家電製品ミニレビュー
7,000円以下で買えるマイコンジャー炊飯器の実力は!?
by すずまり(2014/8/12 07:00)
今回ご紹介するのは、ハイアールのマイコンジャー炊飯器「JJ-M55A」である。この炊飯器でおそらく真っ先に視線を奪われるのは価格だろう。現在のところ7,000円以下で購入できるのだ。しかも5.5合炊きである。お値段と容量を考えるとちょっと気になる存在。そんなわけで、どんなご飯が炊けるのかその実力をチェックしてみた。
メーカー名 | Haier |
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製品名 | マイコンジャー炊飯器 JJ-M55A |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 6,880円 |
お財布に優しいファミリータイプのマイコン炊飯ジャー
「JJ-M55A」は265×323×227mm(幅×奥行き×高さ)で、重さ約3.8kg。炊飯方式は、底をヒーターで温める「マイコン」タイプで、容量は5.5合のファミリーサイズ。本体、内釜のほか、内ぶたと蒸気口の着脱・洗浄が可能で、しゃもじと軽量カップ、取扱説明書が付属する。
外ふたの部分に操作部と表示部があり、用意されたメニューキーや炊飯キーなどを使って操作する。白米、無洗米、発芽玄米、玄米、分づき米(3.5分、7分)、雑穀米の炊飯が可能で、白米や無洗米の炊飯なら、内釜をセットしてフタを閉じたら、炊飯キーを押すだけでOK。文字は見やすく、ボタンも押しやすく、操作性は上々だ。
「JJ-M55A」の大きな特徴は、目的に応じた炊き分け機能だ。白米/無洗米のほか、玄米、分づき米、雑穀米、じっくり、カレー用、冷凍用、おこわ、おかゆ、ひたしの10種類を炊き分ける。また予約炊飯や高速炊飯も可能で、保温機能ももちろん備える。
炊飯時間は、季節や炊飯量によって異なるが、白米や無洗米なら約45~65分、炊き込みや発芽玄米は約45~60分、玄米は約74~80分、高速炊飯は約29~44分となっている。ひたし炊きの場合は10分単位で最大60分まで時間を設定できる。
炊きあがりの10分前と、炊きあがり時にアラームで知らせてくれるほか、炊きあがりの残り13分前から表示部でカウントダウンがスタートするので、炊きあがりのタイミングに合わせておかずを用意したいときは重宝する。
白米はやや頼りないが、しっかり炊き分けてくれる
全体的な印象は、ごく一般的な炊飯ジャーといっていいだろう。あきたこまちを使って一通りの炊飯を試してみたが、価格の割になかなかがんばっているという印象を受けた。
「カレー用」は固めで粘りの少ない仕上がりになり、カレーと一緒に食べるとお米の粒感が感じられた。冷めてからは炒飯に使ってもよかった。
「雑穀米」は雑穀がしっかりご飯に馴染んでおり、ご飯のもちもち度がアップ。「冷凍用」は固めに炊きあがるというが、「カレー用」よりも柔らかく、普通の炊飯モードにしておいてもいい炊きあがりだった。
「じっくり」は時間はかかるものの、白米炊飯よりも気持ち弾力が感じられた。「玄米」は浸し時間なしでしっかり炊け、「おかゆ」も時間はかかるが甘みの感じられる全がゆができた。「おこわ」ではもち米を使って赤飯を炊いてみたが、特に不満のない仕上がりだった。
気になったのは「白米/無洗米」の炊きあがりである。味はかなりあっさりしており、舌触りがやや雑だったのが気になった。特にあきたこまちの無洗米を使ったときに強く感じた。同じあきたこまちでも、「冷凍用」や「じっくり」のほうがお米の弾力や旨みが引き出されているようだ。試食する側の好みもあるのだが、炊きたてよりも、さらに30分程度保温してからのほうが、米粒の表面の食感や歯ごたえがよくなったようにも感じた。
弾力のあるミルキークイーンに変えて炊いてみたが、いつもの食感とは違い、やはり弾力が半減したような印象を持った。
価格のわりには健闘。炊き分けで工夫を
1万円以下の製品としてはかなり健闘しているといっていいだろう。実際、炊き分けは器用で、「冷凍用」と「カレー用」「じっくり」はかなり好みに近い炊きあがり。お米と炊き分けメニューの組み合わせによっては、これで十分だと思える味が出せる可能性がある。シンプルな炊飯器だけに、内釜以外では内ぶたと蒸気口のみと洗浄パーツも少なく、メンテナンスも楽で扱い易い点も評価できる。
炊飯器は価格帯が幅広く、買い換えの際は大変頭を悩ませるはずだ。諸事情から炊飯器の価格は抑えたいが量は欲しいという方もいらっしゃるはず。そんな方のニーズにはしっかり応えられるのではないだろうか。