やじうまミニレビュー

日本トラストテクノロジー「USBボイスLEDランプ」

~拍手やノックで点灯するミニデスクライト
by 伊達 浩二


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


音で操作するLEDランプ

日本トラストテクノロジー「USBボイスLEDランプ」

 最近、少しずつ音声認識機能を搭載した製品が増えてきている。典型的なのは携帯電話だ。音声認識をして、文字検索をしてくれるスマートフォン用アプリももはや当たり前の存在。白物家電では、東芝のエアコンに、言葉で操作する音声リモコンも登場している。

 こういう流れを受けて、かなり安価な製品でも、言葉を認識するところまでは行かないが、音で操作するものが出ている。今回は、その一例として、音でランプの点灯と消灯を操作できる日本トラストテクノロジーの「USBボイスLEDランプ」を試してみよう。

 カラーバリエーションは、ホワイト、ブルー、ピンクの3色があり、今回はブルーを選んだ。


メーカー日本トラストテクノロジー
製品名USBボイスLEDランプ
購入場所Amazon.co.jp
購入価格1,719円

イヤーマフを思わせるかわいいデザイン

 パッケージは、ごく小振りのブリスター型で、本体も、ごく小さい。 本体サイズは約365×76×18mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約110g。アームが短いので、文庫本や新書を読むのが、ぎりぎりぐらいの照明範囲だ。デザインがシンプルで、大きさがつかみにくいのだが、折りたたむとポケットに入ってしまうサイズだ。

 本体は丸いライト部と台座を、太いフレキシブルアームが繋いでいる。2つの丸い部分は同じ大きさで直径は7cmぐらい。なんとなく防寒用のイヤーマフや、子供用のカスタネットを思わせるデザインだ。

 アームは太いワイヤーのような外観だ。アームを曲げて、ちょうど二枚貝のように、丸い部分を重ねることもできる。アームをめいっぱいに伸ばすと、全体で30cmぐらいになる。

ブリスター型のパッケージ取扱説明書はなく、台紙の裏に説明があるパッケージの内容
本体とUSBケーブルだけで、ACアダプタは付属しないイヤーマフやカスタネットを思わせるデザイン折りたたむとポケットに入る大きさだ

 LEDはごく小さいものが10個、円形に並んでいる。LED寿命は約5万時間、明るさ(光度)は160cd、消費電力は300mW。バッテリーはリチウムイオンポリマー充電池で、容量は200mAh(3.7V)、充電池での点灯時間は最大3時間としている。充電可能な回数は約500回なので、LEDよりもバッテリーの寿命の方が短いだろう。

LEDは10個、円形に並んでいるLEDを点灯した状態。正面から見るとまぶしいアームの高さが無い割には照明範囲は広い
ベース部分に2つのボタンがあるアームを伸ばすと、約30cmほどになるベース部分の直径は7cmちょっと

 電源はUSBで、DC5V。容量は300mAなので、一般的なUSB-ACアダプタやUSBハブから電源を取っても、たいした負担にはならない。パッケージには1mのUSBケーブルが付属するだけで、ACアダプタなどは付属しない。本体側のコネクタはUSBではなく、丸い専用のものだ。たぶん、ACアダプタ用の端子を流用したものだろう。

USBケーブルの本体側は、丸い専用の形状でUSB端子ではない付属のUSBケーブルは1mある。ここでは、iPhone用のACアダプタをつないでいる充電中はオレンジ色のLEDが点灯する

ボイスコントロール機能は面白いが、実用性には疑問

 とりあえず、iPhone用のACアダプタを使って、使ってみた。充電中でもLEDは点灯するので、USBさえつながっていれば、バッテリーを充電していなくても使える。

 操作ボタンは2つだけ。1つは電源を、もう1つはボイスコントロール機能をON/OFFする。パッケージには“ボイスコントロールボタンをオンにすると「声」や机をノックする「音」でLEDのオン・オフを操作することができます”とだけ、書かれている。

 さっそく試してみよう。まず、電源をONにし、次にボイスコントロール機能をONにする。

 まず、両手を打ち合わせると、LEDが点灯する。もう一度、打つとLEDが消える。続いて、机を叩いても、指を鳴らしても反応する。


両手を打ち合わせると、LEDが点灯。もう一度、打つと消灯する机を叩いても、指を鳴らしても反応する

 試しに、声を発して反応を見た。「ON!」と言うと、点灯した。でも、もう一度「ON!」と言っても消灯してしまう。音に反応しているだけで、言葉は認識していないのでこれは仕方ない。ともかく、何か音がすれば良いのだ。試して見たら、「ニャー」でも「ワン」でも、大丈夫だった。ただし、短くて強い単語の方が認識されやすい。つまり、ニャーよりはワンの方が操作には向いている。

 何でも反応が良くて素晴らしいようだが、逆に音に対する感度が良すぎて困ってしまう。たとえば、今、この文書を書いているキーボードは、キーの音がうるさくて、オフィスでは使うのを遠慮するぐらいなのだが、同じ机の上に、このライトを置くと、すごい勢いで点灯と消灯を繰り返す。


キーボードを叩く音にも反応してしまう

 拍手でも「パンパンパパパ、パパパパ、パンパン」とか三三七拍子に、良く追随する。オモチャとしてはかなり面白い。


拍手でも「パンパンパパパ、パパパパ、パンパン」とか三三七拍子に、良く追随する

 しかし、実用の場面では、本を読もうと思って「パン」と手を叩いて点灯して、ちょっと乱暴にページをめくると消灯してしまう。ええぃ、と思って、本を置くと、その音でまた点灯する。自分でボタンを操作した方が、よほどストレスが溜まらない。

 というわけで、とても面白い製品なのだが、実用に使う時は、ボイスコントロール機能をOFFにしておくことをお勧めする。ボイスコントロールに感度調整用のボリュームがついていれば、良かったのにと思う。

 しかし、ボイスコントロール機能の感度が良すぎて腹が立つかというと、そうでもない。なんというか、あまりにまじめに反応するので、かわいいと思えてしまうのだ。ボイスコントロール機能は遊びに使い、本を読むときは、普通のスタンドのようにライトの電源をON/OFFする使い方が妥当だろう。

アームの高さはないが、文庫本は十分に読める光は拡散気味なので、ワンポイントの照明として使える

 ちなみに、LEDライトはそれなりに明るいので、読書灯として十分に使える。ただし、ベース部分が軽いので、アームを後ろに伸ばしすぎると、ひっくり返ってしまう。全体のバランスを考えながら、アームの位置を調整してほしい。新聞や大判の本ではつらいので、文庫や新書に向いていると言える。LEDの光自体は、拡散する傾向があるので、部屋の中のワンポイントの照明としても実用になる。

 ボイスコントロール機能は面白いし、LEDランプも実用的なのだが、その2つを組み合わせて実用につかうのは、ちょっと難しい。というわけで、この製品は、ちょと遊びの要素を持ったアクセサリー的なLEDランプが欲しいという方にオススメしたい。





2011年 12月 19日   00:00