家電製品ミニレビュー
運転音が劇的に小さくなった! 進化したダイソンの“羽根のない扇風機”
by 阿部 夏子(2014/4/3 07:00)
“羽根のない扇風機”として、一世を風靡したダイソンのエアマルチプライアーが「Dyson Cool ファン」と名前を変えて、5月1日より発売される(本体カラーが異なるダイソンオンラインストア限定モデルは、昨日より発売開始)。今回は発売前の製品を一足早く手にいれることができたので、さっそくその進化をチェックしてみよう。
メーカー | ダイソン |
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製品名 | Dyson Cool ファン AM06 テーブルファン |
希望小売価格 | オープンプライス |
店頭予想価格 | 40,800円(税抜) |
「Dyson Cool ファン」の一番の特徴は、音が小さくなったこと。高品質のスピーカーや、車の排気口など採用されているノイズキャンセラー技術を採用。具体的にいうと、土台部分に内蔵されているモーターの下部にヘルムホルツ式空洞と呼ばれるスペースを設けた。音波が空洞に入ると、音が穴の中でバウンスし、ノイズが大幅に中和されるという。
また、本体全体の設計を見直すことで、乱気流を大きく低減、これにより、静かで効率的な気流を形成できるようになった。これらの改良により運転音は最大75%、消費電力は最大40%削減しているという。
「AM07 タワーファン」、「AM06 テーブルファン」の2機種が用意されているが、今回はAM06テーブルファンを実際に自宅で使ってみた。テーブルに置いて使える高さ552mmで、重さ1.83kgと片手で移動できるサイズだ。
「ブラック/ニッケル」と、「ホワイト/シルバー」の2色が用意されており、今回は「ブラック/ニッケル」を選んだ。
運転音が劇的に小さくなった!
これまで、ダイソンの扇風機をいくつか使ってきたが、その一番の不満は運転音だった。
確かに、独自の送風方法による風質は心地よく、見た目もカッコ良い、安全性も高い……のだが、音が気になる。ある程度の風量が欲しければ、テレビの音量を2~3つ上げなくてはならなかったし、寝室で使っていても、運転音が気になった。
それが、Dyson Cool ファンでは、劇的に改善された! まずは、自宅で使っていた2010年7月発売の「AM03 フロアーファン」との運転音の比較動画をチェックしてもらいたい。どちらも最大で運転しているが、運転音の差は歴然。しかも、AM06の風量は、従来モデルと同等を維持している。
これならば、リビングはもちろん、寝室でも躊躇無く使うことができる。消費電力は最小3Wで、ごくごく弱い微風にも対応しているので、強い風をあてたくない、赤ちゃんがいる家庭にもおすすめだ。
さすがのかっこよさも健在
ダイソンの扇風機と言えば、やはりそのデザイン性は外せない。デザインに関しては、“従来モデルの完成度が高かった”として基本的には従来と一緒。ブラック×ニッケルは、扇風機としては珍しい色の組み合わせで、クールな印象。部屋に置くとかなり存在感がある。
本体は、送風角度を調節できるので、テーブルの上に置いて下側に送風するのもよし、床に置いて、上向きに送風するのもよし、と様々な使い方ができる。風量10にするとかなり強い風を感じることができる。本体サイズは小さいものの、送風方向を上向きにすることで、上の方までしっかり風を感じることができるので、テーブルファンが一台あれば、ほかに背の高いリビングファンや、タワー型のファンを買い足す必要はないだろう。
風量は1~10まで10段階で調節可能で、運転状況は、土台部分のディスプレイに表示される。個人的にいうと、このディスプレイのデザインが気に入っている。家電製品のディスプレイというと、とにかく大きくて、明るいのが正しい! という風潮があるけれど、ダイソンのディスプレイはごくごく控えめ。そもそも、扇風機なんて、それほど複雑な家電ではないのだから、これくらいシンプルな方が潔く感じる。
付属のリモコンのデザインもまたしかり、アイコンのみで文字表記は一切ないが、これで十分わかる。AM06では、最大9時間のスリープタイマー機能も搭載しているので、就寝時も便利に使える。
持ち運びが苦にならないから様々な場所で使える
斬新な機構と、デザインで、かなり話題になった製品だが、見た目のインパクトに頼らず、内部機構をしっかり見直してくるあたり、「さすがダイソン」だと感じた。従来モデルから使っている私にとっても、「音さえクリアできれば!」と感じていたところだったので、AM06の満足度はかなり高い。
置く場所や送風方向をコントロールすることで、様々な場所で使えるので、使い勝手に関して言えば、ほかのモデルよりもAM06が優れているだろう。
特におすすめなのは、1LDKやワンルームなどに住む人。本体サイズが小さくて、持ち運びしやすいので、洗面所や、キッチン、寝室と自分が居る場所に本体を移動させることが全く苦にならない。存在感があるので、インテリアとしてもおすすめだ。