やじうまミニレビュー

EASY MOP 360

~回転ボウルで簡単に水切りできるモップ
by 阿部 夏子


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


「EASY MOP 360」製品パッケージ

 掃除をするうえで、個人的に欠かせないものが「雑巾(ぞうきん)」。立ったまま使えるフローリングワイパーも便利だが、ギュッギュと力を入れてこすらないと取れない汚れには、やっぱり雑巾だ。水拭きした後に、汚れやほこりが一掃されているのは気持ちが良い。

 ただ、使い勝手だけ見たら欠点は山ほどある。手は濡れるし、その都度すすがなければならない。さらに、雑巾が拭き取ったほこりやチリを洗面所や流しでそのまますすぐと、あっという間に目詰まりしてしまう。

 フローリングワイパーのように便利に使える雑巾はないか――と思っていた私が、テレビの通販番組を見ていてすぐに欲しくなってしまったのが、今回紹介する「EASY MOP(イージーモップ) 360」だ。


製品名EASY MOP 360
希望小売価格6,980円
購入場所楽天市場
購入価格3,980円


 このモップの最大のウリは、「手を濡らさないで水拭きができる」という点だ。本体は、モップ2つとモップを取り付けるスティック、大きなバケツがセットになっているが、手を濡らさない秘密は、このバケツにある。一般的なバケツのように円筒形ではなく、円と四角形が合わさったような不思議な形をしているが、円形の部分に水切り用の丸いボウルが、バケツの側面には足で踏めるペダルが用意されている。つまり、円形のモップをこのボウルの中にセットして回転することで、手を濡らすことなくモップの水切りができるというのだ。

製品セット内容。替え用モップ2つ、専用バケツ、スティックが付いてくる付属のバケツは独特の形をしているバケツの中には水切り用のボウルとモップをすすぐスペースが用意されている

ちなみにスティックはネジ式。簡単に組み立てられる。モップはマイクロファイバー製で柔らかいスティックに押し付けるようにしてセットする

スティックにモップを取り付けたところバケツの横にあるペダルを踏み込んで水切りする

 さっそく使ってみたいが、このバケツのサイズが約470×340×350mm(縦×横×高さ)と大きく、マンションの洗面台に置くことはできなかった。そこでリビングに移動し、まずはバケツの水張りからスタート。バケツの内側には、水の量を指定する線があるので、ラインまで水を張る。これはおそらく、付属の水切りボウルを水面につけさせないためだろう。

 水を張ったらモップをバケツの水につけて、いよいよ回転ボウルを使っての水切りだ。と、ここでいきなり問題発生。勢い付けて回転ペダルを大きく踏み込んだら、モップの水分が周りに回転しながらが飛び散っていくではないか! エー!! と、思いながらよくよくみるとどうやらモップの一部が回転ボウルからはみ出しているのが原因のようだ。

モップの一部が回転ボウルからはみ出していると水切りの時に、水が周囲に飛び散ってしまうモップが水切りボウルからはみ出ないようにする。コツは上から垂直におろすことだ

 回転を一度ストップしてから、改めてモップを回転ボウルに入れ直す。モップがボウルからはみ出さないように気を付けるが、これがなかなか難しい。コツは上から垂直に入れるようにすることだ。もう一度ペダルを、おそるおそる軽めに踏み込むと今度は成功した。

 ペダルを強く踏み込むと速く、ゆっくり踏み込むと、スピードを抑えて回転する。モップに含まれていた水分が、回転しながら見事に水切りされていく様子は、見ているだけでも楽しい。

水切りしている様子。高速回転で一気に水分を飛ばしていく

 モップ自体の使い心地も良い。かなり頑丈で安定感が高く、力を入れてガシガシ掃除ができる。丸く、色々な形状にフィットするので、家具や、部屋の隅っこなどもしっかり掃除ができるのも良い。腰や膝に負担をかけることなく、立った状態のまま水拭きができるので、普段なら省略してしまう場所も次々に掃除したくなる。この安定感や頑丈さは、フローリングワイパーより数段も上回るものだ。

 普段から水ぶきしているわけではないので、モップの先端はすぐに汚れてしまった。しかし、EASY MOP 360なら手を汚すことなく、すすぎと水切りができてしまうので、ついでにあそこも、ここもという具合に楽しく掃除ができた。

円形のモップは頑丈で、使いやすい。部屋の隅や家具との境目などの汚れもしっかり拭きとってくれるベッドの下のフローリングはホコリがこびりついていて、掃除機だけできれいにならないEASY MOP 360で掃除したあと。しっかり汚れが取れた
調理中の食材や油が飛んでしまうキッチンの床は掃除機だけでは汚れがおちない水拭き掃除前のキッチン。掃除機をかけたあとでも汚れがこびりついている水拭きしたあとのキッチン。汚れが取れて、素足で歩いても気持ちいいくらいだ

 気になったのは、最初に失敗したモップがボウルからはみ出してしまう点。水を含んだモップはある程度の重量があり、サイズの小さいボウルにきっちり納めるのはなかなか手間だ。ついつい手を使ってボウルに入れてしまいそうになるが、手が濡れてしまい、EASY MOP 360の強みが活かせない。モップをきっちり入れなくても、水が周囲にはねないように、水切りボウルのサイズを大きくしたり、バケツの側面をもう少し高くするなど、もう一工夫ほしいところだ。

 もう一つはやはりサイズの問題。使っている時はバケツのサイズが大きいのが便利なのだが、収納しようとすると困ってしまった。結局いつも掃除機をしまっている場所に無理やり収納したが、経験からいうと、出し入れに手間取る掃除用具は、使用頻度も低くなってしまう。収納場所は事前にチェックした方がいい。

 しかしそれでも、体への負担が少なく水拭き掃除ができる点は評価したい。掃除機をバッチリかけて、きれいになったと思っていても、水拭きすると汚れがびっしり取れて驚かされる。

 特におすすめしたいのは、室内で犬や猫などを飼っている人。私の実家では、何年にもわたり室内で犬を飼っているが、フローリングにすぐ足跡が残ってしまう。これは掃除機ではなかなか取れない。しかしEASY MOP 360なら、手軽に水拭きできるので、掃除の負担を減らすことができるだろう。




2010年 7月 2日   00:00