umbra「FLO CHAIR」

umbra「FLO CHAIR」

　年末に大掃除をした時に、浴室のイスとシャンプーなどを置く棚がかなり古くなっていることに気がついた。ステンレス製の棚は錆び付いてしまっているし、イスも所々に汚れが目立つので、これを機会に新調することにした。そこで、選んだのが今回紹介するumbra(アンブラ)の「FLO CHAIR(フロチェア)」だ。

　イスと収納ケースが一体になったユニークな製品で、どうせ収納棚とイスを一緒に新調するならと思って、購入したものだ。カナダのデザイン系家庭用品ブランドumbraの製品で、本体のフォルムやカラーが美しいところも気に入った。

　製品購入時は、座面と本体が離れた状態で届く。一般的な浴室用のイスに比べてかなり大きい本体は、パッと見はイスというよりも、ゴミ箱のようにも見える変わったデザイン。筒状の底部には網目状の棚が設けられており、ここにシャンプーなどを収納する仕組みだ。

　使い始めるには、まず座面を本体にはめる必要があるが、まずこの作業に手こずった。座面を本体にはめ込むだけの単純な作業なのだが、座面の方が少し小さい造りで、本体を押し込むようにしなければならない。その分、外れにくいという利点もあるのだろうが、女性1人だと大変かもしれない。

　とはいえ、使い始めるのに行なう作業はこれだけ。あとは、シャンプーなどの浴室用品を収納すれば、準備は完了だ。

購入時の状態

座面を本体にはめ込む必要がある

座面の裏側には凹凸が設けられている

フタをはめたところ

座面の下には網目状の棚が設けられている

　本体サイズは、310×280×400mm(幅×奥行き×高さ)と、浴室用のイスとしては大きめ。座面の色は、ホワイト、チタニウム、ピンク、グリーン、ブルー、ロゼッタの6色が用意されている。今回は、大人っぽいロゼッタを選んだ。座面は、背面部分が少し高くなっており、座りやすいようにカーブが設けられている。

座面部分

後ろが少し高くなっている

　実際に浴室に設置してみると、思ったよりもデザインが良い。というのも、これまで専用のラックに収納していたシャンプーなどを全てフロチェアに収納できるので、浴室がスッキリするのだ。収納量も思ったより多かった。これまでラックに収納していたシャンプー、コンディショナー、ボディシャンプーのボトル3本に加え、ボディスクラブや洗顔料もしっかり収納できた。

　座り心地も良い。座面の高さが約37cmで、一般的な浴室用のイスに比べるとかなり高めで、立ったり、座ったりという動作が楽にできる。座面に緩やかなカーブが付いているため、安定して座っていられる。

　何より気に入ったのは、浴室が広くなったこと。浴室の収納ラックは、こまめに掃除しないと、カビなどが発生しやすい場所だが、それがなくなったというのも嬉しい。もちろん、その代わりにイスの掃除はしなければならないが、掃除する箇所が1つでも減るのは、主婦にとっては喜びだ。

これまで専用のラックに収納していたシャンプーボトルなど

浴室用洗剤以外は全てフロチェアに収納できた

ラックがなくなったので、浴室を広く使えるようになった

　購入当初、気になったのはシャンプーボトルなどを取り出すのが面倒ではないかなということだったが、使ってみるとそれほど苦ではなかった。確かに毎回シャンプーボトルなどを取り出す必要があるが、それはラックに収納しているときも同じだ。私にとってはそれよりも、ラックを使わなくなって、掃除する場所が少なくなるということの方が利点に感じた。

　ただし、シャンプーなどを取り出すときは、腰をかがめる必要があるので、身体が大きい人や身体が固い人にとっては厳しいかもしれない。

　本体の機能とは関係ないが、1つだけ気になったことがある。それは、購入時に座面に付いているシールが剥がしにくかったということ。製品説明などが書いてある紙製のシールなのだが、粘着力が強いのかキレイに剥がすのに苦労した。最後はお湯を持ってきて、接着剤の残りカス削り取るようにしたので、かなり手間がかかった。これが、剥がしやすいシールだったり、テープだけで固定された紙だったら、直ぐに使い始められるのに――と思うと、ストレスさえ感じたほどだ。本体の機能やデザインに関しては満足しているだけに残念だ。

購入時、座面に貼ってあったシール

粘着力が強いのか、剥がすのには相当苦労した。爪を使っても剥がすことができず、この後お湯を使ってなんとかきれいに剥がすことができた

　場所を取らずに、浴室グッズが収納できる場所があるのは便利。シャンプーはもちろん、幼児が使うお風呂用のおもちゃなどを収納するスペースとしても活用できそうだ。座面が高いので、立ったり座ったりするのが負担に感じるという人にもお勧だ。