漏れたり、品物が割れたりする心配から解放されました。小さくて荷物にならないので、2つ3つと用意して、必要なときにいつでも使えるようにしたいものです。海外旅行に限らず、アウトドアやギフトなど、いろいろな場面で活躍しそうですね

 ただし、空気圧でしっかり固定するので、細工の細かいものや凹凸の激しいものは破損する恐れがありますから、避けた方がよいでしょう。また、“空気”が守っているのですから、その空気が抜けてしまっては意味がありません。スーツケースに入れる際は、とがったものや突起物がヴィンニバッグに触れないように注意が必要です。

 ワインそのものも守りつつ、一緒に詰めた荷物も守るヴィンニバッグ。コンパクトなので荷物にならず、使わなければそれはそれで気になりません。そして、いざ出番、となれば、大きな仕事をしてくれます。おまけに、品物を入れずとも、膨らませるだけでちょっとしたときの枕代わりもなっちゃう、なんて使い方も! 濡れても大丈夫だから、バスタイムピローとしても使用可。足が疲れたら、しばし足首をのせてむくみ解消、とかね。

 ワレモノを守るケースとしては、かなり利用価値大、だと思います。ただでさえ荷物が多めになってしまうかた、これで、少しはスマートに旅行を楽しめそうじゃありませんか?

座間 佳子